のりこえねっと通信

【のりこえねっと通信0045号】本日21時より「慰安婦問題を考える②梁澄子×北原みのり」 放送です!

2014/09/08 16:49 投稿

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■■■■■-ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク-
■■■■
■■    のりこえねっと通信 0045号 2014年9月8日発行
■■
■                        ◆転送歓迎◆
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★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。
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 賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま

 先週はのりこえねっとは忙しい毎日を送りました。史上初週3回の放送を
行いました。月曜日にはC.R.A.Cとのコラボ放送、火曜日には人種差別撤廃
委員会対日勧告についての記者会見、金曜日には在特会や保守速報を提訴し
た李信恵さんへのインタビューを行い、その合間にフィールドワークの受け
入れや自民党へのアピール行動など、走り回りました。
 昨日7日にはあいかわらず「朝鮮征伐」を掲げたヘイトデモが東京・銀座
で行われるなど、ヘイトスピーチ・ヘイトクライムが続いています。いつま
でこんなことが続くのを許すわけにはいきません。のりこえねっとはその先
頭にたって闘います。

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〈今号の目次〉
1.9月8日 のりこえねっとTVのお知らせ
  「慰安婦問題を考える② 梁澄子×北原みのり」
2.9月1日のりこえねっとTV報告
  「国連人種差別撤廃委員会の最終見解を受けて」
3.9月5日のりこえねっとTV報告
  「【特別生放送】李信恵さんインタビュー 李信恵×北原みのり」
4.今後の反レイシズム情報
5.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up
6.新聞・雑誌記事・Webより
7.のりこえねっと動画アーカイ公開
8.高市早苗政調会長の発言に対する見解および抗議文
9.行動日誌(8月25日~9月7日)
  編集後記


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●1.9月8日のりこえねっとTVのお知らせ

★タイトル:「慰安婦問題を考える② 梁澄子×北原みのり」

◎放送日時 9/8(月) 21:00-22:00

◎ニコニコ生放送入口URL http://live.nicovideo.jp/watch/lv192407101

毎月第2週目は「女のワイドショー」×のりこえねっとTV!

 今回は、シリーズ「慰安婦問題を考える」の2回目です。
 番組当日(9/8)に行われる
 「吉見裁判」の第5 回口頭弁論をもとに、
 傍聴してきた梁澄子さんと北原みのりさんが語ります。

<「吉見裁判」とは>
 中央大学の吉見義明さんが、
 日本維新の会の桜内文城衆議院議員を名誉毀損で訴えた裁判です。
 昨年5月に大阪の橋下市長が
 「慰安婦制度は必要」などと発言し、釈明のため
 外国特派員協会で記者会見を開きました。
 司会者が吉見義明さんの著書に触れた際に
 同席していた日本維新の会の桜内文城衆議院議員が、
 「これはすでにねつ造であるということが
 いろんな証拠によって明らかとされております」と発言しました。
 20年以上にわたって、日本軍「慰安婦」の実態を追求してきた吉見教授は
 その発言と撤回と謝罪を求め、
 桜内議員に内容証明を送ったところ、これに応じなかったため
 損害賠償をもとめる裁判を提訴しました。

 <関連サイト>
 YOいっション:http://www.yoisshon.net/


◆視聴方法についてあらためて記載します。
【視聴方法】
 ▼初回にニコニコ動画に会員登録が必要です。(一般会員は無料です)
  http://www.nicovideo.jp/

 ▼メールアドレスとニックネーム、性別、年齢等のプロフィール、
  パスワードを登録してください。
 ▼そして、以下にアクセスするとのりこえねっとTVをご覧いただけます。
  http://ch.nicovideo.jp/norikoenet-tv

※ブロードバンドのインターネット環境、もしくはLTE通信環境のスマート
フォンなどからもご覧頂けます。あらかじめタイムシフト予約をしていると
放映後1週間以内はいつでも見ることができます。

◆皆さまへのお願い

現在、のりこえねっとTVはニコニコ生放送( http://live.nicovideo.jp/)
のトップページ番組表に掲載されておりません。
Twitter、公式サイトにて告知しておりますが、ニコ生のトップページ番組
表に掲載されると目に留まりやすく、さらに視聴者が増えると思われます。
番組表に掲載されるためには、【タイムシフト予約】の人数が200名を
超えなければなりません。ぜひ、みなさまのご協力が必要です。
拡散・周知も続けて頂けますよう何卒お願い致します。


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●2.9月1日のりこえねっとTV報告
「国連人種差別撤廃委員会の最終見解を受けて」有田芳生×前田朗×野間易通

国連人種差別撤廃委員会は、8月29日、日本政府に対して、あらゆる人種差
別に対し、法律で規制するよう勧告する「最終見解」を公表しました。対日
審査の際にジュネーブで活動をしてきた有田芳生議員、前田朗共同代表に野
間易通氏が話を聞きます。

