あなたは、人がお金の代償として何を失うと思いますか?
今回は、自由と成功が欲しいという方の相談をもとに、本当の富裕層の実態と、彼らがお金と引き換えに何を失ってしまうのかということを解説させてもらいます。
「Q. 誰もしないことで結果を出して、人生で自由と成功をつかむにはどうすればいいでしょうか?」
多くの人が誰も成し遂げないようなことをしたい、自由に生きていきたいと言います。
例えば、市場価格で1本50万円から70万円ぐらいのワインがあったとします。
グラス1杯で8万円から10万円ぐらいの換算になるわけですが、そうなると普通の人から考えるとバカバカしいと感じると思います。
ですが、自分が本当にそれが好きで美味しいからと思い飲むのであれば別に関係ありません。
自分の価値を自分で決めることができない人は好きなことができません。
多くの人は、1杯10万円もするワインを飲むぐらいであれば他にできることがあると言います。おそらく99%の人たちはそんなのただの無駄遣いだと言います。
ですが、本当にそこに価値を感じて飲みたいと思うのであれば、99%の意見を無視して、そこにどんな理由や背景があり自分がそれだけの価値を感じているのかということを説明することで、自分の意見を自分自身で正当化することができなければいけません。
多くの人が周りと違うことがしたい、自由に生きていきたい、お金持ちになりたいと思っているのに、評価の部分だけはみんなを参照してしまいます。
そうなれば当然ですが、いつまでたっても新しいことなんてできるはずがありません。
誰もしないこと、みんながしないことをするからこそ成功するわけであり、みんながしないことをするからこそ自分は他人とは違う独自性を持っていて、みんなができないことをしているから自分は自分で人生を選んで決めていて自由に生きているという感覚を持つことができます。
それなのに、なぜか評価の部分だけはその他大勢に委ねようとしてしまいます。
みんなと違うことをすればディスられることもあります。
批判されたり炎上することもあります。
一瞬はみんなと違うことをしたいと思うけれど、それらの圧力に耐えることができず、他人と違うことの圧力に耐えることができず、結果的にできないことが増えていき結局諦めるわけです。
他人と違うことをしようとするのであれば、重要なのは自分の価値を自分で決めることです。
一般的な世の中で言われているモノサシや他人と同じような評価基準を全て捨てて、自分が本当にしたいことをするべきです。
そして、それが成功したかどうかということを見極めるためには、どんなポイントを見るのか、その価値の決め方も同時に決めておく必要があります。
ほとんどの人がうまくいかないのは自分のやりたいことだけを決めてしまうからです。
自分のやりたいことだけをやってみんなから評価されることを期待してしまいます。
そんなことがあるはずはありません。
みんなからもし評価されたということは、それはみんながいいと思うことであり誰でもしていることです。
みんながいいと思っているということは誰かが必ずしていることで、誰もいいと思わないことを最初にやって、その結果、自分自身の指標に基づき成功して、それが何年も経ってから周りに認められるわけです。
それにより人間は自分でやりたいことをやって自由に生きていくことができます。
周りがそれを認める頃には、最初に始めた人は周りの人よりもはるか高みに登っていますので、後からそれを追いかけようとしても追いつきません。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
人はお金と引き換えに何を失うのか?
お金持ちほどケチなイメージがあったり、サイコパスになりやすいというような話もあります。
富裕層には確かにそういったダークサイドもありますが、残念ながら人間は誰でもダークサイドを持っています。
そのダークサイドをどのように活用するかが、お金持ちになれるかどうかを左右するのかもしれません。
サイコパスなどのダークトライアドは、その性質によって残酷な決定もできるようになったりします。
サイコパスは他人の感情に鈍感なので、周りの人の気持ちを察することはできませんが、それと同時に、周りから非難や文句を言われたとしても動じることがありません。
もちろん、いわゆる犯罪者のような根っからのサイコパスは危険ですが、自分自身をコントロールすることができて、程よく機能的なファンクショナルサイコパスであれば、ビジネスで必要な時だけとかリスクを取る必要がある時だけサイコパスの特性を発揮するということもできます。
この性質をいい方向に使うことができれば、他人に流されなくなります。
皆さんがサイコパスになる必要はありませんが、サイコパスのように考えたり行動することができるようになります。
これができるようになっておいた方が人生は得です。
他人に振り回されることもなくなり、どんなときも自分の意見に自信を持って行動できるようになります。
ファンクショナルサイコパスは生きるのが楽になりますし、身近な人や大切な人にだけ、そのサイコパス性を抑えればいいだけなので、サイコパスの特性は使い方次第です。
このようなサイコパスの性質について、より理解を深めたい場合には、サイコパス研究で有名なケヴィン・ダットン博士の著書がおすすめです。
サイコパスの特性についてわかりやすく教えてくれます。
例えば、決断力が高かったり言語能力が高いなど、サイコパスの行動の中にも使える行動は色々とあります。
それらの能力はサイコパスではない人たちも学べば身につけることができるものです。
サイコパスの持っている有益な部分だけを身につけてしまおうという内容ですので、ぜひこちらもチェックしてみてください。
ダークトライアドほど富裕層になりやすい?
