5月の日経平均は2日の安値13637.96円から23日の高値15942.6円まで16.9%上昇し、急ピッチな上げを演じていましたが。この高値か らその日は一転その日の終値である14483.98円まで9.15%の下落を見せ、不安感が台頭しました。恐らくどこで利益確定しようかと迷っていた投資 家が一気に売りの行動に出たと思われます。
こうした状況は翌日にも表れ、24日の安値は13981.52円。終値こそ14612.45円に戻して終わりましたが、今後もやや乱高下の可能性が感じられます。
ここでの不安感は長期金利の上昇による金融、不動産株の急落がきっかけだと言われていますが、もともと株価の急ピッチな上げがあったことが背景なので、 致し方ありません。今週の相場も強弱感が対立する展開が予想されますが、バリュエーションではPERの低下が顕著なため、しばらくすれば落ち着くことにな るかと見ています。
ここでの調整が格好の投資チャンスと見る向きとやや行き過ぎと警戒する向きとが交錯する展開が想定されます。
日経平均はファーストリテイリング(9983)やソニー(6758)などの株価変動に影響を受けやすくなっています。円安メリットを受けやすいソニーは ともかく、受けにくいファーストリテイリングの直近の急騰は理解ができない。つまり指数を意図的に上げるために利用されてきたとも考えられます。
先週は急騰してきた創薬ベンチャーの株価が大幅に下落し、その他の中小型銘柄も大きく調整。相場の変化を感じさせる週となりました。
一方で鉄鋼、商社、化学といった素材関連の銘柄は上昇トレンドを維持しています。先駆した銘柄の利益確定売り、調整と出遅れ銘柄の循環物色とが入り交じりながらの展開が見られる状況ではありますので、乱高下相場とは言え、そこは冷静に分析する必要があります。
全体市場のバリュエーション(5月24日現在)
東証1部 東証2部
PER 16.7倍 14.8倍
PBR 1.33倍 0.85倍
配当利回り1.64% 1.82%
(炎)
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