さて、先週のコラムでは15,000円レベルまで下がった日経平均をみて、株式市場も良い調整となり銘柄研究をしましょうと書いたばかりでしたが、その 後の1週間で1,000円も余分に下げてしまいました。予想EPSを1,000円としてPER15倍=15,000円の水準が妥当と考えておりましたの で、そこから6%もマイナスに振れたことになります。来年度に対する期待感も大きく、プロのマーケット関係者の大半もこの水準を下限レベルと考えたくなる 心理が働いたことでしょう。
先週は下記のように書きましたが、
「昨年まではNISAを始めとして様々な楽観見通しが大勢を占めていましたが、企業の今後の予想や消費税増税による悪影響などがこれから織り込まれてゆく相場になるのでしょうから、今月は割安銘柄を探す良い機会を提供してくれた調整だったと捉えています。」
今から思えば、昨年末頃は「18,000円くらいは当たり前」と言った楽観論が支配していた、実は危険な時期であったと理解できます。
確かにあの頃はそのように感じていたものの、欲深い小市民としてはあのタイミングでごっそりとポジションを落とす程の理性も決断力も無く、ここ一週間の下げを前に反省する事しきりです。まいどの事ですが・・・(悲)。
但し唯一救われたのは、そもそも割安株投資を基本とし、且つ自動車周辺など好業績銘柄の保有が多い為、大きく下げたとは言えどちらかと言えば、現時点の 評価損はそれほどでも無く、欲を出したために「儲け損ねた」と言った状況であることです。それ故に慌てて投げ売りしたり損切したりなどをすることも無く、 次に上昇する機会を待てば良いポジションになっていることです。
まあ、年末年始頃の高値に戻るには時間がかかるのでしょうが、一昨年までとは違い徐々にでも回復するであろうとの期待が持てる市場になっただけでも良かった、3月末の配当も得てじっくり保有しようとの(幾らか)謙虚な気持ちになっております(苦笑)。
この辺りは石川臨太郎さ んからの良い影響を受け、しっかり分析し余裕をもって買った銘柄は多少の上下動も気にならず、仮に大きく下がっても慌てず持ち続けることが出来るように なったことが大きいかと思っています。マクニカ(7631)などは典型例で、3年以上前に1,500前後で買って、毎年配当を得るとともに夏頃に贈られて くるモモ(株主優待)を楽しんでいるうちに株価は倍ほどになりました。惜しくらむは株数が少ないことですが・・・、暫く売るつもりもありません。まだ割安 と考えていますので。
確かに機を見て敏であるならガンホーのような銘柄で数十倍もの恩恵を受けたのかもしれませんが、そんなのはほんの例外であり、仮に買っていたとしても、早々に喜んで売却し、その後に落胆していたことでしょう。私の場合(苦笑)。
今後の投資方針に就きましては以前にもお伝えしました通り、1)株式上昇、2)金利安定、3)円安・・・の三つの流れが続く中で、政府主導のバブル、景 気回復、内需振興策などが基本線と考えられますので、国内消費で成長する業種、国内設備投資を踏まえて外需を取り込める業種、純粋に(将来的にも)世界の 競争で勝てる業種・・・などを探していきたいと思います。
その一方で、米国のテーパリングに端を発する新興国市場の不振は少なくとも今年中のどこかで目処が付いてくるとの考えから、そのタイミングを捉えて少し ずつ債券投資も増やしたいと考えています。これら新興国では選挙などによる情勢不安や景気減速が織り込まれつつある反面、資源価格の安定や内需の拡大な ど、10年くらい前と比較するなら随分と前向きに捉えられる環境が整いつつあります。
国内マスメディアの分析不十分なニュースなぞに一喜一憂せず、急がば回れでは無いですが、「上がりそう、下がりそう」などを余り気にせず、長い目で様々な角度から情報収集し、分析した上で投資をしていきたいと考えています。
優秀な経営者とは時代に合った変化を捉え事業拡大に繋げていける人です。都知事選も同様で、候補者毎の目先のスローガンは取りあえず横に置いておき、大 事なことは、その候補者が当選したら、1)旧来からの構造問題を改革出来る人なのか?2)日本最大自治体特有の巨大利権構造を改めるための情報開示が出来 る人なのか?・・・要は過去の成功体験に囚われず変化出来る人なのか?を見ていきたいと思っています。選挙は我々が住んでいる日本国への投資判断にも似て いると感じています。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)
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