ダークトライアドについて調べた研究を見てみると、なんとダークトライアドほど富裕層になりやすいし、富裕層になればなるほど、ダークな性質が強調されていくということです。
もちろん、だからといって富裕層はみんな悪い人というわけではありません。
人間は誰でもダークな部分があります。
その部分を上手にコントロールすることが重要ですし 、コントロールすることができるから、メリットの部分を上手に活かすことができてお金を稼ぐこともできます。
全て使い方次第ということを頭に置いた上で、ダークトライアドと富裕層の特徴について知っておいてください。
ダークトライアドと富裕層の特徴についてまとめたレビュー論文を見てみると、より高級な車を運転している人ほど、交通量の多い交差点で他の歩行者や他の車を邪魔する傾向が確認されています。
高級車を乗り回すことができるお金持ちほど、歩行者に道を譲らなかったり、他の車よりも自分の車を優先するような行動をするということです。
高級車を乱暴に乗り回している人が時折いますが、これも富裕層のダークサイドが現れているのかもしれません。
さらには、社会的階層が高い人ほど、買い物の際にレジでお釣りを間違って多めにもらったとしても返さなかったり、様々な非倫理的な行動をとる可能性が高くなったともされています。
社会的階層が高くなればなるほど、ズルをしやすくなったり、他人が間違って自分が得をしても黙っておくような行動が増えるわけです。
他にも、サイコロを振るゲームで行われた実験も見てみると、社会的階層が高い人ほど、そのゲームで賞金を受け取るために頻繁に不正を行う傾向も確認されています。
ごまかすことができる状況であれば、社会的階層が高い人ほど不正に申告して、賞金をたくさんもらおうとしました。
ただし、これらのデータは因果関係を示すほどのものではありません。
富裕層になったために不正をする傾向が高くなったのか、もともと不正をする傾向が高い人が富裕層になったのかはわかりません。
富裕層がダークトライアドな理由
富裕層ではないお金に余裕がない人たちは、生物として考えた時に、周りと助け合う必要があります。
生物として群れの中で生きていくための本能として、みんなに好かれたいし、困った時には助けてもらえるように周りに親切にしようとします。
この本能があるから群れとして成り立ちますし助け合います。
ところが、富裕層になったり社会的な力を手に入れると、それが人として良いか悪いかは別として、誰かに助けてもらわなくても生きていくことができるようになります。
富裕層ももちろん助けてもらうこともありますが、富裕層の場合には残念ながら代わりがいます。
人脈が広いし他の代わりがいくらでもいるので、自分にとって重要な人以外を優遇したり、みんなと仲良くしようとする必要がありません。
お金を稼ぐことができるようになると、全員に好かれなくても生きていくことができるようになります。
それによって自然と不正を働いたり非倫理的な行動が増えていくわけです。
これはお金を手に入れると誰でもなる可能性があります。
シケた顔をしていると将来性がないと思われる?!
