あなたは、どんな時に「何もやる気がしない状態」になりますか?
GW明けでなんとなくやる気が出ないという人も多いのではないでしょうか?
今回は、毎日が無気力のまま過ぎていくような気がするという方の相談をもとに、何もやる気がしなくなる無気力状態を脱出する方法について解説させてもらいます。
「Q. 好きなことも見つからずやりたいこともありません。毎日が無気力のまま過ぎていくようです。どうすればいいでしょうか?」
まず好きなことや楽しいことが見つからない理由を覚えておいてください。
人は手をつけてある程度上手くなったり、ある程度成果が出たことにしか楽しいという感情を見出すことはできません。
やりたい仕事がないと言っている人がよくいますが、それは仕事を始めていないからで当然です。
仕事の楽しさや意義や面白みというのは、ある程度仕事を続けて成果が出てから判断するべきです。
ある程度成果が出た段階で面白くないというのであれば、その仕事は辞めてもいいと思いますが、まだ始めてもいないとか成果も出ていない段階で、好きかどうかとか面白いかどうかということを判断するのは早計です。
ですから、ある程度割り切って始めてみてそれから判断した方がいいと思います。
これは仕事でも趣味でも全く同じです。
やる前から楽しいかどうかなんてわかりません。
いざやってみたら楽しくてハマってしまうことは結構あります。
好きなことや楽しいことが見つかってからそれを始めようと思っている考え方自体を直さない限りは、一生それは見つかることはないと思います。
それはワインを飲む前からその味がどうだろうかとばかり考えて、1本も飲んでいないのに好きなワインがないと言っているようなものです。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
休み明け、ダルくないですか?
休み明けの疲れが抜けない状態というのはよくあると思います。 休み中にアクティブに遊んだり動いたりすると、その疲れが残るということは普通にあり得ますが、そもそも休みの間に特に何もしていないし、ただゴロゴロしていただけなのに、なぜか疲れている人がいると思います。
この原因は何なのでしょうか?
普通に考えると3つの原因が思い浮かびます。
1. 具体的な疲れが残っている場合
休みの間にアクティブに遊びすぎたり動きすぎた場合に具体的にその疲れが残っている場合で、これはよくあるパターンです。
これは時差ボケのようなもので、これは休日の隠れたデメリットです。
2. 生活リズムの変化
休日は普段と生活リズムが変わると思います。
例えば、平日は早起きして出勤し深夜まで起きている人が、休日になると昼ぐらいまで寝たり、深夜まで夜更かしするようになったりします。
これをすると生活リズムが狂います。
このズレた状態も良くありませんが、その状態を強制的に戻さないといけなくなるのが、いわゆる休み明けで、このせいで頭がぼんやりしたり調子が出ないということが起こります。
3. ただの運動不足
休みの時に家から出ない人は運動不足になりがちです。
例えば、車で通勤した場合と電車で通勤した場合でどちらの方が健康的なのかということを調べた研究がありますが、車で通勤するよりは電車で通勤した方がどちらかというと健康的だということです。
電車通勤だと満員電車のストレスやデメリットがあるにも関わらず、車の方が健康に良くないという結果が出ています。
これは、電車通勤だと意外と階段の上り下りをしていたり、荷物を持って歩いていたりするので、結構運動になっているということです。
そういったことも含めて、普段最低限の家から出て運動するということをしていた人たちが、それをしなくなった時に体にダルさが生まれやすくなります。
肩こりや腰痛などもかなりメンタルの問題が大きく、運動不足の人は脳が暴走してしまい、実際にはどこも体が悪くないのに、なんとなく痛みを感じるということが起こる場合があります。
休み明けの対策は?