前田さん「人種差別撤廃委員会は条約に基づく国連機関」

 まず同委員会について前田さんが解説します。国連には憲章に基づく組織
と条約に基づく組織とがあり、同委員会は人種差別撤廃条約に基づくもの
で、批准国の提出報告書を委員会が審査して勧告するシステム。国連人権高
等弁務官事務所が事務局で、国連のサイトでも国連機関と明示されていると
のことです。
 有田さんは、人権とはいっても日本と世界の違いが現場に行かないと実感
としてわからない、ということが今回の参加の動機だと語ります。会議直前
には、09年の朝鮮学校へのヘイトクライムから現在の街頭デモまで広がった
変化をまとめた映像でブリーフィングを行い、18人の委員中12人が出席した
そうです。
 今回の勧告内容はヘイトスピーチだけでなくアイヌ民族や琉球など35の問
題についてです。ヘイトスピーチの酷さに初の勧告との誤解もあるようです
が、前田さんによれば、95年の批准以来、01年は石原慎太郎の三国人発言な
ど公人による差別発言への勧告、10年は条約にきちんと対応できていないこ
とへの勧告、そして今回のヘイトスピーチやヘイトクライムという用語を
使っての勧告で3回目。内容は、厳しい表現ではないが繰り返しの指摘とい
う意味で厳しい内容と解説します。
 
ヘイトスピーチとは単に汚い言葉・暴力的な言葉ではない

 ヘイトスピーチに関しては具体的にa~eの5項目が勧告されました。まずa
項の人種差別的暴力や憎悪の煽動への毅然とした対処です。前田さんは、ヘ
イトスピーチが認知されつつあっても中身については政府だけでなく日本社
会にきちんと認識されていない面があり、本質的な部分を見落として単に
「汚い言葉」「暴力的な言葉」でとどまりがちと批判します。野間さんは、
そういう問題ゆえにa項が必要とされていると応じ、前田さんも、欧州では
差別事件が起これば法律とは別に政治家がすぐに批判するが、それもa項に
含まれているだろうと語ります。
 有田さんは国会議員の認識について語ります。国会内で集会したが参加議
員は少なく、その後NGOが700以上の全議員にヘイトスピーチのアンケートを
送ると回答は46人だけ。これが去年の現実。認識は広がっただろうが、差別
の扇動と理解して現場に立った人はわずか。現場のおぞましさを感じ、それ
を被った人がどれだけ傷ついてるか知ってこそ、許せないという認識に至る
だろう。「悪口は駄目」という認識では自民党を含めて法を作るまでに越え
るべき山は多い、と。
 次にb項のネットでのヘイトスピーチへの対処です。前田さんによれば、
ネットという特殊性ゆえに各国とも街頭の取り締まりは可能でもネット対策
は苦労し、そのため各国への勧告でもaとbは分けて書かれることが多いそう
です。野間さんは、在特会もネットから出発したし、差別の扇動がネット上
で共鳴し合って拡大するのが本体のような気がするとして、ヘイトスピーチ
だから許さないという社会的な合意・認識ができないと難しいだろうと語り
ます。また前田さんは、各国の報告書にはネット上の人種差別について青少
年向け啓蒙プロジェクトを実施しているというのが多く、処罰だけでなく教
育も絡めてネットの中にこの問題をどう取り入れるかを検討すべきと指摘し
ます。
 次にc項の個人や団体を捜査し必要なら訴追するとの勧告内容です。条約
は個人と団体のヘイト団体への加盟や資金援助を犯罪としていますが、日本
政府はこの条項を留保しています。条約加盟しながら留保していることが根
本原因だがなぜなのかと野間さんが問います。前田さんは、ヘイトスピーチ
は幅が広くて処罰対象行為を定義しにくく、表現の自由を侵す危険性がある
という政府の主張だが、百数十か国で定義し適用しているのでこれは言い訳
に過ぎないと批判します。

現行法では対処できない集団に対する民族差別発言

 さらに前田さんは、刑法の侮辱罪と名誉毀損罪は被害者が個人なので民族
差別には適用できなくとも京都朝鮮学園のように暴力行為が伴えば威力業務
妨害や器物損壊などの適用で解決可能との主張があるが、暴力行為に差別の
動機や差別発言が伴うことでより悪質な差別が行われたという本質を器物損
壊でとらえることはできず、その意味で現行法では対処不可能だと指摘しま
す。有田さんも、京都朝鮮学園の大阪高裁判決で損害賠償は集団の場合には
新たな立法なしに対処不可能と判断したとし、何らかの動きがなければ放置
されたまま進むだろうと語ります。
 また前田さんは、表現の自由を理由に規制できないというのは誤りであ
り、守るためにヘイトスピーチを規制するのが正しい憲法解釈だと主張しま
す。表現の自由は戦争の反省から導き出された重要な権利の一つだが、ほか
の条文と照らし合わせて考えた場合、それだけを持ち出してすべてひっくり
返そうとするのは誤りと指摘します。そして、ヘイトスピーチはマイノリ
ティの表現の自由を潰すマジョリティによる差別表現の自由になってしまい
憲法精神にも反し、表現の自由は理由にならないと強調します。有田さん
も、表現の自由を主張することで思考が停止し、差別される人々の痛みを感
じられなくなると語り、多くの委員も「表現」ではなく差別の扇動で暴力だ
と指摘しており、ヘイトスピーチを刃物として傷つけていることを理解すべ
きと力をこめます。

有田さん「法規制に伴うマイノリティ抑圧は規制対象の限定で対処できる」

 カウンター側が危惧する法規制に伴うマイノリティ抑圧ついて有田さん
は、規制対象は限定的であるべきとの委員会の指摘に従って拡大解釈できな
いものを前提にすればいいことと語ります。前田さんは、マイノリティ保護
法と明記していない国もあるが、マイノリティ保護のためとの共通理解によ
り誤った適用はされていないとし、そうした共通認識をつくって法制化する
一方、カウンター勢力はその適用状況を監視するのでいまと変わらないだろ
うと語ります。
 そして前田さんは、法規制には日本でのマイノリティが誰でありマジョリ
ティが誰なのかを議論してコンセンサスをつくる必要があると指摘します。
マイノリティの警官や法律家の採用などを勧告した国もあるが、日本もメ
ディアを含めて大和民族の独占状況をどう変えるかが課題だろうと指摘しま
す。有田さんは、各国での長い試行錯誤の蓄積を踏まえた上での日本の方策
だからチェックは可能だとし、現場からの積み重ねがいま法規制の必要性に
至ったのだから皆の努力でいいものにしたいと決意を語ります。

