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「言葉を使わないで考える思考」を整理する試み(その1)

2016/07/26 23:45 投稿

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 「言葉を使わないで考える思考」というのを本格的に考えたいのですが、いろんなことに使われていますし、人によってイメージもいろいろ違うようです。

 その前に「言葉を使って考える思考」とはなんでしょう。こちらは私たちがごく普通に考えるところの思考法です。頭の中で言葉を使って考えている時です。文章で書き留めていくことができる思考法で、まさにこのブログのように1文ずつ進んでいくものであり、逐次処理と言われています。数学の問題を解いている時1行1行式変形をしているような作業です。

 「考える」と言えば普通はこちらです。また人が誰かに何かを教えようとすると、ほとんどの場合言葉を使いますから、考え方を教えるとは、言葉を使っての考え方を教えることになります。

 裏を返すと、「言葉を使わないで考える思考」は言葉になりませんから、お互いどのようにしているか伝え合うことが困難ですし、そもそも、自分がどのように「言葉を使わないで考えている」かを分析することも困難です。

 たとえば瞑想は、脳内のチャットをミュートして、「言葉を使わないで考える思考」を活性化させる行為ですが、一般的にはそんな話にはなっていませんし、脳内ミュートできて「言葉を使わないで考える思考」を活性化したところで、いきなり何かが起こるわけではありませんから、その効果を共有することができません。

 しかし、それは極めて精密な思考です。「言葉を使わないで考える思考」というと、なにか非論理的な考え方というイメージが付きまといますが、それはまったく違います。

 原始的な例を出すと、白い丸がいっぱい描かれているところに、赤い丸があれば、一発でわかります。これは脳の中で並列処理をするからです。
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 この処理は極めて「論理的」に行われ、間違うことがありません。しかし、なぜ瞬間にわかるかを自分で言葉で説明することは困難です。専門家は答えられるでしょうが、それも、いろいろ分析して遠回りして説明できるだけで、自分の体に聞いて答えているわけではありせん。言葉を使わなくても「論理的」な思考はできるのです。

 とはいえ、これは脳の中でも低次なところでの話であり、けむにまいた感じです。

 でもたとえば、友達に会った瞬間「具合悪そう、大丈夫??」とわかる機能はどうでしょう。これは言葉で処理していません。言葉で処理していたら、まず、目を見て、目は大丈夫か、顔を見て、顔色は大丈夫かと、一つずつ確認していかなければなりません。実際はそうではありません。顔面蒼白でなくても、目も少しうつろ、顔色も少し悪い、ちょっといわゆる「精気」がない(「精気」ってなに?)、そんないろんな要素を一瞬に見てとって、「具合悪そう」と判断できます。

 さらに仲が良ければ、本人が悩んでいる時、隠そうとしていても「どしたの?なんかあったの?」と察することができます。「なんでわかったの?」と聞かれば、「いや、いつもと違う答え方するし」とか言うかもしれませんが、そんなのは後付けです。あらゆる角度からその人を感じて、(あ、なんかいつもと違う)と察知します。

 これらは、これっぽっちも「非」論理的ではありません。おそらく、今流行りの人工知能に教えればやがては同じことができるようになるであろう、極めて論理的な思考です。

 動画や写真で、悪さをした犬や猫が「罰を悪そう」にしている表情を私たちはとても愉快に楽しみます。相手が人間でなくてもそんなことができます。

 と、「言葉を使わないで考える思考」って何?と整理を始めたら、知り合いのデザイナーさんが一言で教えてくださいました。

 (つづく)



《ワンポイントミライ》(

ミライ: えーと、裏が壮絶なことになっていますねw

フツクロウ: ホッホッホ。
 

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