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私は歯並びの悪さが大きなコンプレックスでした。
下の歯はそうでもないのですが、上の歯の1本が完全に奥に入り込んでしまっていました。
そのため、写真を撮るときに口を開いて笑った顔をすると、まるで歯がぬけたような口元になってしまっていました。
中学生や高校生頃から気になり始め、親に矯正の相談をしたこともあったのですが、多額のお金がかかるということもあって、なんとなくそのままになっていました。
歯が1本奥に引っ込んでいる状態になっているというだけで、他になにかあるわけではありませんので、他の人からすると
「それぐらいのこと?」
と思われるようなことなのかもしれません。
ですが、自分の中ではずっと大きなコンプレックスでした。
今までの私は、いろいろな努力をして自分のコンプレックスを解消してきました。
ニキビや吹き出物ができやすい肌質でニキビ跡もひどかった状態から、肌に合う化粧品に変えたことでキレイな肌を手に入れました。
目も一重で重いまぶただったのですが、メイクの仕方を工夫することで二重のようなはっきりした目元を作れるようになりました。
体型もO脚にならないようにとか、お尻が垂れてこないように、など。
ですが、歯並びだけは自分一人の努力でどうにかなるものではなく、悩みの種となっていました。
また近年、日本人の歯に対する意識が高まってきていることもあり、ちゃんとした家庭であれば子供のうちに歯列矯正をしている、というような風潮もあります。
そのため、歯並びが悪いままでいることがまるで育ちが悪い、というような捉え方をされているようで恥ずかしい気持ちもありました。
いくら努力しても、歯並びが悪いということがすべて台無しにしてしまっているような気にさえなっていたのです。
矯正を始めるにあたって
自分の中で長年にわたってコンプレックスの種となっていた歯並びの悪さを、やっと歯列矯正をしようと決めました。
私はすでに38歳だったので、歯列矯正には遅すぎる年齢だったかもしれません。
高いお金と長い時間をかけてまでこの歳で矯正する必要があるのか、と考えていたら、この年齢になってしまっていたこともあります。
ですが逆に、そこまでしてでもこのコンプレックスをどうにかしたいという強い気持ちもありました。
まずはネットでいろいろと調べて、矯正歯科の先生に話を伺いに行きました。
やはり矯正治療は10代から20代ごろにするのが一般的なようでしたが、この年齢でも治療が可能かどうか、どういう形で治療を進めていくのか、金額はいくらかかるのか、期間はどのくらい必要なのか、などの説明を受けました。
私の場合、もともと下の歯が欠損歯といって1本生えてきておらず、そのため、上下の噛み合わせも合っていないため、ただ歯並びをまっすぐにするのではなく、まずは抜歯をしなくてはいけないといわれました。
矯正費用は80万円ほど、2年ぐらいの治療になるという話でした。
その時点で38歳ですから、2年後というと40歳であり、それだけの時間とお金をかけてすべきか、このまま歯並びを我慢して過ごしていくのかと、再度自分で考えてみましたが、やはりコンプレックスを解消したいという思いが強く、治療をお願いすることになりました。