野間さん「公人のヘイトスピーチをまずやめさせる方策を!」

 そしてd項の公人と政治家への制裁について野間さんは、公人が率先して
ヘイトスピーチを打ち消す国もあるのに日本では逆。とくに地方議員は酷い
状態で、表現の自由を掲げるならば最低限公人のヘイトを抑制する方策を考
える必要があると主張します。
 次にe項のヘイトスピーチの根本原因をなくす教育・文化・情報の強化に
ついてです。前田さんは、人権週間キャンペーンのような人権は大事という
大枠だけでは何も言わないに等しいと批判し、抑圧はヘイトスピーチだけで
はなく、具体的な事例にそって方策を考えていかねばならないと語ります。
 最後に有田さんは、会議後に行ったシンドラー博物館で入手したユダヤ人
はシラミと記されたナチス作成のポスターを手に、展示も路面電車や公園に
書かれたユダヤ人お断りの表示など、今の日本と同じ。ユダヤ人差別から始
まりアウシュビッツに行き着いた。ヘイトスピーチという出発点できちんと
確認しておかないと日本社会が再びおかしな道に引きずり込まれる、そうい
う問題として考えねばならないと痛感したと語って終わりました。


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●3.9月5日のりこえねっとTV報告
「李信恵さんインタビュー」  李信恵×北原みのり

 在特会と桜井誠会長、ネット上の差別的な発言を掲載したまとめサイト
「保守速報」の運営者を相手に裁判を起こした李信恵さん。提訴したいきさ
つや、今後のことなど共同代表の北原みのりさんがお話を伺います。

李さん「『きれいな差別』を実感したチャンネル桜の出演」

 ライターとして仕事する李さんは、ツイッターでの嫌がらせに個々に返し
ていたけれども、チャンネル桜に出演した後に攻撃が増えたそうです。チャ
ンネル桜に出た経緯は、NHKの番組で植民地支配で日本も良いことをしたと
発言した日本人青年に崔洋一監督が激怒した事件があり、その青年に記事に
したいと連絡し、1年後にチャンネル桜のパーソナリティになっていた彼か
ら出演要請があった。自分が記事にしているのに逆の場合に断るのは問題で
はないかと考えて出演したそうです。
 そのときの印象を北原さんは、和やかな雰囲気で笑いながらいろいろ言う
様子を見ていて怖くなったと語ります。李さんは、右翼も本当に心ある相手
であれば、攻撃されてる側としてこちらから現場に出かけて発信しなければ
と思い勢いで出た感じだったけれども、外国人はゲストだから遠慮すべき、
身の程を知れ、日本に文句があるなら出ていけというようなことを遠回しで
言う「きれいな差別」に、終了後一人になってから怖さを感じたと振り返り
ます。
 また福島の朝鮮学校が除染作業から排除されて行政がしてくれず、保護者
たちが全国から集まって自分たちで作業すると聞いて行こうと思った。チャ
ンネル桜の性格も知っていたし、朝鮮学校が無償化から外されたりする中
で、どんどんターゲットをつくって攻撃しているとは何となく思っていた。
しかし心ある保守の中にはそれをおかしいと感じる人がいるだろうと思い、
それを話したかったのが出演の理由の一つだった。でもそれへの反応はな
かった。それが2011年6月。そして京都朝鮮学校裁判の支援に行くようにな
り、それまで見て見ぬふりしていたことを恥ずかしく思いながら傍聴し続け
た。行くところどこでも在特会にであったと語ります。

北原さん「原発事故まもない時期の韓流ドラマ反対でもに衝撃」

 北原さんは、まだ原発がどうなるかわからない状況下で、日の丸を振りな
がら韓流ドラマを放映するなと叫ぶ姿を見て衝撃を受け、しかもそこに幅広
い層が関わり始めているのではないかと思ったのが同じ頃だったと振り返り
ます。そして差別を禁止する法がないところで闘うに至った経緯を尋ねます。
 李さんは答えます。カウンター活動が活発化している記事を書いたら、28
歳の青年に何のやり取りもなしにツイッターで殺すと脅迫された。このとき
4件を訴えたが立件されたのはこれだけだった。ツイッターのやりとりは売
り言葉に買い言葉のようになるから、また5寸釘を送りつけろと流された件
も実際に送られたのではないし釘に殺傷力もなく、直接的な暴力ではないの
で刑事処罰は無理ということだった。一方、「保守速報」は広告費が入るの
で人集めのためにいっそう憎悪を煽る悪質さで、差別の種をまく本体となっ
ている。これを何とかすべきと考えた。記事の量と悪質さ、そして楽しみな
がら金を稼ぐ悪質さで「保守速報」が最悪だった。差別と扇動が高額になる
ことを明確にしないと抑止力にならないと思い提訴したと。
 北原さんが、日の丸や日本人であることを正義とする差別が広がり、自分
たちこそ差別されているというありさまだが、71年生まれ大阪育ちの李さん
から見てヘイトスピーチは昔と変わっているかと問います。李さんは、普通
に差別はあったが、いまは身近な存在ではない異質なモンスターを刈るよう
な、人間以下のような存在として差別するようになっていると語ります。そ
してネットは手軽にヒーローやヒロインになれるので容易に日本人代表に
なってしまう感じがあり、そうした雰囲気は広がってはいるが、もともと
あったものが出てきただけ。歴史があって在日がいるわけだが、在日のこと
を知れば戦争の責任などに戻ってしまうし、それをなかったことにしたいと
ころからそうした話が生まれてくるのじゃないかと批判します。

