あなたは、副業をしたいと思いますか?

また、したいとは思うが、なかなかできないという場合は、それは、どのような理由でしょうか?


すでに副業をしている人も多いでしょうし、中にはハイブリッドワークを形にしている人もいると思います。

今はこのような時代ですので、予想外の苦しい状況に追い込まれ、副業をしなくてはいけないという状況になったり新しい働き方を余儀なくされている人も少なくないと思います。


今回は、フリーで頑張っていたけれど、思いがけない逆境で就職することになったけれど、なかなか踏ん切りがつかないという方の相談をもとに、皆さんがより具体的に効率よく副業を始められるように、出来だけ具体的に副業にまつわる心理学をまとめてみたいと思います。


 Q.「フリーで安定していたのに思いがけない逆境に陥り就職する必要がありますが、どうしても踏ん切りがつきません。悔しい気持ちでいっぱいです。何かアドバイスをお願いします。」


現状、同じような状況に追い込まれている人も結構いると思います。

これについてのDaiGo師匠のアドバイスは以下の通りでした。


生活が苦しくなったり自分の大切な人を守れなくなるとなると、人間は創造性が下がってしまいますので、スキルアップだと考えて会社に入ってみるのはいいことだと思います。

その状態で、副業としてフリーランスの仕事を続けてみるとか、何か今までの自分の技術を使ってできることを短い時間でやってみるのがいいのではないでしょうか。


フリーランスを経験した人が会社に戻ったりすると、やはり考え方が違うので、それはそれで面白い事も色々とあると思います。

自分はいつでもフリーに戻ることができると思える自信がつくぐらいスキルアップができれば、その時こそ本当に自由になれると思います。

ぜひ良いチャンスだと考えてください。


ということでした。


いい副業が見つからない理由


いい副業が見つからないとか、本業の中でもどうすれば新しいことを始めることができるのか悩んでいる人も多いと思います。

ビジネスでも人生でも、この思いつかないという問題は結構多くの人が抱えていることです。


特にお金を設けたりビジネスをしようとする場合に、この思いつかないという問題にぶつかるのは、師匠もアドバイスの中で触れていた創造性が低下してしまうことが原因だということが少なくありません。


人の創造性を下げてしまう要因とは?!


有名なテレサ・アマビール博士が、人間の創造性がどのような要因について上がったり下がったりするのかということについて調べてくれている研究があります。


自主制作の絵画と注文制作の絵画の創造性について比較するということをしていて、どちらが自主制作の絵画で、どちらが注文制作の絵画なのかわからないような状況で、第三者にそれぞれ評価してもらうということを行っています。


その結果分かったこととして、注文ではなく自主制作で描かれた絵の方が、芸術的な価値や創造性に対する評価が高くなるということが確認されています。

ですから、同じアーティストであっても注文されて描いた絵と自主制作で描いた絵を比べると、注文されて描いた絵の方が創造性が低くなってしまうということです。


これだけを聞くとそれは当然だろうと思う人もいると思います。

アーティストが自分の創造性に任せてこんな絵を描きたいと思って描いた場合と注文されてテーマや内容を限定されて描いた場合を比べれば、当然モチベーションが違うような気がします。


詩を書く状況の違いによる創造性


その点を考慮して博士はもうひとつの実験を行っています。

新進気鋭の詩人を集めて、最初の行と最後の行に「雪」という言葉を入れて詩を書いてもらいました。

まず最初にこのような一定のルールの中で詩を書いてもらったわけですが、続いて、詩人たちを2つのグループに分けて、一方のグループには、もしあなたが有名な売れっ子の詩人になることができたらどれくらい経済的に豊かになるんだろうかということを想像してもらい、もう一方のグループには、自分が詩を書くことができることがもたらすかけがえのない喜びについて考えてもらいました。