人間というものはパッと見た最初のイメージで相手の印象を決めてしまうものです。
相手の顔や体型など見た目を見て1秒もかからず相手の能力や将来性を判断してしまいます。
わずか50ミリ秒ぐらいで相手の印象を判断して、それによりその後の付き合い方を決めたりしてしまいますので、第一印象が悪い人は知らないうちに損していることもよくあるわけです。
表情と他人から見たときの社会的地位や将来性の予想には結構な関連性があるという研究もあります。
ネガティブな表情をしている場合には無表情の場合に比べて、「貧しそう」「いい仕事に就いていなさそう」「将来性がなさそう」というような判断をされていました。
つまり、怒りや悲しみ、不安というような一般的なネガティブな感情を持っていてそれを相手に感じさせる可能性があるような表情をしていると、それだけで相手からは将来性が低く見られるということです。
逆に、ポジティブで幸せそうな表情をしている場合には、人間としても社会的にも豊かで将来性が高そうだと思われる確率が高かったということです。
この研究では、表情がポジティブなのかネガティブなのかということだけであり、実際にその人がどんな人なのかということは関係なかったということも分かっています。
つまり、ステレオタイプが人間の判断の基準になっています。
第一印象だけはやたらといいけれど内面はどうしようもない人が結構いたりします。
それはサイコパスなどダークトライアドです。
人間の本能として、社会的な階級や経済的なレベルが低い人ほど、普段からネガティブなことを考えていることが多くて、社会的な階級や経済的なステータスが高い人ほど、ポジティブな体験や表情をしているというステレオタイプがあり、それに頼って相手を判断しているということです。
結局、それによってダークトライアドは人間関係で得をして、その結果としてお金持ちになっているという可能性もあります。
ですから、このステレオタイプがネガティブに働くことを避けたいのであれば、人と会う前にはポジティブな思い出を思い出してみたり楽しい気分になれるようなことをするようにしてください。
気軽にできることですが、自分の表情や印象で無駄に損をしないためには大切なことです。
サイコパスと富裕層
サイコパスと富裕層について調べた研究を見てみると、低所得の人は高所得な人よりも、他人の苦しみや苦悩に敏感に反応するということが示されています。
つまり、収入が高い人は他人の苦しみが理解できず、収入が低い人は他人の苦しみに敏感になります。
これも先ほど説明したように、低所得な人は周りの人と助け合う必要があるからです。
さらに、人は誰でも自分が経験したことでなければ感情的に理解することはできません。
例えば、生まれつきお金持ちの人は、貧しい人の気持ちを理解することはできません。
ですが、これは逆も成り立ち、お金がない人も富裕層の気持ちを理解することができません。
少し間違っただけで批判されたり、自分の言動に対して、知らない大多数の人が避難をぶつけてきたりする苦しみは理解できません。
人間は相手のことを想像できるかどうかではなく、自分と同じ感情に対しては他人の気持ちを想像しやすくなる性質があります。
つまり、低所得の人は自分が苦しいから苦しい人の気持ちが理解できます。
ところが、高所得の人は自分が苦しくないから苦しい人の気持ちがわからなくなります。
別の研究で、実験参加者にがんで苦しむ子供たちの動画を見せる実験が行われています。
それによって思いやりの感情を抱く傾向と、その感情によるホルモンの分泌の変化について調べています。
それによると、誰でも可哀想だと思いやりの感情を持ちそうな動画ですが、低所得な人ほど生理的にも思いやりの感情を強く持っていました。
やはり、お金を手に入れると他人と共感しなくなるようです。
例えば、お金持ちになった途端に奥さんと別れたりする人がいますが、これも夫婦の間でこのギャップが大きくなってしまうからです。
お金を稼げるようになるまでは、奥さんの気持ちを理解できて共感し合うことができたのに、急激にお金を稼ぐことができるようになったら、奥さんに対する共感力が著しく低下し離婚してしまうわけです。
お金持ちや著名人が不倫をしたりするのも共感力の低下なのかもしれません。
普通は、こんなことをすればパートナーが悲しむと想像できるところが、その能力が低下していくわけです。
他にも、面接官役をしてもらうという実験が行われていて、そこでも、低所得な人ほど面接の候補者役の人に対して、より相手のことを理解しようとしたり、相手に寄り添う言動が増えたということです。
富裕層は面接の場面であっても、候補者に対してそれほど興味を示すことはありませんでした。
これは逆の立場になって考えればわかることです。
自分が面接を受ける側であれば、面接官が自分に興味を持って寄り添って対応してくれたら嬉しいでしょうが、採用する側や会社を経営する側として考えると、いちいち相手の立場に寄り添って考えていると、面接の是非を判断したり会社を守るためにクビにしたりすることもできません。
経営者としては、いちいち全ての人に共感していては会社を守るための判断ができなくなります。
サイコパスの特性がないとビジネスで成功するのが難しくなるということが良いとか悪いではなく、どちらかと言うと、そういう人でなければ成功できなくなっている社会構造に問題があるのかもしれません。
人は成功すると他人の感情がわからなくなるという研究は他にも色々とあります。
お金を稼げば稼ぐほど他人に共感できなくなるというのは、どうやら避けようがないことなのかもしれません。
会社を経営したい人を雇う立場になると、サイコパス的に他人に共感しない人の方が有利になります。
他人に思いやりを持つことは大事ですが、思いやりを持ちすぎた結果会社をつぶしては、経営者としては一番良くない大失敗です。