「ヘイトスピーチは表現の自由ではなく暴力、裁判で明らかにする」

 次に李さんに今回の訴訟の意義を説明していただきます。1)差別社会を再
生産させない。2)差別されてマイノリティが抵抗できなくなる沈黙効果の打
破。3)在日や女性のアイデンティティ回復ないし配慮で、複合的な差別の相
乗効果で男の何倍にもなり、ブログを閉鎖に追いこまれたり自由な場所を奪
われたりしている。4)京都朝鮮学校襲撃事件の高裁判決の継承と発展で、前
回は団体だったが個人の損害賠償になるかということ。5)ネット上のヘイト
スピーチに対する裁判所の判断の5点です。そして李さんは、家族や友人を
めぐる個人的条件もよかったし、女性・民族・ネットなどに詳しい弁護士に
も出会えたので、これを闘うことが私の役割だろうと決意を示します。
 国連人種差別撤廃条約の勧告について李さんは、国際的に日本社会の成熟
度がどう見られているのか気づいてどうするかということのなで今からでも
遅くはないとし、ヘイトスピーチは表現ではなく暴力なので法制化すれば警
察も動けるようになるので嬉しいが、在日は法で管理されてきた立場なので
マイノリティの表現の自由が規制されることになると怖いし、どちらを選ん
でも怖い。それなら毎日ネットで心を殺されているようなものなので、眼前
で起きているヘイトスピーチをとりあえず止めることが先ではないかと語り
ます。
 また安倍首相のヘイトスピーチ対処発言に対して、抑止力になったりもす
るから言わないよりはいいし、大がかりな外科手術でなくとも応急処置のよ
うに行政など取り組めるところがやってくれればいいのではないかと続けま
す。そして保守速報などに広告を出す企業について、最初は通報しても個人
ということで動かなかったが、ツイッターなどは抗議や社会問題化したこと
などもあって変わってきている。裁判提起によって、差別しない企業がよい
企業になるように取り組んでほしいと語ります。

李さん「闘う女のネックレスは自分で最後にしたい」

 ここで視聴者からの質問に答えます。桜井と在特会に対する裁判は2年く
らいかかるだろうが、「保守速報」の方はまだわからないということで、北
原さんが裁判費用のカンパを呼びかけます。ネットや雑誌などメディアの対
応について、送り手だけでなく受取手との相乗効果で育てあっていくものな
ので互いに頑張るしかないが、差別で商売しているようなメディアは将来笑
われないようであってほしいと希望を述べます。安倍政権については、政権
にあるうちは国民のためにすべきことを考えてほしいとし、参政権がないマ
イノリティとしてマジョリティに頑張ってほしいし、諦めなければたぶん勝
てると励まします。また新内閣の女性閣僚については、日本軍「慰安婦」問
題などでは性は女性でも中身は超男性的で名誉男性っぽいと批判します。
 そして会場から今日つけているネックレスについて質問があり、落合恵子
さん・辻元清美さん・辛淑玉さんと継承されてきた闘う女のネックレスだと
説明します。今がもっともしんどいときだろうが、自分がしんどいときにつ
けて頑張ったこれをつけて闘えと辛さんから受け継いだそうです。そして次
に必要な人の首にかけろと渡されたそうですが、ここで終わりにして次に渡
さず自分のものにしたい、闘うのはしんどいことだからここで食い止めたい
と語ります。最後に、今日のカメラマンのキム・サンウが李さんにバラの花
が贈呈され、怒りながら笑いながら頑張ると述べて終わりました。


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●4.今後の反レイシズム情報
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★公式サイト 学習会カレンダーにも順次掲載致します!
http://www.norikoenet.org/workshop.html#callendar
★集会・デモ・カウンター・セミナーなどのお知らせを掲載します。
日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを400文字以
内で、お送り下さい。件名に「のりこえねっと通信掲載希望」と明記して下
さい。

1)男組・言論部プレゼンツ 「教育しばき」For the children, For the
future ~いじめ・レイシズムを乗り越えるワークショップ~(再掲)

日時:9月11日(木)19:00~
場所:新宿・ネイキッドロフト(新大久保駅徒歩7分)
住所:〒169-0073 東京都新宿区 百人町1-5-1 百人町ビル 1
料金:予約¥1300 / 当日¥1500(飲食代別)※学割有り500円
予約はWEB予約、または電話で受付中 03-3205-1556
※お申し込みはこちらから→
http://www.loft-prj.co.jp/naked/reservation/reservation.php?show_number=501

2)関東大震災時 朝鮮人・中国人虐殺 追悼弾圧90周年記念集会
   
日時:9月13日(土)14:00~16:00 ※終了後に交流会あり。
会場:早稲田奉仕園スコットホール(東京メトロ東西線早稲田駅徒歩5分)
講演:「東京で起きた朝鮮人虐殺事件?目撃証言を中心に」
    西崎雅夫さん(一般社団法人ほうせんか)
朗読劇:「かくも重き沈黙…かくも深き罪」
     ー2014年9月13日に、「スコットホール」を愛で包めー
     横井量子さん(IMAGINE21)
参加費:2,000円 大学生1000円 高校生以下500円
 ※手話通訳もつきます。
主催:関東大震災時・朝鮮人、中国人虐殺・追悼弾圧90周年記念集会実行委
員会、同100人委員会


