あなたは誘惑に負けそうな時にどんなことをしますか?
誘惑に抗うために何が大切だと思いますか?
誰でもつい誘惑に負けてしまうこともあるでしょうが、今回は、あの時にこうしていればよかったという後悔ばかりでなかなか現状が変わらないという方の相談をもとに、誘惑の心理学についてまとめてみたいと思います。
Q. あの時にこうしていればよかったというような後悔ばかりで今の現状が変わりません。どうすればいいでしょうか?
大抵の人は、あの時にこうしていればというようなことを考えますが、あの時にこうしていれば今がこう変わっていたはずだと後悔しているということは、今こうすれば将来がこう変わるのではないかと考えてください。
結局、人間は今から過去を見ると、もっとこうすればよかったのにと考えてしまいます。そこから、もっとこうすればよかったと妄想が広がるわけですが、同じ妄想する力を使うのであれば、未来の自分から今の自分を見ることを妄想してください。
自分の視点を未来において今の自分を見てください。
未来の自分があの時これをしていてよかったと思えることがあるはずです。
例えば、ダイエットをするとか語学の勉強をするとか、運動する時間や読書する時間を増やすとか、貯金をするとか、どんなことでも同じですが、未来の自分から見たときにやるべきことはかなり明らかなことです。
しかも、ある程度大人になってから、あの時こうしていればと思えることは今やってもかなり効果はあります。
あの時もっと言いたいことを言っとけばよかった、学生の時にもっと勉強しておけばよかった、ということを言う社会人も多いですが、それは今しても効果があることです。
ですから、ほとんどの場合、あの時こうしていればよかったというのは、今すればいいという話になってしまいます。
そこを考えていただければ、もっと上手に生きていくことができるのではないかと思います。
DaiGo師匠のアドバイスは以上でした。
ダイエットをしているのに、ついつい誘惑に負けてお菓子を食べてしまう
将来のために勉強をするべきだと思っているのに、ついつい誘惑に負けてスマホで無駄に時間を過ごしてしまう
毎日運動すると決めたのに、誘惑に負けて明日頑張ればいいかと考えてしまう
誰にでも少なからず経験はあるのではないでしょうか。
人間の誘惑について理解することは、ビジネスにも役に立ちます。
結局、ビジネスで勝つ人はどんな人かというと、当たり前ですが人の心を知っている人です。心をつかんだり心を動かすことができることが、非常に大切になるわけです。
特にビジネスにおいて人の心を知るということはどういうことかというと、人間の非合理性を知るということです。
人間というものはどのような誘惑に弱いのかということや、どのような意思決定を間違いやすいのか、どのようなものに対して魅力を感じやすくなるのか、どのようなものに対してずっとそれを使い続けたいと感じるのかといったことは、人間の一番心の弱い部分であり、意思決定の罠や意思決定の非合理性を理解しておくことが重要になります。
そんな人間の意思決定にまつわる非合理性を理解するためにはこちらの本が役に立ちます。
これをただ読むだけでは、人間というものは愚かなものだと感じるぐらいで終わってしまいますが、これを仕事やビジネスに活かそうとした場合、こんなにも強力でえげつないものはありません。
なぜ人は誘惑に負けてしまうのか?
そもそもなぜ人は誘惑に負けてしまうのでしょうか。
皆さんは誘惑に負けやすいですか?
