この記事は【馬車目線】(?)でお送りします。
外国人観光客数がここ数年、ものすごい勢いで増えています。
(日本政府観光局の訪日外客数の動向より作成)
2009年のリーマンショック、2011年の東日本大震災で前年より減少しましたが、その後は毎年3割程度の爆上げ状態で、2013年に1000万人超えた〜と言ってたら、去年は1300万人を超えました。
今年は5月末時点でなんと去年より45%も増えていますので、もしそのままのペースで行ったら 1900万人を超える勢いです。
もう、ものすごい勢いで増えているのです。
でも、ネット見てると定期的に1300万人なんて他の国に比べたらたいしたことないって記事が出てきます。他にははるかに観光客の多い国があると紹介し、日本の観光受け入れ態勢がいかにお粗末かを叩きまくるのがパターンです。
いったいこの人たちはなにが不満なんでしょうか。
世界観光ランキングを見ても、2012年はランキング外、2013年は27位、2014年は22位と急成長してます。今年1900万人ということになれば、16位あたりに入ることになります。2020年2000万人という目標は来年にも達成されるかもしれません。
もうこれ以上ないペースで伸びているわけです。この業界は当面はこのままのびのびと活動して問題ないでしょう。
もちろん、その順調さの中にも実は後手に回っていることがあることを問題提起するとか、そういうのは大事だと思いますし、仮に思ったように観光客が伸びないというのであれば、反省も大事になってくるでしょう。
でも、とりあえず国全体として取り組み始めてものすごいペースで増えているのに、他国と絶対数を比べて、日本の観光には根本的な問題があるというのは、とても乱暴な議論です。見かけたら、さくっとスルーしましょう。
ちなみにさっきのグラフの元になっている日本政府観光局の訪日外客数の動向は、毎月更新されていますから、今年も去年以上のペースで増えているのは観光に携わる人には常識中の常識です。それをあえて無視して1300万人の数字で叩くわけですから、なにがどうなったところで、結局叩くのかもしれません。
そんなことより、このあまりに急激な増え方は、今後様々な問題を引き起こすでしょう。
昨日もこんな記事が流れていました。
成田空港、“爆買い”で中国便の遅れ相次ぐ(TBS系(JNN)) - Yahoo!ニュース
中国人旅行客が大量の土産を購入するいわゆる「爆買い」で、成田空港で中国行きの便に出発の遅れが相次いでいることがわかりました。荷物を預けた後にさらに「爆買い」するため、機内に入りきらず、貨物として積まなくてはならないため出発が遅れてしまうという問題です。
その記事では注意を促してとかなまっちょろいこと言ってますが、成田空港もこれは大きなビジネスチャンスです。免税店で買ったとき「はいはい〜、こっちで積んどくから、引き続きお買い物楽しんでね〜」ってお客は手ぶらのまま店を出られるようにできたら、遅延もなくせるし、さらに「爆爆買い」してくれることでしょう。
こういう問題が次々出てくるし、それに対応していかなければなりませんから、あまりに急激な増加は問題です。
多分もうすぐ報道されるようになるのではないかと思いますが、東京のホテルが日によってめちゃくちゃ混んでます。年々着実にひどくなってます。
さらに、それに合わせて、宿泊料金が乱高下します。安い時は5000円を切るようなビジネスホテルでも、日によっては10000円を軽く超えるような値段になります。
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