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●5.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up

カウンター行動(抗議行動)される際は、十分お気をつけ下さい。
経験が少ない方は、複数での参加をお勧めします。

1)朝鮮邪教(カルト)・反日資金源撲滅国民大行進!
●日時:9月13日(土)14:00~
●場所:花園西公園(東京都新宿区新宿1-32 丸ノ内線新宿御苑駅徒歩5分)
●主催:外国人犯罪撲滅協議会
※ハーケンクロイツを掲げることもあるヘイト集団。NPO法人でもあり、現在
認定取り消し署名が1万名集まっています。

2)『~検証~いわゆる従軍慰安婦展』
●日時:9月11日(木)~16日(火)10:00~18:00
●場所:高槻市立総合市民交流センター(クロスパル高槻)7階交流ギャラ
リー はなみずき(JR高槻駅 中央改札口南へすぐ)
●主催:凛風やまと・獅子の会
※従軍慰安婦を捏造とするヘイト展示。貸出を許可した高槻市に対し貸出許
可取り消しを求める運動が展開されています。
http://nohatespeech-takatsuki.tumblr.com/


★先週お知らせしたヘイトデモの概要が、以下のサイトにまとめられていま
す。ヘイトスピーチのひどさがわかります。(閲覧注意)

1)日本が韓国を近代国家にしてしまったことを謝罪しよう!パレード4
   (9月7日 北海道・札幌)
    http://togetter.com/li/716311?page=1
2)第二次朝鮮征伐・桜田秋祭り(9月7日 東京・銀座)
  http://togetter.com/li/716371


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●6.新聞・雑誌記事・Webより

1)検証・メディア 慰安婦検証報道の論じられ方 藤田博司 
日韓ベリタ 9月1日

 朝日新聞が8月5、6の2日間の紙面でいわゆる従軍慰安婦問題をめぐる
過去の報道を検証する特集記事を組んだ。過去30年余にわたるこの問題の
報道に一部誤りを認めて取り消し、他にも間違いがあったことを認めた。こ
れを受けて、インターネット上では激しい朝日批判の議論が飛び交い、新聞
も産経や読売が朝日批判を展開している。
 ただこれらの批判のなかには、相手の歴史認識やイデオロギーの非難、攻
撃に踏み込んだものも多く、報道のありようをめぐる批判の枠をはるかに越
えた議論も目立つ。

▽吉田証言の誤り認める
 
朝日が明確に誤りを認めたのは、戦争中に朝鮮・済州島で女性を集め強制的
に慰安婦として戦地に送り込んだと証言した吉田清治氏(故人)の話を基に
1982年以降、16回にわたって報道したこと。吉田氏の著書や話の内容
に裏付けがなく、虚偽であったと判断した。また労働力として動員された
「女子挺身隊」を慰安婦と混同して報じた事実のあることも認めた。
 一方、朝日を批判する側は、朝日の従軍慰安婦に関する報道が「日韓関係
悪化の発端となった」(産経社説)、「韓国の反日世論をあおっただけでな
く、日本について誤った認識が世界に広がる根拠となった」(読売社説)と
指摘し、朝日の責任を追及している。さらに問題の発端から今回の検証まで
に30年余の時間が費やされたことも指摘している。
 またネット上の議論では、朝日は「謝罪していない」「開き直っている」
「論点をすり替えている」など、朝日に対するより強い不満と非難が向けら
れている。そうした議論は、慰安婦問題が朝日による意図的な「捏造」であ
り、それによって日本人の尊厳と国際社会における日本の地位が大きく損な
われた、という見方を拡散している。慰安婦問題はすべて朝日の報道が引き
起こしたもの、という主張がはびこっている。
 確かに吉田証言の誤りを認めるまでに時間がかかり過ぎた。慰安婦と挺身
隊の混同や「強制連行」の解釈をめぐる違いの説明も、もっと早い時期に明
確に説明することはできたはずだ。それを朝日が怠ったために批判する側に
無用の攻撃材料を提供してきたことは否めない。
 しかしそれにしても、慰安婦問題に関わる政治的、外交的問題のすべてを
朝日の報道の責任とし、朝日の存在そのものを否定するかのようなネット上
の言説は、あまりに短絡的な暴論と言わねばなるまい。さすがに新聞の紙面
にはそうした極端な議論は目につかないが、「慰安婦問題=朝日の捏造報
道」といった発想の基調は一部の新聞の論調、報道にも見え隠れする。