スタンフォード大学の研究で、何かをしながら作業しているとき、つまり、ひとつのことに集中しているのではなく、ふたつ以上のことを同時に行っている時というのは、人間は誘惑に弱くなりやすい、誘惑に負けやすいということがわかっています。
実験では、友達の電話番号、つまり数字を思い出しながら、飲食店のメニューを選択すると、カロリーの高いチョコレートケーキを選ぶ人が50%も増えました。
つまり、ダイエットしなくてはいけないと思っている人でも、電話番号を思い出しながらなど、何か考え事をしながらメニューを選ぶと、自分がダイエット中だということを忘れてしまいカロリーの高いチョコレートケーキを選んでしまったということです。
他の例では、なんとなくぼんやり歩いている場合というのは、いわゆるキャッチに引っかかりやすくなります。キャッチとか店頭販売に引っかかって、つい無駄遣いしやすくなったりします。
何かをしながら、ふたつ以上のことを同時にやっているときというのは、誘惑に弱くなりやすいということです。
ですから、もし誘惑に負けたくないと、今誘惑に負けない状態をつくりたいという場合には、ふたつ以上のことは同時にやらないで、ひとつのことに集中して進めていくようにすると誘惑に負けづらくなります。
勉強や仕事をする場合も同じです。
一生懸命頑張ろうと思っている人ほど、数学も国語も・・・と色々な科目に気が向いてしまったりすると思います。
取引先と電話をしながらメールを打ったり、次はあれをしてこれをしてと色々なことを考えながら作業すると誘惑に弱くなりやすく、誘惑に負けやすくなります。
AもやりながらBもやってCもやらなくちゃいけないって思っていると、結局AもBもCもやらないでゲームしたりだとか、お菓子を食べてしまったり、まったく関係ないことをやるようになってしまうわけです。
ですから、何かをやる場合にはひとつだけ、複数のことをを頭で考えないようにして、あるいは横に置いておいてやってみてください。そうすると誘惑に負けづらくなります。
人間の行動は人間関係と環境により左右される
そもそも、人が物事に集中したり注意を示して行動や努力をするということは、かなり環境に依存するものです。
人間関係や周りの環境によって人間の行動はかなり変わってくるということです。
人間関係が重要だということは皆さんもよくご存知だと思いますが、自分の行動を変えたいとか誘惑に負けたくない 、あるいは、そんな誘惑に抗い自分でやるべき努力を続けたいと思うのであれば、環境を変えるというのが一番いい方法です。
例えば、静かで余計なものがない環境であれば、余計な情報が入ってこないので自分の内側に情報を求めるようになります。
それによりじっくりと物事を考えることができるようになり、それによりやるべきことに集中できたりいいアイデアを思いつくことができるということもあります。
そんな環境の整え方については、こちらの一問一答で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
科学的根拠に基づいた知識の実験、実践コミュニティ!〜メントレラボ〜
ちなみに、人間関係について考えるのであれば、一度皆さんの目標について振り返ってみてください。
目標としていたけれどできなかったことや達成できなかったということを思い出してみてください。
これは誰でも少なからずあると思いますが、自分が誘惑に抗うことができず達成できなかったことを思いつくだけ書き出してみてください。
そして、ある程度それをリストアップすることができたら、その達成できなかったことに共通して関わっている人が結構いますので、そんな人がいないか考えてみてください。
目標を達成することができなかった原因を自分のせいにして自分を責めまくってしまう人がいます。
自分自身を省みることは当然大切ですが、自分を省みることと責めることとは違います。
省みて、環境も人間関係も、その原因になるものをつぶしていくということが、新たな目標に向かって進むためには重要なことになります。
体内の炎症が原因で誘惑に弱くなる?!
