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ストレスで白髪が生えるメカニズム
よく、雪山で遭難したり、内側から開かない冷凍庫に閉じ込められたりして強いストレスがかかった人が、一夜にして白髪だらけになったという話を聞きませんか? すでに黒い部分が白くなるということは科学的にありえないのですが、ストレスと白髪とには深い関係があるのです。
ストレスにより白髪が生えるメカニズムについて、明確にはされていませんが、定説として有力視されているのが血行不良モデルです。
原始人のストレス、現代人のストレス
ちょっとここで原始人の頃のヒトの生活を考えてみましょう。原始人にとってのストレスとは、たとえば狩り中にマンモスなどの獲物と戦うようなことがあげられます。
戦闘モードのヒトは、戦いに専念できるよう、交感神経が優位になります。その効果として、血圧や心拍数が増大し、消化系の働きは抑制されます。そして、皮膚の近くにある毛細血管を収縮させ、万が一怪我をしても出血が少なくなるようにします。
この毛細血管の収縮というのが重要なポイントです。
ここで現代人の話に戻りましょう。現代人は上司に難題を突きつけられたり、プレゼンが迫っていたりしても、怪我をするわけではないので、毛細血管を収縮させる必要はありません。
しかし、ストレスがかかると交感神経が優位になり、毛細血管が収縮してしまうのです。そして、毛細血管が収縮すると、髪の色をつける色素細胞の働きが抑制されるため、髪に色がつかないまま生えてきてしまい、白髪となる…という仮説が提唱されています。
現代人のストレスの要因
厚生労働省の調査では、働く人の約6割が何らかのストレスを抱えていることがわかっています。ストレスの要因のトップ3は、人間関係、仕事の質(難しすぎる、あるいは簡単すぎる)、仕事の量(多すぎる、あるいは少なすぎる)とのことです。
学生の皆さんにも仕事と勉強を置き換えれば、同じようなことが言えるでしょう。あー、あるあるという感じで、きっと共感できるでしょう。現代社会に生きている以上、ストレスを受けるのは仕方のないことなのでしょうか。その対策を考えていきましょう。