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美人な姉とブサイクな私。
姉と比較され続けた日々の中で、私は自分の容姿に対する自信を失ってゆきました。
特に強いコンプレックスを感じたのは、一重の目元。
他人の言葉に傷ついた私が、自信を取りもどすまでのお話です。
美人な姉と比べられ続けた日々
私には3つちがいの姉がいます。
姉は雑誌で活躍しているモデルと並んでも見劣りしないんじゃないか、というくらいの美人。
私は一重ののっぺりとした日本人顔なのに対し、姉は目鼻立ちのはっきりした顔立ちです。もちろん目元はぱっちり二重。
見た目にもかなり気を使う人で、姉基準で美しくないと判断されると「ありえない」と言われました。
私の体型のちょっとした変化にもすぐ気づき、「太った?」と指摘されることなんてしょっちゅう。
私と姉を見かけた人は、姉妹だと言うと驚いた顔をしていました。
教師も、私と姉を「たまたま通学路と名字が一緒なだけ」と思い込んでいたほど。
それくらい私たち姉妹は、似ていなかったんです。
友人にも「お姉ちゃんはとてもかわいいけど、サキちゃんは全然お姉ちゃんに似てないね」とよく言われました。
ああ、姉は美人で私はブサイクなんだ。
幼い頃から私は、自然とそう思うようになっていました。
幼稚園から始まった姉との比較は、中学生になっても相変わらず。ある時勇気を振り絞って、
「それって私がブサイクってこと?」と聞き返してみたことがあります。
その時の一瞬の静まり返り、みなの図星を突かれたようなあたふたした様子、苦笑いは今でも忘れられません。
ごまかそうとしていたけれど、みながどう思っているのか、私には明白でした。
母に言われた「一重に生まれちゃったね」
私の家族は、なぜか私以外は全員二重でした。
幼い頃、母に「一重に生まれちゃったね〜」と少し残念そうな顔で言われたのを、今でも覚えています。
「自分ではどうしようもできないこと言わないでよ」と思いました。
アイプチしてみようかな……と思ったこともありましたが、私の父はとても見た目に厳しい人でした。
マニュキュアひとつで「不良だ!」と怒鳴るような、田舎の典型的な頑固者。
親と一緒に暮らしていた頃は、あまり自由におしゃれはできませんでした。
また、姉には似ていないと言われるものの、まるまると太った母とは雰囲気が似ていると言われることが多かったんです。
「私はブスな上にデブなんだ」と周りに刷り込まれてゆき、いつの間にか自分の容姿に対する自信は、まったくなくなっていました。