こういったことは、連休など休みが長くなると余計に起こりやすくなります。
このようなダルさは結構長く続くものですから、ちゃんとした対策をしないとかなりの時間を無駄にしてしまいます。
仕事だと取り返しのつかないようなミスをしてしまうこともあり得ます。
これら3つの状況を解決するためには、結論としては・・・運動です。
疲れを取るため、生活リズムのズレや寝不足を解消するために最も良い方法は運動です。 最近では肩こりや腰痛に対する治療法として運動も取り入れられているぐらいです。
もちろん肉体的に怪我をしたり損傷している場合は別ですが、そうではなく特に理由はない慢性的な腰痛や肩こりの場合は、かえって体を動かしたほうが解決するということが様々な研究によりわかっています。
やる気が出ない時、どうしようもないダルさを感じる時、そんな時に最も良いテクニックは運動だということです。 どんな運動でも結構ですが、最も簡単にできておすすめするのは階段の上り下りです。
「10分間の階段上り下り」
ジョージア大学で、睡眠時間を1日6時間以下に制限されて睡眠不足で全くやる気が出ないような状態の人たちに階段を上ってもらうという実験を行なっています。
その効果をカフェインの効果と比較したものです。3日ずつの間隔をあけてクロスオーバー実験を行っています。
最初の3日間は、いつものように仕事をして50ミリグラムのカフェインを飲んで、次の3日間は、いつものように仕事をしてプラシーボのカフェインの入っていない薬を飲んで、最後の3日間は、いつものように仕事をして10分間だけ階段の上り下りをするということを行いました。
これにより参加者のモチベーションや脳のワーキングメモリや頭の回転を測る指標に対して、どのような違いが出るのかということを調べました。
その結果、このような生活リズムがずれたことによる問題や寝不足に対しては、カフェインもプラシーボもあまりその効果に大した差はありませんでした。
主観的な疲れもほとんど同じぐらいでしたので、疲れが取れたと感じる効果もあまりなかったということです。
ところが、10分間の階段の上り下りでは、寝不足の疲れが消えてエネルギッシュになったり、ワーキングメモリが回復したり、肉体も活動的になりやる気に満ち溢れた状態に戻ったということがわかっています。
しかも、カフェインの場合は、集中力や覚醒度が増すのに20分かかると言われますが、階段の上り下りは即効性がかなり高いです。
階段を10分ぐらい上り下りして体を動かすだけで、すぐに気分がスッキリします。
ちょっとした散歩や階段の上り下りだけでも朝の早いうちにすることをおすすめします。
それ以降の時間を有意義に過ごせるようになります。
このダルさの問題というものは、ダルくてやる気が出ないからだらだらと無駄に時間を過ごしてしまい、それにより自己嫌悪感が出て、さらに余計にやる気がなくなってしまい、また余計に無駄に時間を過ごしてしまうという悪循環が余計によくありません。
今回の実験での階段の上り下りは、自分のペースで普通に上り下りしているだけです。
10分間で30階分ぐらいの階段となるそうですが、自分のペースで上り下りするぐらいならできるのではないでしょうか。
もちろんペースを上げたい方は早く上り下りしても結構です。 強度は自分に合わせて考えながら、ぜひ試してみてください。
「無気力状態」脱出法
誰でもやる気が出ない日があります。 人は大抵の場合いつもとは違うルーティンになるといつもと違うことが起きます。
その結果本当にやる気がない状態になることもあります。
休み明けのダルさややる気が出ないだけであれば、運動によって本来の状態に戻すこともできます。
ですが、失敗や挫折によって無気力状態になることもあります。
勉強や仕事で一生懸命頑張ったけれど、結果や成果に結びつかなかったことでやる気がなくなることもあるわけです。
仕事でずっと頑張ってきたけれど評価されないとなるとやる気がなくなることもあります。
逆に、頑張ったことで成果や実績を感じることができれば、人はどんどんやる気が出てきて前に進んでいくことができます。
ですから、失敗したときにどんな反応するのか、「失敗反応」に対して、失敗したときの自分の感情を上手にコントロールする方法を知っていると、失敗したとしても前に進み続けることができます。
人は失敗しないことは無理です。
成功すればやる気が上がり失敗すればやる気が下がるので、失敗を避けると緩やかに下降する人生になってしまいます。
