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モデル、タレント、女優…
日頃テレビで見る芸能界の女性の中で、髪が厚すぎるという人はあまり見たことがありません。
みんな量は丁度良く、しっとりと柔らかい髪質の人ばかり。
決して変えることのできない硬い髪質と毛の量に、私はかなり振り回されて生きてきました。
ここから先は、私が自分の多すぎる髪の毛について悩み抜いた体験談になります。
薄毛ばかりに着目されている世の中で、髪の毛が多いことによって悩む人も中にはいるのだということを、分かってもらえたなら嬉しいです。
髪の量
髪の毛の質について気にするようになるのは、お洒落を始める歳になってから。
母親に服を選んでもらっていたような5歳や6歳の頃は、自分の髪が他の人と比べて硬いことなんて気が付いていませんでした。 ただ、髪の量が多いことだけには、気が付くような出来事があったのです。
あれは、5歳の夏。
保育園でプールに入る予定だったその日、私は母の手によって長い髪の毛を2つにくくって三つ編みにし、さらにそれをくるりとねじったお団子ヘアーで保育園に出かけていきました。 今考えると、ミッキーマウスのような頭になっていたと思います。
そしてやってきたプールの時間。
みんなが水着に着替え、水泳帽子をかぶって水の中に入る中、私はひとり立ちすくんでいました。
頭にある2つのお団子が大きすぎて、水泳帽子をかぶることができなかったのです。
とはいえ、帽子をかぶらなければプールに入ることはできません。 そこで私は担任の先生に、帽子の中にお団子を詰め込むのを手伝って欲しいとお願いしに行きました。
「いいよ」と簡単に頷いてくれた先生。
しかし、了承したはいいけれど、大人である先生の力でもっても帽子はなかなか入ってくれません。 先生の手の力を支えきれず、私の頭は次第に下を向いていきます。
決して帽子が小さいサイズだったわけではありません。 現に、私くらい髪の長い子も同じサイズの帽子をかぶって気持ちよさそうに泳いでいます。
ぐりぐりと頭頂部にものすごい圧力を受けながら、幼い私は初めて自分の髪は量が多いのだということに気が付きました。
兄と私の違い
髪の量が多いといっても、ある程度の柔らかさを持っていればそこまで深刻に悩むことはありません。
しかし、私の髪の毛は成長と共にどんどん太く、硬い髪質へと変わっていきました。
自分が髪の毛について悩み始めたのは小学生の時。
私には2歳年上の兄がいるのですが、同じ親から生まれたのになぜこんなにも違うのかというほど外見に違いがありました。
兄はとにかく細くて顔も小さく、目鼻立ちもはっきりしています。 髪の毛は細くて柔らかで、小さな頃は特に女の子のような外見をしていました。
一方私の体格は標準、顔は大きめ。 今は成長するにしたがって二重になりましたが、当時は一重。
そして髪の毛は、量にして兄の3倍はあろうかというような厚さを持っていました。