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市場潮流

2014/02/13 22:32 投稿

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今週(2月3~7日)の東京株式市場は、前週に続き大幅な下落となり、日経平均株価の下げ幅は452円(3.0%)でした。週末には戻しましたが、一時は1万4000円を割り込む場面もありました。
 国内企業の13年4~12月期決算は総じて堅調ですが、新興国経済への不安など海外情勢への懸念が勝る展開となっています。本日は米国の1月の雇用統計 の発表が予定されており、この結果により来週の相場も左右されそうですが、好業績銘柄を個別に物色する展開から、全体も徐々に落ち着きを取り戻すと見込ん でいます。

 日経500種平均株価の採用銘柄で、今週上昇率の高かった銘柄をみてみますと、1)JVCケンウッド(6632)、2)ガイシ(5333)、3)エプソン(6724)、4)リコー(7752)、5)三井物(8031)の順となります。

 三井物を含む総合商社の3Q決算は総じて順調であり、伊藤忠(8001)、三菱商(8058)は通期の純利益見通しを上方修正しています。そうしたな か、三井物が特に買われたのは、自社株買いを発表したことによります。総合商社各社は新規投融資を積極的に実施していますが、三井物は強みを持つ鉄鉱石な ど鉄鋼原料への投資が一巡するとし、今回自社株買いに踏み切りました。これは「ポジティブ・サプライズ」といえ、市場はすかさず反応したわけです。

 総合商社株は株価指標で割安に放置される傾向がありますが、この打開策として「自社株買い、株主配当の強化」はこれまでもアナリストサイドからは提案が なされていたものです。もちろん、本業で利益を稼ぎ出すことが最も重要であり、総合商社でいえば、適切な新規投融資によって収益基盤を拡充していくことが 肝要といえます。ROE(自己資本利益率)なども経営指標として注目が集まりつつありますが、利益を挙げることが最も重要でしょう。さらにその上で、株主 重視の姿勢を示す方向に国内企業が変化すれば、中長期的な株高の支援材料になると思います。

(水島寒月)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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