キャロル・S・ドゥエック博士の『マインドセット「やればできる! 」の研究』にあるように、やればできるという考え方を持っている人は、実際にモチベーションも上がるし成功しやすいということがわかっています。
人間はやればできるという感覚を持っている方が、レジリエンスも高まり心が折れても元に戻る能力も高くなり、モチベーションも上がり判断能力も高まる上に、実際の能力もパフォーマンスも高まります。
身体化された認知
創造性というのは才能ではなく心の状態です。
今までなかったような新しいアイデアを生み出せる人は自分たちとは違う能力を持っていると思いがちですが、常に創造的な人はいません。
創造的な才能を持っているから創造的な人というわけではなくて、たまたま創造的な、クリエイティブなことを考えやすいような心の状態になっているというだけです。
つまり、クリエイティブというのは才能ではなく心の状態です。
その状態に自分の心理状態を持っていくことができたら創造性を発揮できます。
芸術家や音楽家の方がひらめく時はどういう時ですか?と聞かれると、大抵すぐに答えることができます。
それは自分がどういう態勢や環境にあるとひらめきやすいかをわかっているから、それに近づけて考えることでひらめこうとしています。
自分がクリエイティブだったときの場所や姿勢、ポーズや服装を意識して、自分のクリエイティブポーズを探してクリエイティブになってください。
スティーブジョブズやマークザッカーバーグもそうですがいつも同じような服装や組み合わせをするクリエイティブな人がいます。
いつも服を変える人よりも服装を固定していると差がわかりやすくなります。
同じような服装や環境で同じようなことをしているのにクリエイティブになるときとそうでないときがあり、そこには何か違いがあるはずでその違いは何なのかと考えるとクリエイティブになれるスイッチに気づきやすくなります。
そのスイッチがわかるからこそ自分を強制的にクリエイティブにすることができるわけです。 自分の判断力が高かったとき、物事がうまく進んでいたとき、やる気が出ていたとき、どのような状況だったのかを考えてください。
記録から自分を知る
そういう意味では、勉強しようと思って机に向かってもなかなか集中できないという人がいますが、その人にとっては机に向かっているその状況は集中できる状況ではないということです。
リビングのこの場所だと集中できる、図書館のあの席だと勉強がはかどる、電車に乗ると角の席だと寝てしまうけれど真ん中の席だと眠るわけにもいかないから英単語の勉強をいつもしているというように、環境によって人間の行動は結構決まっているものです。
集中できない場所ではいつも集中できないということです。
もし集中できる時もあれば集中できない時もあるというような環境があるのであれば、どこに違いがあるのかということを考えてみることが大切です。
自分の集中力が高まる、クリエイティブになる、やる気になれる、そのような環境を記録しておくことがとても大事になります。
例えば、予定表にどこでどのような状況でどれぐらい集中できたかというようなことを記録するようにしてください。
それにより自分でやる気スイッチを探すことができるようになります。
やる気スイッチは、自分の体の状態や自分を取り巻く環境などによっても決まってきます。
自分の頭の中にあって見えないものではなく、意外と自分や自分の周りを客観的に見渡してみるとやる気スイッチをいれてくれる環境があるものです。
部屋により思考パターンが変わるという研究もあります。 ミネソタ大学カールソンスクールの研究で、天井が高いところだと抽象的かつクリエイティブな考えになります。
つまり、ざっくりと物事の方向性を決めたり将来の方向性を考えたり、普通の人が思いつかないようなアイデアを思い浮かびたいという時には天井の高いところで考えを巡らせた方がいいということです。
ですから、散歩をしながら、もはや天井もない青空の下で考えを巡らせてみたり、天井の高い図書館などで考えてみた方が新しいことを思い浮かんだり抽象的な思考が働きやすくなります。
逆に、狭い区切られたような個室では具体的で細かい思考が働きやすくなります。
細かい作業をしたりするべきことが決まっている1つの作業に集中したいというときにはそういった空間の方がいいということです。
皆さんの会社の会議室の天井は高いでしょうか? もし新しいアイデアがなかなか出ないとかいつも煮詰まってしまうというのであれば環境を見直した方がいいかもしれません。 自分の環境を上手に利用してマインドセットや自分の気分を変えていくことがとても重要です。
スマホが人のやる気を奪う?