つまり、一方のグループには報酬について考えてもらい、もう一方のグループには自分が詩を書くということそのものから得られる喜びについて考えてもらいました。

その上で「笑い」をテーマに詩を書いてもらいました。

それら全ての詩を第三者の詩人12人に見てもらい創造性について評価してもらいました。



その結果、最初に書いた雪をテーマにした詩に関しては、グループによる差はありませんでした。

ところが、経済的豊かさについて考えたグループと詩を書くことができる喜びについて考えたグループに分けた上で笑いをテーマに書いた詩については、報酬や経済的豊かさについて考えたグループの方は創造性や芸術性という点で大幅に低い評価を受けていました


ですから、僕たちは将来の成功や報酬を考えて目の前のことに取り組むと創造性が著しく減ってしまうということです。


自分が成功するにはとかお金持ちになるにはというようなことを考えてしまうと、いいアイデアが出なくなるので、結果的に凡庸な作品しか作ることができないようになります。


ですから、なぜ多くの人が稼ぐ事が出来ないのか、そして、多くの人が副業やビジネスで迷うばかりで実践することができないのかということの理由は、最初からお金を稼ぐことを考えるからです。


まずは自分の喜びや楽しさをベースに考える


おすすめは自分がそれがどんな作業だったら自分が楽しくできるかということを考えることです。

どうすれば自分がその作業そのものに喜びを感じることができるだろうかということを考えて、それをまずはしてみて続けることができるようになったところから、どうすればマネタイズすることができるだろうかということを考えるべきです。


これは、師匠が読書や論文を読むということは、毎日それが好きでずっと続けていたことで、当たり前のようにできていたことだから、それをマネタイズする方法はないだろうかと考えたのと同じです。

お金にするために本を読んだのではなく、本を読むのが好きでずっと本を読んでいたいのでそれをマネタイズするためにはどうすればいいのかということを後から考えました。


副業でもビジネスでも全く同じですが、自分がしているその作業自体が楽しくなる方法を考えて、その作業から喜びを感じられるところまで自分の仕事を続けて、そこから先でマネタイズについて考えないとできたとしても大したビジネスはできません。


あくまでマネタイズは後から考えるべきものです。

創造性がなくなればみんなと同じような事しかできなくなります。

これは当然ですが副業であっても投資であっても、みんなと同じことをしていればみんなと同じ成果しか得ることができません。

ここが大きな違いです。



アダム・グラントの仕事を創るワークショプ


あのアダム・グラントさんが Google で行った実験を紹介しておきます。

Google は何となく皆さんのイメージにもあるように、ある程度自由が許されている会社ですから、その分やりたいことができている人とそうでない人との差が分かりやすくなる会社でもあるわけです。


アダム・グラントさんたちは、そんな Google で社員に対してワークショップを行い、わずか90分だけあることについて社員の人たちに教えました。

それを教えたことによって、社員の人たちの仕事の仕方や態度が変わり、結果的に仕事に対して大きな影響が現れたというものです。


その内容とは・・・

1. 仕事というものは自分自身で設計できるものだということを教える

2. 与えられた仕事をただするのではなく、自分の関心や自分のスキル、価値観に即して、自分のやりたい仕事を会社側に提案し、そこから実際の課題や仕事、人間関係を作り出している人たちの例を紹介


というようなものでした。

要するに、会社側に言われたことをただするだけではなく、自分のしたいことを自分で考えて会社側に諦めず提案していくことができるマインドセットを身につけるためのワークショップで、これを90分間行いました。


その結果、仕事は自分で創るものだと考えを改めた社員は、このワークショップを受けてから6週間後に測定したところ、幸福度と仕事における実際の成果が大きく上昇していました。

たった90分のワークショップを受けただけで、そのワークショップの内容を知らない上司や同僚たちから見ても、本人がとても楽しそうに仕事をしているというように思われるようになり、さらに仕事における実際の成果も大きくなっていたそうです。


たった90分間のワークショップで、仕事とは自分で決めるもので自分の頭で考えて提案していけばいいということを教えてもらっただけで、6週間目からすでに仕事の成果は上昇し始めて周りからの評価も高くなり、その上昇は何と半年間も続いたということです。

しかも、この人たちは自分がすでに持っている能力を使うというだけでなく、自分から新しい能力を獲得していこうとする行動も増えて、成長が加速していたということも確認されています。