▽色濃い歴史認識批判

 慰安婦検証報道をめぐる朝日批判の特徴の一つは、その矛先が報道上の失
敗や不手際に対する批判というより、朝日の歴史認識に対する批判の色合い
を濃く帯びていることである。批判派は、日韓関係の悪化や日本の国際的な
威信低下などをもたらした諸悪の根源を、朝日の慰安婦報道に求めようとす
る。朝日が裏付けのない吉田証言を繰り返し伝え、しかも強制連行という形
で政府当局の関与を示唆したことなど、これらをすべて朝日による「捏造報
道」と決めつけている。
 朝日の検証記事によれば、朝日の記者は当初、吉田証言の虚偽を見抜けな
かった、「強制連行」には誤解があったことなどを率直に認めている。しか
し批判する側は、それらを取材の不十分さや判断の誤りとは認めず、朝日側
の意図的な「捏造」と決めてかかっている。それは、慰安婦問題に象徴的に
表れた朝日の歴史認識を受け入れがたいと見なしているからに他ならない。
 慰安婦問題の責任は朝日の報道にあるとする批判のもう一つの問題は、
「強制連行」や軍の関与がなければいわゆる「慰安婦問題」はなかったかの
ような主張がなされていることだ。朝日は日本の当局が慰安婦を強制的に徴
用するといった狭い意味での「強制連行」はなかったとしながらも、軍が戦
地で慰安所の設置や管理に関わるなどの広い意味での関与があったことを指
摘している。「慰安婦として自由を奪われ、女性としての尊厳を踏みにじら
れたことが問題の本質」だと、朝日は考える。しかしこうした朝日の姿勢を
批判派は「開き直り」「論点のすり替え」と受け止める。
 朝日批判の言説の中で「捏造」という言葉が頻繁に使われていることにも
違和感がある。捏造とは「事実でないことを事実のようにこしらえていうこ
と」(広辞苑)である。ニュース報道の世界では「盗用」と並んで最悪の罪
と考えられる。それだけに、他を批判するのによほど確固たる裏付けがなけ
れば使える言葉ではない。が、今回はそれがいとも安直に使われている。
 報道記事の捏造や盗用は記者個人が関わる場合に成功する可能性もなくは
ないが、朝日の慰安婦報道のように複数の記者が長期間にわたって関わる取
材、報道活動ではまずあり得ない。むろん記者の思いこみや偏見が取材上の
不注意や不勉強などと重なって誤報や偏向報道につながることはあるだろ
う。しかし30年余にわたる朝日の慰安婦問題の報道を「捏造」で片づける
のは、裏付けに乏しい批判であり、説得力もない。

▽背景に人権意識の高まりも

 慰安婦問題が内外に大きな波紋を呼んだ原因の一つに朝日の報道があった
ことは否めまい。しかしすべてをそのせいにするのは一方的に過ぎる。慰安
婦問題が大きな関心を集めた1980年代以降は、世界的に人権意識が高ま
り、とりわけ女性や子どもの地位や権利をめぐる議論が注目された時期でも
あった。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を機に「戦時の性暴力」の問題が注
目されもした。慰安婦問題が大きく報道された背景にそうした事情があった
ことも見逃せない。
 慰安婦検証報道について朝日の責任を厳しく問う議論についてもう一つ気
にかかるのは、強制連行や軍の関与の有無には強い関心を払う半面、従軍慰
安婦が存在したこと自体にはさほどの関心を寄せているように見えないこと
である。強制連行や当局の関与がなければ日本の責任は軽減されると考えて
いるかに見えることである。朝日の慰安婦報道を批判する人たちや日本政府
の本音はおそらく、従軍慰安婦の存在そのものをできるだけ小さく考えたい
のだろう。
 しかし日本の当局による強制連行はなかったとしても、慰安所や慰安婦が
なかったことにはならない。軍が慰安所や慰安婦の存在を認め、さまざまな
形で関与していた事実にかわりはない。戦時中の日本政府の責任がまったく
不問に付されると考えるには無理がある。戦時下では他国の軍隊も同じこと
をしていたといった、ネット上に行き交う主張も、日本政府の責任を免除す
る根拠にはなりにくい。
 慰安婦検証報道を受けて朝日を批判する人たちがひとしきり厳しい朝日糾
弾の矢を放ったあとも、いわゆる従軍慰安婦問題は残り続ける。問題の扱い
をめぐって日韓両政府は依然、対立を続けている。朝日の検証報道をめぐる
立場はいずれの側にあっても、日本人として今後とも慰安婦問題に向き合わ
ねばならないことには違いはない。

▽公正の原則に照らした議論を

 慰安婦検証報道をめぐる議論は、背景の歴史認識に関わる政治的要素をそ
ぎ落とせば、本来は報道の公正さをめぐる問題に絞られる。朝日の吉田証言
やその他の材料の取材、報道がどれほど適切、公正であったか、である。
30年後の検証の結果、誤報や不適切な内容があったことが確認された。し
かし公正さをめぐる検証は、朝日を批判する側のメディアも逃れることはで
きない。

よりよいジャーナリズムを目指すためのより建設的な批判をするには、むし
ろその部分に焦点を当てた議論が必要なのではないか。歴史認識を意識し過
ぎた一連の批判は、報道の公正の原則を置き去りにした不毛の批判のように
思われてならない。

*『メディア展望』2014年9月号からの転載記事  
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201409010934581

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2)<ヘイトスピーチ>国連委勧告で「政府は速やかに実施を」
毎日新聞 9月2日

◇「人種差別撤廃NGOネットワーク」が会見
 国連の人種差別撤廃委員会が日本政府に対し特定の人種や民族へのヘイト
スピーチ(憎悪表現)を法規制するよう勧告したことを受け、約100のマ
イノリティー団体などが参加する「人種差別撤廃NGOネットワーク」が2
日、東京都内で記者会見を開き「政府は速やかに勧告を実施すべきだ」と訴
えた。
 会見には、同委員会の対日審査を傍聴した弁護士や参院議員が出席。師岡
康子弁護士は「法規制はマイノリティーの尊厳を守るためのもので、決して
乱用されてはならないと勧告にある。この点に十分注意してほしい」と求め
た。また、有田芳生・民主党参院議員は「秋の臨時国会に人種差別禁止法案
を提出し、与野党一致で通過を目指したい」と話した。【斎川瞳】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140902-00000114-mai-soci
※記者会見は9月2日にのりこえねっとで放送したものです。
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3)韓国人が土砂災害地域に空き巣 日本のSNSに根拠のないデマ
東亜日報 9月3日

