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希望する大学に猛勉強の末、入学しました。
思春期の頃から少し人見知りで内向的になっていった私は、極度に人前に立つのが苦手です。
特に、プレゼンテーションや自分の考えを発表するのが苦手でした。
はじめは、ただ人前に立つのが恥ずかしく上がってしまうだけでしたが、そのうちに自分の言ってることが間違っていたらどうしよう、変なこと言ってないかな、などと気にしているうちに、手が震えてしまったり、声がうわずってしまう、噛んでしまう…変に思われてないかな、と苦手意識が倍増していきました。
就職難と苦手な部署への配属、吃音が心配な私が電話番……パワハラセクハラ上司に同行
就職が厳しい時期に、なんとか就職先を見つけられてホッとしたのも束の間、配属されたのは営業部内の内勤でした。
新人の役目は、電話番。
話すことを武器とする営業部の先輩方の中で、電話のコールが鳴るたびに脂汗をかきました。
長い会社名と部署名を言うたびに噛んでしまい、ビクビクして過ごし、そのうちに内線すら怖くなりました。
それでも、新入社員研修として、セミナーでディベートすることがあったりと、なかなか苦しい日々が続き、正直、仕事の内容よりも吃音のことばかり考えている日々でした。
そんな自信のない私を営業部の先輩たちはパワハラ、セクハラで有名な上司と同行するようにと言いました。
外回りの度に、私がプレゼンを任され、全部読み上げる形でどうにかこなし、無理矢理接待やカラオケに付き合わされることもありました。
嫌なことでも付き合うのも仕事! と一般的に言いますが、吃音というコンプレックスを持っている私にはとても深刻な問題で、しかも仕事の内容以外の部分でまでも求められるのはキャパオーバーでした。