スマホが人のやる気を奪っているのではないかという説がありますが、これは若干正しいです。
スマホを触ると下を向いたり体を閉じたような姿勢になってしまいがちです。
皆さんがモニターがこの高さになっていなかったとしたら、それを整えるだけで、仕事や勉強に粘り強く取り組む確率が2倍まで上がる可能性があります。
ポイントになるのは姿勢です。
1984年にテキサスA&M大学の研究で、参加者を2つのグループに分けて、一方のグループには背中を少し丸めて目線を下にした状態で3分間過ごしてもらいました。
ちょうどスマホを持っているような姿勢で手元を見ているような感じです。 もう一方のグループには、背筋を伸ばして目線をまっすぐにしてもらい3分間待機してもらいました。
わずか3分間だけ、背中を丸めて下の方を見ていたグループと背筋を伸ばしてまっすぐ見ていたグループに分けて過ごしてもらいました。
その後に全員に別の部屋に移動してもらい、幾何学的なパズルを解いてもらいました。
いわゆる謎解きのようなパズルをいくつか解いてもらいました。
ただ、このパズルには細工がしてあり、大半のパズルはいくら頑張っても解くことができないように作られていました。
この決して解くことができない問題に対して、参加者たちがどれぐらい粘り強く取り組むことができるのかということを調べようとしたものです。
その結果わかったこととしては、たった3分間パズルを解く前に、背筋を伸ばして待機したグループは、猫背になっていたグループに比べて、その解けない問題を解くために2倍近くも粘り強く取り組み集中することができていたということです。
たった3分間です。
たった3分間良い姿勢をとるだけで、そうでない場合に比べて2倍も目の前の勉強や仕事に対して粘り強く頑張ることができるようになるということです。
この実験で、なぜわざわざ解くことができないパズルを加えているのかというと、能力の差が影響しないようにするためです。 もともと頭がいい人の場合は、次々と問題を解いていくでしょうから参考にならないけれど、いずれにしても解くことができない問題に対して、どれぐらい粘り強く取り組めるのかということを調べようとしたからです。
これは逆に諦めが悪くなっているだけなのではないかと考える人もいるかもしれませんが、人生の問題というものは、そのほとんどはすぐには解くことができないものです。 しかも、それを解くことができたのかどうなのかもわかりません。
人間が抱える問題というものは解くことができない問題がほとんどですから、このような解くことができない問題に対する忍耐力や集中力、粘り強く取り組むことができるGRIT:諦めない力は、人間が人生で成功するために必要な能力でもあります。
やる気が出ない、やる気が続かないというのであれば、自分を無駄に責める前に身の回りの環境について考えてみるのも良い方法です。
やる気が足りない最大の理由
やる気が足りない最大の理由は具体性の欠如です。
やる気が出ない、やる気が足りない、これは「具体性が足りない」と言い換えてください。
自分が具体的にどんな行動をどのように行うのか、どのようなステップで進んでいくのかを明確にすることが足りていないということです。
目標は具体的に決めていたとしても、行動の具体性が足りないことがあります。
例えば、数学の勉強をするつもりだったけれどやる気が出ないとしたら、どの数学のテキストをもとにどの問題をどれぐらいの時間かけて解いていくのか、どんな順番で問題を解いて、どのタイミングで答え合わせをするのか、計画と言うよりも具体性が足りません。
人は自分の頭も体も自分の思い通りに動かせると思っていますが、0から100まで具体的にしておかないと人は行動できません。
抽象的なことに対しては行動を起こすことができません。
特に習慣化されていない行動や新しいことに対しては、バカバカしいぐらいにステップを細かく具体的にする必要があります。
例えば、統計の本を読んで勉強するのであれば、家に帰ってから本を読むまでのステップを細かく具体的にしていきます。
1.家に帰ったらすぐに本を取り出して1日20ページは読む
2.面白い記述があったら、それを自分の言葉に言い換えてノートに書き出す
3.問題集として使えるように、専門用語のマインドマップを最低10個は作る
4.前日のマインドマップで答え合わせをする
誰が見ても同じ行動ができるレベルで行動を具体的にしてください。
細くすればするほど行動しやすくなります。
ここから先は、モチベーションを保つための3つのポイントと、実際にテレビの世界から離れ今も挑戦し続けている過程でモチベーションを保っているDaiGo師匠がこれまで実践してきたワークなども紹介していきます。
ぜひ続きもチェックしてみてください。
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