 先月、土砂災害があった広島市の被災地で相次いで発生した「空き巣」
が、在日韓国人の仕業というデマが日本社会に飛び交っている。
 2日、東京新聞によると、先月21日にツイッターに、「広島の土砂災害
で避難地域に空き巣が続発しているらしい。 こんなことができるのは在日
朝鮮人しかいない」、「火災現場荒らしは朝鮮人と中国人の国技のようなも
のである」といったデマが書き込まれた。
 同紙の記者が、被災地の広島市安佐南区と安佐北区を訪問し、現地住民、
公務員などに連絡したが、みんな「外国人による空き巣」について聞いたこ
とがないという反応だったという。 先月31日に被災地を訪問した柳興洙
(ユ・フンス)駐日韓国大使も2日、「現地で韓国人の空き巣について話す
人に会ったことはない」と記者懇談会で話した。
 同紙は、「警察が公式に空き巣容疑者の中に外国人がいるかどうか確認し
ていない。 このような警察の態度がデマを助長している」と指摘した。 ま
た「朝鮮人を殺せ」などと連呼する「ヘイトスピーチ(特定の民族、人種に
対する差別的な発言、デモ、インターネットのコメントなどを総称)が社会
問題化した現在の日本では在日韓国人が標的になりやすい」と指摘した。
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2014090353508

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4)橋下市長、ヘイトスピーチ被害者訴訟の支援検討
YOMIURI ONLINE 9月4日

 民族差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)の抑止策を検討している大
阪市の橋下徹市長は3日、差別的な発言を受けた被害者が民事訴訟を起こす
場合、市が訴訟費用を全額負担する支援制度の創設を目指すと表明した。
 同日、学識経験者らによる市の人権施策推進審議会に制度設計について諮
問した。
 橋下氏は、市役所で記者団に、「表現の自由を徹底して保障しようという
枠組みがある中で、行政、公権力が差別的表現かどうかを判断するのは危険
だ」と指摘。支援制度の狙いについて、「司法の場で解決を図ることで、ヘ
イトスピーチを抑え込むことができる」と述べた。
 審議会の答申を踏まえ、条例化などを進める。橋下氏は、支援制度の対象
とするかどうかは、別の第三者委員会を設けて判断する意向も示した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140903-OYT1T50168.html?from=tw

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5)金子・札幌市議に辞職勧告案 民主党・市民連合、可決の公算大
どうしんウェブ 9月4日

 札幌市議の金子快之(やすゆき)氏(東区選出)が短文投稿サイト「ツ
イッター」に「アイヌ民族なんて、いまはもういない」などと書き込んだ問
題で、民主党・市民連合(23人)は3日、金子氏に対する議員辞職勧告決
議案を、22日開会の定例市議会に提出する考えを主要会派に伝えた。定数
68の札幌市議会で公明党(9人)、共産党(5人)、市民ネットワーク北
海道(3人)は賛成の方向で調整しており、賛成多数で可決する公算が大き
くなった。
 民主党・市民連合は賛同する会派と決議案を共同提出する考え。今回の問
題で金子氏に会派離脱を勧告した自民党・市民会議は「対応を検討したい」
としている。決議案が可決しても法的拘束力はなく、金子氏は議員辞職を否
定している。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/560766.html?rss
※前号ののりこえ通信で署名をお願いしたものです。
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6)ヘイト規制―議論の土壌は大丈夫か
朝日新聞デジタル 9月6日

 特定の人種や民族への憎悪をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)につい
て、国連人種差別撤廃委員会は日本政府に対し、法律で規制するよう勧告す
る「最終見解」を公表した。
「朝鮮人は出て行け」「殺すぞ」。在日韓国・朝鮮人を中傷するデモが活発
になっていることを受け、見解は「デモの際に公然と行われる人種差別など
に対して、毅然(きぜん)と対処すること」を要求。ヘイトスピーチをあお
る官僚や政治家に適切な制裁を講じるよう促した。
 市民グループの調査によると、ヘイトスピーチをともなうデモや街宣は昨
年1年間で360件以上行われているという。なぜこれほどの拡大を許して
しまったのか。勧告を機に、よくよく省みなければならない。
 同時に、在日韓国・朝鮮人のひとたちが味わわされた屈辱と恐怖に改めて
思いを致し、ヘイトスピーチを絶やすために何ができるか、この社会に共に
生きる者として考えたい。
 たとえば大阪市は、ヘイトスピーチの被害者の訴訟費用を肩代わりできな
いか検討している。まずは国会が、人種差別は許さないという決議をしては
どうかというアイデアもある。
 焦点の法規制については、自民党がプロジェクトチーム(PT)を設置
し、検討を始めた。民主党や公明党など超党派の議員連盟も、議員立法に向
けて準備を進めている。政府が差別的表現か否かを判断することの危うさな
どを理由に、法規制には慎重な意見も根強くある。冷静な議論を望みたい。
 気がかりなのは、自民党の議論のあり方だ。PTの初会合では、国会前の
脱原発デモなどの規制も併せて検討すべきだとの意見が出た。前政調会長が
後日、規制は考えていないというコメントを出したが、人種差別とデモを同
列に扱い、デモ規制を政治家が公然と口にすること自体、極めて問題がある。
 「誇りある日本国民として恥ずかしい」「日本人としてやめなければなら
ない」という物言いにも違和感を覚える。差別を受け、恐怖を感じている被
害者への視点が抜け落ちてはいないか。安倍首相は国会でヘイトスピーチに
ついて「他国の人々を誹謗(ひぼう)中傷し、まるでわれわれが優れている
という認識を持つのは全く間違い」と述べた。「日本人の誇り」の強調は、
そのような間違った認識を助長することにつながりかねない。
 それこそ人種も民族も関係ない。ヘイトスピーチは人間として恥ずべき行
為だとの原点に立ち、議論を進めるべきである。
http://news.asahi.com/c/agrzb5jp4usfjmaJ


