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「1週間で○○kg痩せた!」というようなダイエット法を真似して実践してもあまり痩せられなかった…というのは多くの人に共通する経験です。

ダイエットを継続できずに効果を得られなかったという場合も中にはあるとは思いますが、自分に鞭を打って辛い思いをしつつダイエットをしたのに痩せられなかった…という場合にはそのダイエットが自分の体質には合っていなかった可能性が考えられます。

実は、私たちの性格や好きなものがそれぞれ異なっているように、ダイエット法にも人によって向き不向きがあって、ほかの人が成功したダイエットでも、全ての人に効果的であるとは限らないんです。

でも、そんなダイエットの悩みが、今後アメリカでは一切無くなるかもしれません。

アメリカで始まる「個別化医療」

遺伝子には私たちの体の特徴を決定づける情報が含まれていますが、近年の研究によって、遺伝子を調べることで自分がどのような病気にかかりやすいのか、そして実際に病気になってしまった際にどのような治療を行うのが最適であるのか、ということまでわかるようになってきました。

これを利用して、遺伝子を調べて個人に合わせた最適な治療を行う「個別化医療」が今後主流になると考えられています。

実際にアメリカではこの個別化医療を推進するために22億ドル(2500億円相当)の予算を投じることが既に決定しています。

肥満対策も例外ではない

遺伝子を調べることでわかるのは、どのような薬が有効であるのかだけではなく、自分がなにを食べたら太るのか、どのようなダイエットをすれば効率的であるのかも同時に知ることができます。

テキサス大学の栄養学の教授であるモリー・ブレイ氏が「5年以内に遺伝子検査を利用した肥満対策法や治療法がアメリカにおいて一般化するであろう」と述べるように、遺伝子検査がダイエットのあり方を大きく変える日は遠くないと考えられています。

もしこれが実現すれば、「オーダーメイド」式のダイエットを実践できるようになります。

そうなれば、一生懸命取り組んだダイエットで成果が上げられなかった…ということもなくなりますし、さらにダイエットに情熱を持って臨めるようになるかもしれません。

遺伝子検査ダイエットの可能性と注意点

現時点の遺伝子検査でわかるのはおおまかな太る原因と痩せやすい行動についてのみにとどまっていますが、今後研究が進めば、Fitbitのようなリアルタイムで我々の行動を計測するデバイスを併用して、「どのような状況」で「どのような行動」をするのがダイエットに最適なのかを知り、選択することが出来るようになるとブレイ氏は語ります。

しかし、注意しなければいけないのは、あくまで遺伝子を調べることは自分が痩せるための効率的な道筋を教えてくれるだけであって、遺伝子をどうこうして痩せやすい体を作るということはできないという点です。

肥満の原因は半分が遺伝的要因で、もう半分が生活習慣などの環境的要因と言われています。

遺伝子検査によって体重変化の遺伝的な特性について知ったとしても、乱れた生活を送っていてはなかなか痩せるのは難しそうです。

日本でも遺伝子検査ダイエットをできる日が来る?

遺伝子検査ダイエットが今後どのように発展し普及していくかは注視する必要がありますが、日本でもアメリカの動きに影響されてか、既にいくつかの企業が遺伝子検査によって肥満体質について調べるサービスを提供しています。

まだまだダイエットに応用できるほどのものではないようですが、今後アメリカで遺伝子検査による医療が発展していけば日本でも「オーダーメイド」の遺伝子検査ダイエットが受けられる日が来るかもしれません。

written by ナカヤマ

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