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「今日、できる?」
夫の口からこのセリフを聞くたび、私の背筋にはゾワゾワと虫唾が走っていく。
「…できない。」
私は毎度、そう答える。しばし、無言。夫のため息。
「…分かったよ。だったら、子供を置いて出て行けばいい!」
こんなやり取りはしょっちゅうだった。あの頃。「今日、できる?」とは、性交渉ができるかどうかを確認しているのだ。
できるわけない。なんて思いやりのない夫だ。当時の私は、そう思っていました。 性交痛。セックスの痛みがこんなに辛いとは思いませんでした。
痛い、苦しい性交痛。セックスなんてこの世から消えてなくなれ!
息子2人に娘1人。子育て真っ最中のアラフォー専業主婦です。 性交痛が始まったのは、2人目の息子を出産してからのことでした。痛む部分は、膣入り口 ( 決まって左後方 ) と子宮の奥です。
入り口部分はどうやら、2人目出産の際に会陰切開したところがひきつれて痛んでいるようです。会陰部の縫い方に問題があったのでは?と思います。
しかし、そこはまだ耐えられる程度の痛みでした。問題は、子宮奥の痛み。
挿入時、ずんずんと突かれるたびに、どんどん痛みが強くなり、とてもじゃないけれど耐えられません。
私だって、最初から性交渉を拒否していたわけではありません。何度もチャレンジはしてみたのです。でも、どうしてもダメでした。痛みと苦しみで、泣きじゃくってしまうほどでした。
何故、そんな想いをしてまで、性交渉をしなければならないのか? セックスなんて、この世から消えてなくなればいい!!本気でそう思っていました。
夫にも、この痛み苦しみのことを説明しました。当然わかってくれるだろうと思っていました。けれど、結果は違いました。
「セックスできないのなら、でていけ!」
一体、私はなんなのでしょう?まるで、心のない『物』として扱われている気分でした。何故夫はこの苦しみをわかってくれないのだろう。夫への不信感がつのるにつれ、性交痛はおさまるどころかどんどんひどくなりました。
そして、日に日に、夫との会話も無くなってしまったのでした。