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●7.のりこえねっと動画アーカイブ公開のお知らせ

 のりこえねっとTVも放送を開始してから10か月が経過し、放送回数も50
に届こうとしています。内容についても、多くのゲストの方の協力を得て、
ヘイトスピーチ・レイシズムに対抗する番組として、中身のあるものができ
たのではないかと考えております。しかし、のりこえねっとTVは、ニコニコ
動画の生放送を利用しているため、アカウントを作成しログインしなければ
視聴できず、放送後1週間で視聴できなくなるということもあり、多くの方
に見て頂けませんでした。
 そこで、のりこえねっとでは公式サイトに動画集として「のりこえねっと
動画アーカイブ」ページを公開し、これまで放送してきた番組をアーカイブ
として見られるようにしました。まだすべての放送をみることはできません
が、近日中にはご覧いただけるようにします。また放送を見逃された方に
も、ニコニコ動画で生放送後1週間をめどにご覧いただけるようになります
ので、どうぞご覧下さい。
 このアーカイブのほとんどの番組には、放送の詳細レポートもあわせて掲
載してありますので、これを読むだけでも概要がわかります。
 以下のURLをクリックするとご覧いただけます。のりこえねっとの公式サ
イトトップページからも「動画集」のリンクがあります。

http://www.norikoenet.org/movies.html


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●8.高市早苗政調会長の発言に対する見解および抗議文

 8月28日に行われたヘイトスピーチに関する自民党PTでの第1回会合で「国
会周辺での街宣やデモに対する規制も併せ議論する方針」という発言が行わ
れました。この発言は、ヘイトスピーチと全く性格の違う問題を持ち出し、
市民の国会へのアピール行動制限を画策したものであり、許すことができま
せん。
のりこえねっとはこれに対し抗議文を作成しました。しかし送付する前に、
実質的に撤回するコメントが出たので、発送していません。しかし今後同様
のことを画策しないとも言えませんので、警告の意味でのりこえねっとのHP
に残してあります。ぜひご覧ください。
http://www.norikoenet.org/news.html#20140902_protest_note


――――――――――――――――――――――――――――――――――
●9.行動日誌(8月25日~9月7日)

8月25日海城中学校の生徒さんからインタビュー(のりこえ事務所)
のりこえねっとTV「韓国の「反日」は本当なのか」
8月26日マスコミ就職・転職のための夏期実践講座受講生訪問(のりこえ
事務所)
8月31日中央大学社会科学ゼミナールフィールドワーク受け入れ
9月1日差別反対東京アクションin永田町(自民党本部前) 
のりこえねっとTV「国連人種差別撤廃委員会の最終見解を受けて」
9月2日のりこえねっとTV「人種差別撤廃委員会 日本審査と「総括所
見」の速報 記者会見」
9月5日 のりこえねっとTV「李信恵さんインタビュー」
9月6日 在日韓人歴史資料館 土曜セミナー 辛淑玉共同代表講演 
9月7日差別反対銀座アピール(銀座・数寄屋橋交差点ほか)


――――――――――――――――――――――――――――――――――
●編集後記

 7日に東京・銀座で行われたヘイトデモ。あいかわらず「ゴキブリ朝鮮
人」「朝鮮人レイシスト」と聞くに堪えないことを叫んでいました。こんな
ヘイトスピーチを許しておくものかと、私も抗議していました。そこに、見
たことのある若い方がおおぜい一緒に抗議のプラカードをあげているではな
いですか。先日お話しをさせていただいた学生の皆さんでした。とてもうれ
しかったです。ヘイトスピーチのない社会をこういう若い方々と力をあわせ
て作りたいと思います。
 5日には李信恵さんの裁判についてで特別生放送をしました。彼女が提訴
による二次被害も覚悟して起こした裁判に、すでにおおぜいの人たちが支援
に動いており、マスコミなども取り上げています。のりこえねっととしても
支援してきます。その李さんが今回上京した理由の一つに、神奈川県に住む
伊藤大介さんが起こした裁判の傍聴があります。伊藤さんは、自営業を営ん
でいますが、ヘイトスピーチに抗議したことから、レイシストから執拗な攻
撃を受け、それに対して名誉棄損等で裁判を行っています。のりこえねっと
のHPにも提訴内容を掲載しています。伊藤さんの裁判もヘイトスピーチに対
する闘いとして、のりこえねっとは支援しています。
http://www.norikoenet.org/fact.html
(か)


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★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■のりこえねっと通信 0045号 2014年9月8日発行
info@norikoenet.org
発行:のりこえねっと事務局
運営団体:のりこえねっと

〒169-0072
東京都新宿区大久保2-7-1大久保フジビル 311 ペンの事務所気付
Tel.03-5155-0385/Fax.03-5155-0383

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コメント

長文を書いたのに誰にも相手にしてもらえないクッソ憐れなブログ -893810114514点

No.1 123ヶ月前
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