3月期決算会社の前期実績と今期予想が徐々に出揃ってきています。
発表された実績を見ると、為替の影響を受ける輸出企業の第四四半期は概ね健闘していたとの印象ですが、その一方で、今期予想が思いのほか控えめと感じます。前提の円ドル為替も108円~110円が多く、売上増予想でも(様々な理由はあるのでしょうが)営業利益ベースでは減益予想をしている会社が多く見られます。
トヨタに至っては円ドルを105円前提として不透明要因も加味しているのですから、営業利益が20%もダウンする予想になっています。
資源価格などからも交易条件が前期と比較して特に悪化している訳でも無いはずですが、今年は政治面での不透明性が高く、地政学的リスクも高まっているなどの理由でしょうか?経営者が強気になり切れないムードを感じます。
株式市場では、その様な控えめな予想(今期減益など)が出るなり、あっという間に売り込まれ「この株価位置やバリュエーションでそこまで売られるの?」と、驚くような値動きをする銘柄もあります。
最近はシステマティックなプログラム売買が相当量を占めているため動き出すと振幅がとても大きくなり、且つ従来には無い売買基準で動くためか?値動きが読み辛く、安易な業績予想や株価予想で下手に投資すると酷い目に遭いそうです。幾らかでも不透明と感じたら、安いと感じても直ぐには手を出さない方が良さそうです。
慌てて参加しなくても数日様子を見て、決算状況をちゃんと確認し、方向性を確認してから参加しても十分間に合います。相場は逃げませんから(^^)
インデックスも20,000円の水準まで戻りましたので、慌てることなくキャッシュポジションに余裕を持たせておくことも大事と感じます。
最近の傾向ですが、動き始めると売買の板が頻繁に出たり引っ込んだりと…、所謂相場操縦では無いのか?と感じることが増えています。
先日市場関係者に聴いた話ですが、この手の相場操縦モドキの取引については取引所も相当敏感になっており、変わった売買があると即座に証券会社にヒアリングが入るなど、監督当局も気にしているようだと教えてくれました。
4月中旬以降の戻りは急でしたが、今後はどうなるのか?
今年のテーマは政治?と考えるなら、まずは一連の米中間の関係模索への動きや、韓国での革新派大統領の誕生などから、当面は東アジアの地政学リスクは相当減退したと考えています。また様々な指標面から捉えても市場全体が落ち着きを取り戻してきていますので、短期的には円安や株高方向へ進み易そうと感じます。・・・と、私が書くと下がることが多いですが(汗)
想定通りの業績予想にも関わらず「減益」や「マイナス」と表示された文字列や数字に反応して売り込まれている銘柄を見つけたら、もちろん慎重にですが、打診買いを入れてみたいと考えています。
読者の皆様も是非、無理をせずマイペースの投資を楽しんでいただければと思います。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
コメント
コメントを書く