なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
==「投資していたときに感じたこと」==
(有料メルマガ第93回・2010/10/5配信号)
【前略】
いままでもコラムに書いたことですが、株式市場というのは、株式会社が事業を遂行するために資金を調達するための機能を果しています。企業が事業資金を 調達する方法は、株式を発行し、これを投資家に買ってもらうという方法があります。投資家が投資した資金は企業の自己資金となり、借入のように貸主に返す 必要はありません。
しかし株式に一旦投資したら、そのお金を別なことに使う必要が出来たとき返してもらえないというのでは、投資家は投資に二の足を踏んでしまいます。そこ で株に投資した資金を使いたくなったとき、別の投資家に株を売って、投資した資金を回収する場所が必要になります。その役目を果たしているのが株式市場で す。
株式市場では多くの株が売買されています。その売買を活発に行なわせる大切な仕組みが、株価が変動して、うまく売買すれば一攫千金を狙えるかもしれないという射幸心です。
株価が右肩上がりに上がり続け、下がることがないならば、そんな株を売ろうという人はいないでしょう。よほどお金が必要な人以外は売りません。そうすると、その株を買いたい人がいても、買えません。
では下がり続ける株を買う人はいるでしょうか。そんな損をすることがわかりきっている株を買おうという人も、普通はいないと思います。
株価が上下に変動しているからこそ、変化しているからこそ、もっと上がるかもしれないから買おうという投資家。いやいやこれからは下がる可能性のほうが 高いから売っておこうという投資家。つまり意見の異なる投資家がいるからこそ市場で売買が成立し、いつでも現金に換金できるという安心感を投資家に与えて いるわけです。
ただ、株が上がるか下がるかは、誰にも分かりません。その株が現在より上がると考える投資家の数が、下がると考える投資家の数より多ければ、株価は高く なっていきます。買いたい人の数が多ければ野菜市場や魚市場で、セリで価格が上がっていくのと同じことが株式市場でも起こるのです。
魚や野菜などの商品は、誰かに消費され、無くなっていきます。ところが株は、その企業が倒産しないかぎり、基本的には存在します(自社株消却など株数が減ることはありますが、特別なことをしなければ存在し続けるわけです)。
そして企業の業績や景気動向、地震や台風などでおきる自然災害、テロや戦争や事故などによる人災でも、企業の株が上がるか下がるかの判断が、常に変化していきます。投資家の考えが変ることで、市場で売買が発生し、株価が変動していきます。
株式市場では株価が毎日変動しています。そのために自分の投資額が増えたり減ったりしていきます。そのためにストレスが発生し、精神的に弱い投資家はス トレスに負けて、資産を減らして、市場から去っていきます。レバレッジ(借金)を利用した投資で、自己資金以上の借金を負い、負債を抱えて市場から強制退 場させられる投資家も少なくありません。また、流動性の少ない小型株(新興市場の株ばかりでなく、東証第一部の株でも、流動性が小さい株はあります)で は、資金力のある大口の投資家の投資行動によって、株価が影響を受けます。強い大口の投資家が、小口で弱い投資家から資金を簒奪しているように感じられる ことも、よく起こります。
ビジネスも競争です。それと同じような意味で株式投資も投資家間の競争である。そのような意味合いを否定しきることは出来ません。だから個人投資家は、 用心に用心を重ね、精神的にも自分を鍛え、無謀な投資をしないという克己心を身につけていかなければならないと考えています。
そして私のようにサラリーマンを卒業して、資産運用の収益で生活費を稼がなければならない人間には、レバレッジをかけた借金投資などは危険すぎると感じて、絶対に手を出しません。
購読者の方は、まだ株式投資以外にサラリーなど別の収入の手段を持っている方がほとんどだと思います。でもいずれ歳をとり、仕事から引退すれば、私と同 じ経済環境になると思います。そのときは資産価値だけ高くても、配当や優待など株主還元をしてくれない企業への投資だけでは、投資している株を売ってキャ ピタル・ゲインを得なければ生活費を稼ぐことができません。つまり時価よりも資産価値が高く、割安な株で持ち続けたくても生活費を稼ぐために売らなければ ならないわけです。配当や優待をくれる株ならば、インカム・ゲインが生活費となり安定的な生活を支えてくれます。
これからも資産価値が高く、収益力があり、株主還元もしっかりしてくれるバリュー株を基本にして、業績が伸びていき株価が上がっていきそうな企業を見つけて、研究銘柄としていこうと考えています。
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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