実は、加工肉やポテトチップスなどのジャンクフードを食べ過ぎることによって起きる体内の炎症によってセルフコントロール能力が下がって誘惑に弱くなるということが分かっています。
テキサスクリスチャン大学の研究で、159人の学生を対象に2日間だけ炎症を起こしやすい食事や行動を止めてもらいました。2日間だけ炎症の原因になることを避けてもらい、その前後で全員のセルフコントロール能力を測りました。さらに、全員の血液を採取し体内の炎症レベルを測定しました。
つまり、炎症を避けるような行動をたった2日間とるだけでも、体内の炎症レベルに応じてセルフコントロール能力は変わるのかということを調べたものです。
その結果、たった2日間にもかかわらず、体内の炎症レベルが高い人ほど物事を衝動的に決断してしまうことや後で後悔するような選択をしやすくなるということが分かっています。
目先の誘惑にも負けやすくなってしまうことが体内の炎症と関係していました。
自分が欲しいと思っているものを先延ばしすることも苦手です。僕たちはやるべきことは前倒しして、欲しいものやご褒美は先延ばしにすることで成功しやすくなりますが、このような自分をコントロールする事が出来る人が持っている習慣が、体内の炎症レベルが高い人はことごとくできなくなってしまいました。
体内の炎症が起きるとセルフコントロール能力が低くなってしまうということです。
ただし、この実験だけでは、体内の炎症レベルが低いからセルフコントロール能力が高いというわけではなく、セルフコントロール能力が高いから普段から体に炎症を起こしそうな食事や行動をしないだけではないのかと考える人もいると思います。
この点に関しては、この研究チームは別の実験も行なっていて、参加者の人達が日常的に行っている体内の炎症を加速させるような喫煙や飲酒の習慣、ジャンクな食生活などを調べ、普段どれくらい誘惑に負けているのかということも調べています。
その結果、そのような普段の行動により炎症レベルを予測することはできませんでした。
つまり、体質的にこの炎症が進みやすい人と進みにくい人がいます。このうちの同じような行動をとっても炎症が進みにくい人は、セルフコントロール能力を発揮することができていましたので、やはり、体の炎症が進むとセルフコントロール能力を低下させてしまう原因になるということが言えます。
もし僕達がなかなか感情をコントロールすることができないとか、やるべきことに集中することができないと言うのであれば、もしかするとそれは体調の問題が原因かもしれません。
このような問題が起きてしまう原因は進化心理学的に考えても理解できます。
体内に炎症が起きるというのは体にとって危険な状態です。
そんな危険な状態には、栄養をたくさん体に取り入れて体の炎症を治す必要が生物として当然あるわけです。
ですから、体の炎症が進むと人は目の前の誘惑に弱くなります。
体が炎症を起こした時には、目の前の誘惑に手を出すことで人類は生き残ってきました。
逆に、体が健康的な状態であれば長期的に物事を考えることができるようになります。
自分はなかなかコントロールできないとか、自分は意志が弱いと思っている人は、もしかするとただの体調不良の可能性もありますので、まずは健康を考えて体内の炎症を抑えることを考えてみるのがいいかもしれません。
ここまで人間の誘惑なぜ起きるのかということについて解説させてもらいましたが、ここから先はより具体的かつ戦略的に僕たちが誘惑に抗う力を鍛えるための方法について解説していきます。
人間というものは誘惑に弱い生き物です。
そんな僕たちがやるべきことをやって人生を変えたいという方は続きをチェックしてみてください。
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(ID:23680810)
Q. あの時にこうしていればよかったというような後悔ばかりで今の現状が変わりません。どうすればいいでしょうか?
A. 後悔の反芻思考が起きているものと思います。反芻思考対策は基本的に【エクスプレッシブ・ライティング】ですかね( ¨̮ )
「過去の後悔ver.」のエクスプレッシブ・ライティングは、
・過去にあった出来事を書く
・その時、感じた感情を書き出す
・現在の感情を書き出す
という感じでしょうか?
そのようにすれば、おそらく、大抵の場合、過去に感じた感情より【現在の感情のほうがやわらいでいる】のに気づくはずです☆
そして、
「なら、それでいいじゃん!」
で、済ますこと(^^)
そういった感情の処理の仕方をすると、次の未来へ向けての一歩目を踏み出せるはずです!
◎誘惑に抗うために何が大切だと思いますか?
誘惑に負けないためには、【そもそもストレスを溜めない】ことが重要かと思います(^^)/
自分の場合、誘惑に負ける時は、大抵、ストレスが溜まっている時なんですよね^^;
ストレスが溜まるとセルフコントロールが効かなくなることが結構多いので、その点に要注意ですね!
ちなみに、逆の発想で、
【誘惑に負け始めた時は、ストレスが溜まっている体からのサイン】と、if then ルールのように決めていて、ストレスを自分の行動から感じ取ることもしていますよ!
ご参考までに☆
ボケット(@小学校の先生)