こんな記事を見かけました。
「全力を尽くします」などと言う社会人を信用してはいけない理由
社会人は全力を尽くしちゃダメなんです。「全力を尽くさずに目標を達成するにはどうしたらいいのか?」を考えるべきなのです。とまあ当たり前のことが書いてはあるんですが、要は成果を必ず出せってことですよね。
それって、失敗しちゃいけないってことだし、ということは、そもそも確実にできることしか受けるなってことになります。
たとえば、今はどんどんコラボでものごとやりますから、プロジェクトのタスクの振り分けが、会社間になったりするわけで、そんなとき金払う方としては、やっぱり確実に成果出してくれるとこに受けてもらいたいわけです。
そんなチャレンジ精神がないとはいかんと怒りたいわけではありません。
さらにたとえばニコ動でもユーチューブでも、受けるネタを投稿して儲けたいと思って頑張って動画を作ったとしても、それが受けるかどうかはわかりません。無数の視聴者相手に向かって、こんなに努力したんだから評価しろといっても無駄です。どんなに時間をかけても、受けなければ受けません。
つまり、世の中失敗のリスクを引き受けてくれる人や組織がどんどん減っているのです。リスクを取るなら、自分で取れという自己責任型になっているのです。動画の例にみるように、社会が冷たいというのではありません。逆にいえば個人で動画が出せるような、個人であらゆる挑戦ができる時代になってきているのです。
ですから、人々がチャレンジしやすい環境が整わなければなりません。チャレンジする道具は整っているのに、人々が失敗するリスクを引き受けられなければ、人々はチャレンジできません。
そう考えると、今話題のベーシックインカムという仕組みは、イノベーション大量生産の引き金になるかもしれません。とりあえず生きていけるお金があるなら、好きなだけ挑戦できます。それぞれがそれぞれの思いつきでチャレンジするのです。イノベーションの秘訣はなんといっても数を打つことです。ですからベーシックインカムで誰でも挑戦のリスクを引き受けられる環境を整えることは、イノベーションを起こす直接の起爆剤になるかもしれません。優秀と思われる人が優秀なビジネスプランを持ってきたものにだけチャレンジの機会を与えても、その規模ははなくそみたいなもんです。誰かのアイデアを誰かが評価する時点で、イノベーションの芽のほとんどは摘み取られていることでしょう。全部試してみればいいんです!
強制はいけませんが、身の回りの社会問題を解決するなど、あらゆるチャレンジを応援しますというメッセージとともにベーシックインカムを始めれば大きな効果があるかもしれないのです。
まさにそれを意識した取り組みが始まるそうです。
Yコンビネーターの社会実験始まる──オークランドで「ベーシックインカム」導入へ|WIRED.jp
ベーシックインカムの社会実験はこれまでもありましたが、この取り組みでは、「儲け」が出ることを目指しているようなのです。ベーシックインカムがイノベーションを起こすという仮説を持っているのではないでしょうか。
日本も負けてません。先日岩手県遠野市の取り組みを紹介しました。
[S] あらゆる方向からベーシック・インカムを誤解している岩手県遠野市。いいぞもっとやれw
冷静に考えるとベーシックインカムでなくてただの奨学金なのですが、根底にはベーシックインカムがイノベーションを起こすという仮説があるからこその制度だと思います。
生活さえ保証されれば、人は挑戦ができるという仮説なのです。
また、もしも、ベーシックインカムがうまくいかないのであれば、なんとかして人々が挑戦をしやすい環境を作り出さなければなりません。みんなできることしかしなくなったら人間社会は大きく沈滞してしまいます。いろんな仕組みを考え試してみるときではないでしょうか。
《ワンポイントミライ》(?)
ミライ: 前回、ここで人同士で競うより社会問題と戦わなければという話になって、この話題になりました。
フツクロウ: ホウじゃな。
ミライ: 社会問題はどれも解決が難しいものばかりで、
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