自分にとって必要な新しいスキルを率先して獲得するようになり、自分で自分の新しい仕事を創っていったということです。

おそらくは、そこからそれを自分の副業に活かしたり、自分で起業するという人も生まれるのだと思います。


自分の創造力を働かせて仕事を提案していくことが、自分自身の能力やスキルを高めたり、副業も含めた可能性を広げるためにとても重要だということです。

今自分自身が働いている本業の中での働き方というものも、副業や起業、これからの転職やキャリア形成においても 重要になってくるということです。

今の会社が好きで転職するつもりがないという人であっても、自分の副業の可能性を広げるためにも、自分自身のスキルを高めていくためにも、そして、今の会社の中で新しいことができるようになり仕事を楽しくしていけるためにも大切なことだと思います。



なぜ一歩踏み出せないのか?


副業や起業に限らず何かに挑戦したいという人は多いと思います。にも関わらずいつまでたっても挑戦できない人は何が原因なのでしょうか。


人はうまくやろうとすると無難なことしかできなくなります。


例えば、子役で成功した人が大人になるとあまり良い俳優さんや女優さんにならないという話がよくありますが、同様なことがあらゆる業界で確認されています。

いわゆる天才児は幼い頃は優等生ですが、それはクリエイティビティというよりは、親や大人に褒められたいという欲求の延長線上にあるものです。

つまり、天才児はうまくやろうという欲求が高くなりすぎてしまいます。そのせいで、大人になってからレールのない社会に置かれると何をしたらいいのかが分からなくなってしまい、結局他人に評価されるような立場で落ち着いてしまいます。


「面白くやろう!」


実際に、成功している起業家等は幼い頃に天才児だったケースはごく稀だということです。

では逆に、天才児でない人は皆成功するのかと言うとそういうことではなく、ポイントがあります。

結局、うまくやろうという考えがない人の方が成功するということです。


つまり、「面白くやろう」と考えることが大事です。

そうするとオリジナリティのあるアイデアが生まれてきて、その結果成功することはありますが、うまくやろうと考えると、実際にうまくいった前例や実績ばかりに目を向けてしまい、周りの意見も適当に受け入れてしまい、どこにでもあるようなことに手を出してしまうようになります。


大人になると、家族がいるから、年齢もいい歳だからと、安定を求める人もいると思いますが、そうなるとオリジナリティは減ってしまい、いつまでたっても起業することはできなくなってしまいます。起業できたとしても、オリジナリティを発揮することができず、いいアイデアも出てきませんので、結果、会社員に逆戻りということも起きてしまうわけです。


要するに、成果にこだわりすぎてしまうと普通になるということです。

オリジナリティが下がってしまいますので、成果にこだわることなく、「面白くやろう」と考えることが大事です。

これが副業や起業のポイントです。


安定エリアと挑戦エリア


とはいえ、成果や生活まで犠牲にしてオリジナリティを追求しろということではありません。実は、会社員の方が起業には向いています。

新しいことに挑戦して成功する人の多くは、安定している仕事や安定している部分を持った上で、新しいことに挑戦しています。安定している部分があるからこそ新しいことに挑戦できるわけです。

皆さんが会社員をしているのであれば、あるいは、いきなり起業するのが不安なのであれば、まずは副業として始めた方が成功する可能性は高いです。


いきなり会社を辞めて独立起業する必要はありません。無駄にリスクを取らず副業で始める方がいいと思います。

成功している投資家たちも同様です。リスクを取って大きく儲けたことばかりに注目が集まりがちですが、彼らも実際の資産運用としては同時にリスクの少ない安定した運用も行なった上で挑戦しているものです。

自分なりの安定エリアと挑戦エリアを分けて考え踏み出すと成功しやすくなるのではないでしょうか。


<副業のためのおすすめ本>
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ここまではなかなか副業を始めることができないという人の後押しをするような内容をまとめさせてもらいました、

ここから先は、より具体的に副業を始める際に気をつけて欲しいことやポイントについて掘り下げていきます。

知りたい方は続きをどうぞ。