有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「進捗率が高かった企業の中から絞り込み決算発表を待つ」=
(有料メルマガ第395回・2016/8/23配信号)
※2016年8月現在の内容です。留意してお読み下さい。
(前略)
株価はなぜ動き、なぜリアルな価値から歪むのかということを、毎日のように思い出しながら、気になる企業の売上高、営業利益、経常利益、純利益の数年間の推移ばかりではなく、従来あまり行ってこなかった4年間のバランス・シートの変化の比較なども、いままで以上に時間をかけてチェックしながら投資対象を選んでいます。
株価を動かす一番の要因は何か。いまは需給の影響が特に強く出ている。そのように感じながら毎日の株価の動きを見ています。
株式市場では多くの企業の株が売買されています。その売買を活発に行なわせる大切な仕組みが、株価が変動して、うまく売買すれば一攫千金を狙えるかもしれないという射幸心です。
私は株式市場を成り立たせる仕組みとして、株価が「人間の欲望と恐怖」を原因として動き、その株価が上に下に動くということが、投資家の資金を株式市場に呼び寄せる魅力(=すなわちエサ)として機能するという仕組みで作られているゲームだと理解しておくと分かりやすいと思っています。
株価が右肩上がりに上がり続け、下がることがないならば、そんな株を売ろうという人はいないでしょう。よほどお金が必要な人意外は売りません。そうすると、その株を買いたい人がいても、買えません。
では下がり続ける株を買う人はいるでしょうか。そんな損をすることがわかりきっている株を買おうという人も、普通はいないと思います。
株価が上下に変動しているからこそ、変化しているからこそ、もっと上がるかもしれないから買おうという投資家。いやいやこれからは下がる可能性のほうが高いから売っておこうという投資家。つまり意見の異なる投資家がいるからこそ市場で売買が成立しています。
上がらない、上がりそうにない企業の株に投資する投資家は少ないということで、どんなに低PERかつ低PBRかつ自己資本比率が高い業績が安定的に推移している銘柄でも株価が上がらない理由となります。
投資家にこの企業に投資したいという欲望を持たせるための理由がいまの投資環境のもとでは少ないのです。だから、分散投資が必要になってきます。
【中略】
このコラムの始めに書いたように、最近では4年間のバランス・シートの変化も時間をかけて調べるようになりました。
私がその『企業のリアルな価値』だと考えていた数字から、どう考えても割安すぎるところまで株価が下がっていたのに、更に売り込まれてとんでもなく下がる株がいくらでもでてくる状態が続いています。半値八掛け以上に下げる株が多く出ています。
業績が大きく悪化している企業の株価が下がるのは、当然のことだと思います。しかし、いまは業績が良くなっているのに、大きく株価が下げている企業がたくさんあります。
「株式投資は人間の欲望を変数として機能している制度であり、わずかな入力(投資家の欲と恐怖に駆られた投資行動)の変化が劇的な出力(投資の損益)の変化に帰結するものである」ということなのだと感じます。
【後略】
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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