もう2ヶ月以上にも渡り、新聞も雑誌もTVもネットも、どのメディアもトランプ大統領だらけです。視聴率、部数を稼ぐための最重要コンテンツなのでしょうが・・・、まあ、似たような情けない記事ばかりです。
十数年前までは米国大統領と言えば「凄い人」のはずでしたが、今や見る影もありません(苦笑)。時代は変わりました。
さて、昨年の今頃を振り返ると、2月上旬はマイナス金利政策の影響もあり二週間で約8.5%も日経平均が下落しました。その後は落ち着きを取り戻しましたが、同政策が懸念通り今の日本には馴染まないものであることが判りました。
年初からの下落が止まらず株式市場に悲観が蔓延し、2月の第二週まで大幅に下げ続け14,952円で引けました。6月のブレグジットの週もほぼ同値まで下げましたが、これがダブルボトムとなったのか?
その後の半年間で日経平均株価は約30%も値上がりし強気派が増えています。隔世の感がありますね。
為替も6月のブレグジットまで一方的な円高となりましたが、一層の円高を懸念する意見が増えた6~8月頃に2度ほど100円を一時的に超えたところで円高はピークアウトしました。
昨年2月中旬に書いたコラムでは、資源安を理由にした景気悪化が続くはずも無いから2016年は日経平均株価で15,000円から下は悲観的になってはいけないと書いていましたが、結果として6月のブレグジットまで不安要因から抜け出せず、その後に徐々に回復した程度で、米国大統領選が済んでから急騰しました。
原油価格にしても資源の利用量がそれほど変動することも無いはずで、無茶な資源安や資源高が継続することも無く、昨年1月に某○-ルドマンSがレポートにしたように原油が$20になることもありませんでした。毎度のポジショントークに呆れます(笑)
最近の傾向では、不安要因が出たときや楽観要因が出たときに、それらが判明する直前まで売られ続けたり買われ続けたりするようで、並行して世界中でファンドが影響力を高めているため振幅も大きくなるようです。
気になるのはトランプ発言で円高に振れ易くなっていることですが、振り返れば、この3年程だけでも各国通貨に対してドルは相当買われました。ユーロでも26%ほど、主要新興国では30%台から60%以上も米ドルに対して減価しました。
どちらかと言えば10%台の減価で留まっている円や中国元に対して為替誘導と言うのも少々無理な話で、米ドル高是正へ動くなら、円よりは貿易赤字が突出している中国元や他通貨の買い戻しが先に強まるのが自然と感じます。
今年の気になるイベントでは、政治がらみで3月のオランダ選挙、4月のフランス大統領選挙、5月のイラン大統領選挙、6月フランスの国民議会選挙、夏頃のドイツ連邦議会選挙等々・・・があり、米国では3月中旬に債務上限の引き上げ議論などがあります。日本では夏の都議選が楽しみです。
大雑把ですが、4月のフランス大統領選から夏のドイツ連邦議会選挙の辺りまでは不安イベントが続きますので、何となく投資を控えたくなります(苦笑)。
一方、3月中旬までは大きなイベントも無く、トランプ政権の動向にしても色々と言い放っている政策の成り行きを眺めているだけの期間ですから、何がどう変わるという事も無さそうと感じます。
米国は今やねじれ国会では無いですから債務上限の引き上げも余程の事が無い限り通るのでしょう。
とは言え、ここで唐突に財政コスト削減!などと言い出すかも(手のひら返し?)知れません。あの方なら(笑)
目立ちたがり屋で大言壮語、且つ不動産ビジネスよろしく初めに大胆に吹っ掛ける手法と同様、今は矢継ぎ早に大統領令に署名していますが、落としどころは想定内に留まる可能性も高く、余り悲観的になるのも如何なものかと。
それに続いて秋になれば、それまでの政策で景気底上げ(雇用者報酬増)に結びつかないとなった時に財政刺激策や減税案などが具体的に出てくるでしょうから、再度株価上昇に期待が膨らむのではないかなどとも考えています。
等々・・・と考えてくると、まずは春まではドル高&株高が続いてしまう?まだ市場は楽観的と言う程でも無いし・・・崩れそうで崩れない。
懸念と言っては変ですが、待機資金も豊富ですから株式も為替も押し目待ちに押し目無しの発想が必要かも?と・・・、今度は上がることを懸念しています。
何せ目一杯投資するのが苦手なもので・・・(苦笑)
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
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