なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
==「投資という戦闘を実行する兵士としての自分をいかに鍛えるか」==
(有料メルマガ第77回・2010/6/15配信号)
【前略】
株式市場に投資している投資家の総意という意味で、ミスターマーケットという言葉が使われることがあります。ここでもマーケットの総意という意味でミスターマーケットという言葉を使わせていただこうと思います。
ミスターマーケットは臆病なので、大きな異変が起きると、そのショックですぐ、失神してしまいます。その結果として株を購入したいという需要が消えて、株式市場が大きく下落するという事態が発生します。
ミスターマーケットが、すぐ失神するのに対して、実体経済は世界中の人々の生活をバックにしているので、そう簡単に失神することはありません。しかし 100年に一度の大きな危機といわれているリーマンショック後には、さすがの実体経済も大きなショックに失神しました。100年に一度という経験の無いよ うな気絶だったので、気を失っている期間が1年程度にも及んで、瞬間的に生産財や自動車などの需要が蒸発して消えてしまったような状況となりました。
自動車産業ばかりでなく、自動車生産のために使われる原材料、素材メーカーや機械メーカーなどで、経常利益が赤字化する企業が多く発生しました。
そのような企業の株価は大きく下落しました。リーマンショック後の実体経済が気絶したような惨状をしめしたときでも、しっかりと経常利益を確保していた 企業群もありました。株価が下落するときは玉石混合で下落するので、このような企業の株価もツレ安することになりました。
【中略】
このようなときに株式投資を続けていくならば、どのようなポートフォリオの再構築を行って、どちらのシナリオが発生しても、生き残り、その後にやってく る過剰流動性相場(=株価の大きな上昇)に参加することができるか。こんな視点で、ポートフォリオの再構築を始めています。
【中略】
このような中核銘柄を支える銘柄群の選定基準は、これもここ数回のコラムで書いてきたような基準をなるべく多く満たす企業を探していく。少し整理して書 いてみると、以下の基準になるべく多く該当する企業を選んでいきたいと考えています。最低でも3つ以上の条件には該当する企業から選んでいきたいと考えて います。
1)低PBR(=0.6倍以下)
2)低PER(=10倍未満)
3)高自己資本比率(=60%以上)
4)高配当(=配当利回り3%以上 優待銘柄も優待利回りは考えない)
5)過去8年間、経常黒字を維持している
6)前期と今期の業績が経常利益、最終利益比のどらかで10%以上の増益に
なっている
7)ストック・ビジネスモデル型企業
8)世界シェアN01、国内型企業であれば日本国内シェアNO1、または地
方シェアNO1という強い製品やサービスを持っている。
9)これから数年、売り上げが右肩上がりで増加していく明確な理由がある
すべての条件を満たす企業は、ほとんど見つけることができないと思います。またすべての条件を満たす企業があったとしても、その企業に投資していた既存 投資家が、その株を売らなければならない事情を持っていると、株価が売られる可能性も充分あると覚悟しています。だからこそ中核銘柄を中心に主力17銘柄 程度に分散しながらも、全体のポートフォリオとしては投資する銘柄数は減らしていく。このようなイメージです。
これは、あくまでも実体経済が再度、気絶することがないことを前提としている作戦です。
【中略】
しかし油断大敵で何が起こるか分からないので、自分が信頼できる企業群への投資を分散で継続して行きたいと考えています。
【後略】
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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