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バフェットとポーターに学ぶナンバーワン企業戦略 第16回

2017/02/02 22:10 投稿

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産業新潮 http://homepage2.nifty.com/sancho/
2月号連載記事


■競争戦略名言集その1


●正しいやり方は一つではない


 「正しいやり方は一つではない」という言葉自体は、ドラッカーもその著書の中で繰り返し述べています。彼は「マネジメントのやり方」や「会社組織のあるべき姿」に関して、唯一絶対の公式などなく、それぞれの企業の個性や状況によって「正しいやり方は何通りでもある」と主張しています。

 また、バフェットも、買収した数多くの企業の経営をそのまま既存の経営者に一任していることからもわかるように「成功するやり方はたくさんある」と考えているのです。

 それにも関わらず、世の中の学者やコンサルタントなどが「見果てぬ唯一絶対の公式」を求めて空回りしているのは、「経済学」を科学だと誤解している点に大きな原因があります。
 例えば、物理学をはじめとする科学において実証実験は不可欠で、「誰がやってもいつも同じ結果が出る」ことによって、その科学理論の正しさが証明されます。そして逆に、科学においては、証明された理論と違うものは認められないのです(もちろん、新たな事実の発見によってニュートン力学から相対性理論へと飛躍したような事例はたくさんありますが、ニュートン力学の想定していた範囲での正しさが否定されたわけではありません・・・)。

 それに対して、たとえば世間の多くの人々が科学だと誤解している医学(医療)は、学問ではあっても科学ではありません。なぜなら、医学において人体実験で理論の正しさを証明することは(少なくとも現在では)基本的に許されないことだからです。
 さらに、そもそも人間は一人ひとり違う存在であり、薬の効き方も個人によってかなり違う上に、例えばエイズのような病気にかかっても、全く発症しない人が存在します。

 ヤブ医者は、患者の個々の状況を詳細に診察することなく、定型的なマニュアルに基づいて、治療や投薬を行いますが、同じく「ヤブ経済学者」や「ヤブコンサルタント」は個々の企業を十分診断・観察することなく、定型的マニュアル通りに「対応」します。

 漢方では、患者の体質を分類しその体質ごとに異なった処方を行いますが、企業においてもその「体質=(社風など)」を丁寧に診断し、それぞれの体質に応じた「戦略」を考えるべきです。


●市場環境と立ち位置で判断する

 学者であるマイケル・ポーターを私が高く評価するのは、その徹底した「フィールド・ワーク」に感銘を受けているからです。
 インディー・ジョーンズ(映画の主人公ですが、モデルとなった考古学者が実際に存在する)は、書物や資料だけに頼ること無く、「現地=遺跡」を頻繁に訪れ「事実」を徹底的に観察しました。

<続く>


続きは、産業新潮
http://homepage2.nifty.com/sancho/
2月号をご参照ください。


(大原浩)


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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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