株高局面となってくる中で読者の皆様の運用スタンスはいかがでしょうか。
保有株の上昇につながっているのであればある面ではハッピーな筈ですが、保有株が上がらずに指数だけが上がっているのであれば気が重いことになりますし、個別銘柄の二極化による影響が運用にも悪い結果をもたらしている可能性もあって複雑な心境なのかも知れません。
ある種のこだわりをもって株式運用をされている投資家にとって、指数の上昇よりも保有株の上昇、これから仕込もうという銘柄への関心が高いのだろうと思われます。
米大統領選後の株式投資では個別銘柄ごとの業績や今後の展望への造詣が求められます。折しも3月期決算銘柄の中間決算発表の季節がやってきています。しっかりと吟味しながら投資対象銘柄を選定し運用成果を高めて頂くことが肝要です。
大統領選前に見られた個別銘柄物色ではマザーズ指数の急騰を背景にしたマザーズなどの新興市場への関心が高まりましたが、ここからはテーマ性を兼ね備えた好業績割安銘柄への物色を柱にしたいところです。
それにしても市場内には忘れ去られた銘柄が多いようです。
機関投資家や外国人投資家は流動性の比較的高い時価総額300億円以上への銘柄に関心を寄せていますが、個人投資家の皆様にとっては基本的には上昇するのであれば時価総額など気にしなくても良いかと思われます。
成長期待と材料性、テーマ性で投資対象を選定するのが常かと思われます。
株式市場には上がる株と下がる株しかないと言っても過言ではなく、そのトレンドを見極めながら様々な視点を銘柄選定のポイントとしてリスクテイクされているものと拝察しております。
表題にあるように株式市場には忘れ去られた割安感のある銘柄がたくさん存在する一方でコロナ禍での業績低迷に苛まれた困った状態の銘柄が混在しています。ここでは発表済みの業績に基づいて継続的な人気を集めそうな割安銘柄を見出すことにしたいと思っております。
割安感というのは人それぞれで異なるかも知れませんし、それがいつまでも続くとは限りません。できれば毎期毎期増収増益を続けていける盤石な成長基盤を兼ね備えた銘柄を見出していきたいところです。
但しそうした銘柄は既に指標面では割高感があることも多く、そこは割り切って考えていく必要がありそうです。
先週はトヨタ(7203)が今期の業績見通しを大幅に上方修正。電子部品関連のTDK(6762)、村田製作所(6981)などが軒並み今期業績見通しの上昇修正を行う一方で、まだまだ遅ればせの下方修正発表や赤字幅拡大などのネガティブ発表も相次いでいます。コロナ禍で業績に明暗が分かれる中で二極化が起きている点を投資家は冷静に眺めている状況です。
コロナ禍でテレワーク化が進展しPC需要が伸びたなどの要因はこうした電子部品会社や移動手段としての自動車の需要を伸ばした結果になりましたが、コロナ禍で外食産業やその他多くの消費財産業には冬の季節がまだまだ続くと思われます。
一方でデジタル化などに新たな産業創生の流れは続くと期待されます。主力産業の回復に連れて日本経済全体にも多少お金の好循環は生まれるものと期待されます。
また、景気浮揚に向けた大型の第三次補正予算の構築も話題になりつつあります。これがもたらす株価へのインパクトは出遅れてきたゼネコン株などにも波及が予想されます。
例えば橋梁メーカーの宮地エンジニアリング(3431・時価1919円)は先般、今期の業績見通しを大幅に上方修正しましたが、時価のPERはまだ4.4倍にしか過ぎません。時価総額も133億円の水準でPBRは0.5倍以下という水準ですから、ボトムから上昇してきているとは言え割安感は顕著です。しかも同社が先週発表した中間期決算のあるデータが投資のポイントになりそうです。
こうした割安感のある銘柄探しをここでは皆様とともに行うことにしたいと思いますので皆様からのお便りをお待ち申し上げます。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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