いよいよ日本でも Pokemon GO が始まりましたね。

 ちょっといじってみましたが、こりゃ Ingress より受けて当然です。

 ライトユーザーでも楽しめるからです。ユーザーの大部分はライトユーザーですから、ライトユーザーに優しい=より受けます。

 私自身がライトユーザーだから良くわかります。

 Ingress 持ってます。でも、地方だしSOHOなので普段は全く開きません。出張の時とかに周りにどんなポータルがあるのかなとたまに開きます。ポータルはその土地の目印が選ばれてますから、観光案内所として使えるからです。特にパブリックアートに強いです。

 ポケモンGO のアートな「ポケストップ」。街中にはパブリックアートがいっぱい。 in 大阪・梅田 

 しかし、レベルは 3 と非常に低いです。なので、ポータルにタッチしてアイテムもらうことと、そのポータルにあるレゾネータに補給するくらいしかできることがありません。攻撃とかしても効果ないし、逆になんか反撃されたりしますよね? 何が起こっているのかわからないので、攻撃もしません。補給は大好きです。

 そうすると得られる経験値も少なくて、もう次のレベルに行ける気がしません。そもそもレベル2からレベル3に行くのもすごいかかりました。多分1年以上かかっています。三角作ったことないし、作れる気がしません。

 それでも、たまに Ingress は開きます。今いるところの周りに何があるのかがわかるのが楽しいからです。どのポータルに訪れたことあるのか記録見られたら楽しいと思うのですが、そんな機能は見つけていません。

 これが Ingress に対するライトユーザー視点です。レベル3 でも、調べればもっと楽しむ方法がわかるのかもしれませんが、ライトユーザーですからそんなことはしません。もっとアドバイスがあってもいいのではないかと思います。

 一方 Pokemon GO はどうでしょう。なんと、ポケモンがたまります。たまの出張先でポケストップ(Ingress でいうポータル)をチェックした時に出てくるポケモンを捕まる程度のことしかしなくても、それが溜まっていくという楽しみがあるのです。ちなみにポケモンはピカチュウしか知らないですが、まったく問題なく楽しめてます。

 やり込んだら Pokemon GO と Ingress をどっちがどれだけ楽しいかなんて、ライトユーザーにはまったく無縁の世界で、たまにしか触らなくても楽しいかというのが大事です。

 そういう意味では、はるかに Pokemon GO のがライトユーザーに優しく、したがってユーザー数は Ingress より増えて当然です。

 初めて来たポケストップ回したら、特別な何かが得られるか、記録が残るだけでも、地道に長く続けるモチベーションになると思います。

 そんなユーザーが増えても仕方ないのではと思うかもしませんが、それはやり方次第です。滅多に行けないとこに行って、レアなポケモンが出て、それを捉えるのに課金した方が効率いいとなったら、結構課金してしまいそうです。細く長く楽しむ場合は、課金するとしても多額になる可能性が低いので、課金へのバリアは低いです。

 あるいは、一発ものアイテム、つまり一度購入すればずっとその効果が得られるようなものへのバリアも低いです。しかも100円、200円とかならなおさらです。Pokemon GO だと、バッグやポケモンボックスのアップグレードがそれにあたります。これがライトユーザーにとってどれくらい有益かはっきりしているわけではありませんが、これは有望です。なぜなら、ライトユーザーにとってはポケモンの収集が目的になりやすいですから、ポケモンを貯めるポケモンボックスの拡充は直接的に必要ですし、ライトユーザーはやり込まないので、道具の整理とか言われてもどうしていいかよくわからず、バッグの拡充も手っ取り早い解決策として触手伸びやすそうです。

 月に何回かしないユーザーが課金してくれるとなったら、ビジネスとしては大成功です。

 ちなみに Ingress について、私はどういう課金があるのかを知りません。私のような使い方だと何かが足らないなんとかしたいということがありません。ライトユーザーが課金する可能性は低いのです。

 つまり、 Pokemon GO はポケモンを知らなくてもライトユーザーにも楽しめるゲームで、しかも、そのライトユーザーも課金が期待できます。さらに、ライトユーザーが多いために課金以外の収入も期待できます。さっそくヒラリー氏が活用したようですし、これからいろんな企業が広告してくることでしょう。

 NIANTIC が Ingress でコアユーザーに支えられながら、位置ゲーとしての技術を磨ききった上で、ライトユーザーに「受ける」アプリを出してきたこの戦術。 Ingress がライトユーザーに厳しい態度だったのは、戦略だったかもしれません。ゲームアプリ会社の鑑として、今後長期に渡って参考にされていくと思います。


《ワンポイントミライ》(

ミライ: ライトユーザーに優しい Pokemon GO 。ということですが、ライトユーザー視点だと、いくつか改善して欲しい点が。

フツクロウ: ホホウ。