性格は悪くても、会社として利益を上げる方向に導いている経営者の方がいいと考えることもできます。
ナルシストと富裕層
ナルシストと富裕層について調べた研究を見てみると、社会的経済的に地位が高い富裕層ほど、自分は他の人よりも価値があると考える傾向があるとされています。
要するに、社会的経済的に地位が高い人ほどナルシストだということです。
ある程度プライドが高く自分に自信がないと、他の人を率いることは難しくなります。
自分に自信がなく不安を抱えている人に、誰もついていきたいとは思いません。
自分に自信を持ち自分を表現できるのがナルシストの特徴なので、そういう意味では、経営をしたりお金を稼ごうと思ったら必要な性質でもあります。
ですから、重要なのは自分の大切な人や大切な関係でこの性質を出さないようにして、ビジネスや必要な場面だけで発揮することができるようになることです。
ビジネスとプライベートをしっかり区別した上で、必要なところでダークトライアドの性質をうまく利用できる人が成功するということが見えてきます。
『悪いヤツほど出世する』という本がありましたが、「悪いヤツ」が出世するのではなく、「悪いヤツになれる人」が成功するということです。
さらに、別の研究を見てみると、富裕層ほどナルシストな傾向があるというだけでなく、自分の欲望のために他人を操ることも多いようです。
つまり、ナルシストと言うと自分はすごいと思っているだけの人のように思われがちですが、自分はすごいとアピールしているわりに結構自分より偉い人にはゴマをすったりします。
この点がただ自信がある人とナルシストの違いでもあります。
自分は重要で特別な存在だと思っているけれど、上の人に対してはご機嫌を上手にとり権力への欲求を求めます。
さらに、自分の欲望のために他人を操ることを厭わないというのが心理学的なナルシストの特徴です。
ナルシシズムのレベルが上がると昇進のスピードは変わるのかということを調べた研究があり、ナルシシズムの標準偏差が1ポイント上がるごとにCEO になれる確率が29%も高くなるということがわかっています。
この研究ではいろいろな業界を調べています。
いわゆる出世争いが厳しそうな業界であればナルシストが出世するというのもなんとなく理解できるような気もしますが、業界によっては人と人との繋がりを大切にすることが重要になる業界もあるはずです。
ナルシストが出世しやすいかどうかというのは業界によるのではないかと考える人もいると思いますが、この研究によると、ナルシシズムの傾向とCEO になる確率は会社の種類や業界とは全く関係がなかったということです。
つまり、ナルシストのレベルがほんの少し上がるだけで社長になれる確率は29%も高くなります。
しかも、この特徴はどんな業界でも見られる傾向だということです。
特に大企業になり社員全員に目が届かないような組織になってしまうと、やはり会社の上層部にはナルシストが多くなってしまいます。
大企業になるほど上層部にはナルシストが増えるわけですが、それは企業としては決して良いことではありません。
例えば、ナルシストのレベルが高くなるほど、金融犯罪や粉飾決算など企業にとってマイナスにしかならない不正な行動をとりやすいということもわかっています。
このような点で考えると、ナルシストほど上に上がるという社会の構造自体に問題があると考えることもできます。
ダークトライアドは他人を操る力?
もちろんこれらの研究やデータも因果関係を示すものではありませんので、富裕層になるからダークトライアドになるのか、ダークトライアドだから富裕層になるのかということまではわかりません。
ですが、多くの研究者はどちらもあり得るのではないかと言われています。
マキャベリストもサイコパスもナルシストも他人を操ることに長けています。
いざとなれば法律の穴を掻い潜ったりルールを変えたりしてでも自分に都合よくすることができるマキャベリスト
周りから何を言われても自分を通して他人に何を言われても動じないサイコパス
自分に圧倒的な自信を持っているから人を導く立場であるべきだと考えるナルシスト
これら3つの性質は他人を操るために重要な性質でもあります。
これらによって富裕層になりやすいということと同時に、先ほど紹介したようにお金を稼げば稼ぐほど他人に対する共感力が低下していくというような関係が考えられます。
富裕層は場合によっては自分に都合よくルールを変えたりすることもします。
ズルや不正を働いたり他人を利用しようとするマキャヴェリズムの傾向が強くなります。
それと同時に他人の感情に鈍感で、残酷な決定も他人の批判もスルーすることができるサイコパス性も持っていて、それらの能力と自分に自信を持っているナルシストの傾向も持ち合わせています。
これが富裕層のダークサイドです。
人は平気で綺麗事を口にします。
道徳的なことを口に出したり、世の中がどうなればいいのかという話で理想を語るのは構いません。
口にするのは簡単ですが、人間の脳や本能はそんなに簡単には変わりません。
戦国時代であれば、自分の親や兄弟でさえも殺していたような人たちと僕たちの脳は大差ありません。
根本的に変わらない本能について受け入れて、それをどう利用していくのかが重要であり、それが富裕層とそうでない人を区別しているのではないかと思います。
ここから先は、一般的によく言われるお金持ちはケチという話が本当なのかということと、お金持ちと貧乏人の決定的な違いにまで掘り下げて解説させてもらいます。
見せかけのお金持ちではなく本当の裕福さを手に入れたいのであれば、ぜひ続きもチェックしてみてください。
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