この記事はミライの【馬車目線】でお送りします。

ミライ: 三浦九段こんなに強いのに・・・。

フツクロウ: ホ?

ミライ: 昨日三浦九段の復帰戦だったじゃないですか。相手はあの羽生三冠。

フツクロウ: ホじゃな。

ミライ: それで深夜にまで及ぶ大熱戦の末、惜しくも敗れました。

フツクロウ: ふむ。

ミライ: 紛れもなく将棋界屈指の実力の持ち主だっただけに、今回の騒動と三浦九段の対応は残念でなりません。

フツクロウ: 疑惑後は違う対応ができたじゃろうにの。

ミライ: 世間では、「カンニングしたのかしなかったのか」にばかり注目しましたけど、問題はそこじゃないですよね。天才たちがうごめく世界、そんな単純なわけがありません。

フツクロウ: そもそも不正が疑われるまでに至ったことじゃな。

ミライ: はい。以前もミラフツや本家で取り上げました。

 ダークサイド、怖すぎ。  

 三浦九段はカンニングしてなくても、A級順位戦は侮辱した

 チェスの世界では、コンピュータ不正なんてとうの昔から深刻な問題で、

 チェスにおけるコンピュータ不正行為の歴史

では、英語の wikipedia の紹介してますが、コンピュータ不正なんてぶっちゃけ現行犯で押さえないと不正を証明できません。

フツクロウ: その辺で中古 Android 買ってきて、携帯の契約もせずに wifi 経由で将棋ソフトダウンロードすれば、ネットに繋がなくてもカンニング出来るからの。

ミライ: はい。そのスマホ処分してしまえば、後から調べたってもうわかりません。警察みたいな捜査権もないのに。

フツクロウ: それに「ふかし」かもしれんからの。

ミライ: そうです。少なくとも渡辺竜王との順位戦までには、不正が疑われていることは公になっていました。

 そういうのって、勝つためにはそれも利用出来ますからね。

フツクロウ: いい局面なのに「まいったな〜」とぼやくようなの。

ミライ: そう、それはいにしえからの常套手段ですけど、スマホカンニングを疑われているときに、それを思わせる行為はご法度です。なぜなら、たとえカンニングしなくても、相手に「今カンニングしているのでは」と思わせるだけで、相当に撹乱することができますから。

フツクロウ: ごろつきのやりくちじゃな。

ミライ: そうです! 将棋界のトップ棋士でありながら、そんなそぶりをした事実というのは揺るがないのです! これがただの渡辺竜王の妄想だとしたら、その他の多数の有力棋士がそれを信じますか? そんなわけありません。それまでに多くの棋士も疑念を抱いていました。

 つまり、仮に三浦九段が一度もカンニングしていなかったとしても、疑われるそぶりを続けて、しかもそれを利用していたのは揺るぎない事実です。

フツクロウ: 「ふかし」の一種くらいに考えてたのかもしれんの。

ミライ: 仮にそうだとしても、禁じ手ですね。勝負の世界で。

フツクロウ: じゃな。

ミライ: 真剣勝負の世界で、こういうごろつきのやり口は決して許されるわけではありません。ですから、三浦九段は、その点について一切触れないし、謝罪もしません。あくまで「自分はカンニングしてないし、これは不当な扱いだし、私に非は一切ない」に徹しています。

フツクロウ: これだけの事態で、自分はあらゆる点で非がないというのもなかなかのつっぱりざまじゃのう。

ミライ: そうするしかないですからね。1mmでも妥協したら、潰れかねません。

フツクロウ: じゃな。しかし、この際、将棋界はもうそれでええんじゃ。その世界の非情なルールがゆえにの。