あなたが、今までの人生で最も迷ったり悩んだ出来事はどんなことですか?
何が正しいのか悩んだ時にあなたはどのようにして決めていますか?
今回は、想いを寄せている女性に告白を決意したけれど、もし断られた場合のことを考えると色々と悩んでしまう男性からの相談をもとに、僕だけが選択や判断に悩んだ時にどうすればいいのかということについてまとめてみたいと思います。
Q. 「27歳男です。3年前から好きで来月3泊4日で沖縄旅行に一緒に行く同い年の子に最終日の別れ際に告白します。付き合えた場合は良いですが、ダメの場合更に粘るか普通に諦めるか関係を断つかどうすべきですか? 2人の関係値は友達以上恋人未満、3年間大体月3日以上遊ぶペースで体の関係等はありません。これまでに1泊の旅行は何回か経験済。2年前に2人から告白されたのを本人から聞き、告白した際に振られてます。強いて言うなら顔がタイプでないとのことでした。これまで50人以上の女性とデートや食事に行きましたが、この子といる時が一番楽しいです。アドバイス願います。」
という相談でした。
これに対して DaiGo師匠の答えは以下のとおりでした。
ご自分の最後の言葉が答えです。
その子と一緒にいる時が一番正しいというのであれば、その人の心を射止める必要があるというだけです。
答えは自分で言って決まっています。
これだけ長文で書くと、人は面白いもので書いている間に答えが決まります。
付き合いたいわけですから、心は決まっているけれど踏ん切りがつかないという状態かと思います。
ですから、意思決定の方法を紹介しておきます。
迷っている時や踏ん切りがつかない時におすすめの決め方があります。
コインを用意してください。
この相談のように、諦めるか粘るかということであれば、
表が出たら粘る、裏が出たら諦めるとします。
コインを投げて出た面のことしかしないと決めてからコインを投げます。
コインを投げてキャッチして、手のひらを開けるときに、
「もし裏だったらどうしよう?」と考えてみてください。
もし、裏が出て「諦める」となったら自分はどうするだろうかと考えてください。
逆も考えます。
「もし表が出たらどうしよう?」
「粘る」が出たら当然粘るだろうと考えると思います。
そこまで考えると、手のひらを開く前に答えが決まっています。
つまり、何かによって強制的に答えが出るとなった瞬間に、人間は自分の中で答えが出ます。
ですから、僕もどうしようか迷った時には小銭を出してこの方法で決めたり、時計の下一桁が偶数か奇数かということで決めたりしています。
そのコイントスや時計で答えが決まると考えた時に、自分の中での答えが決まるということです。
どうするか迷ったり踏ん切りがつかない時にはお勧めの方法です。
ということでした。
この相談をされた方と同じような経験をされた方もお客いるのではないでしょうか。
特に恋愛のように相手のある問題となると、よくよく考えると自分の中で答えは決まっているはずなのに、なぜか踏ん切りがつかなかったり、いつまでもどうしようか悩んでいたりする人も多いと思います。
告白するべきか諦めるべきか?
結婚するべきかやめておくべきか?
転職するべきか今の会社にいるべきか?
起業するべきかやめておくべきか?
親の言うことを聞くべきか家を出て一人暮らしするべきか?
投資するべきか見送るべきか?
このようなおそらく誰でも少なからず悩むであろう問題もあれば、ダイエット中に目の前の美味しいものを食べるかということで悩んだり、続けている運動の時間がなくなった時にそれでもするべきかということで悩んだり、小さなことも含めると人は日々たくさんのことで悩んだり迷うと思います。
今回は、そんな迷ったり悩んだりした時に参考にしてもらえるであろう決断や判断についての知識をまとめてみたいと思います。
<決断力を上げるためのおすすめ本>
優柔不断の意外な原因と治し方
そもそも自分は些細なことでも優柔不断でなかなか決められないという人もいると思います。
そんな方のために、まずは優柔不断の意外な原因とその対策について紹介しておきます。
論理的に最適な選択が必要ではない場合であれば、直感に頼って少しでも早く決めた方がいいのは間違いありません。
とはいえ、それがなかなかできない人がいますが、その原因は何なのでしょうか。
人が物事を比べたり比較検討する場合、細かな点にしっかりと注意して見たり考えたりすると思います。
その細かな点に注意しなくても判断したり選ぶことができるのは、それに対して様々な情報が揃っていて学び続けているプロだけです。
例えば、ワインのプロであれば、ワインを選ぶ際もいいもの悪いものを迷うことなく、なんとなくの直感で選ぶこともできるわけです。
このような鍛え上げられた情報の判定能力のことを直感と言いますが、この直感が鈍ってしまうと全ての細かい情報を精査し検討する必要が出てきます。
そうなると意思決定ができなくなって優柔不断の状態になるわけです。
これが優柔不断の原因の一つです。
この直感が働かなくなることによって優柔不断になってしまう人の特徴について、ベルリン自由大学が調べてくれています。
この研究によると、人は不安を感じれば感じるほど直感的な判断能力が鈍るということが分かっています。
ですから、不安を感じたりストレスを受けると、人はそれだけで物事を決めることができなくなってしまうということです。
もし自分が優柔不断でいつも物事をすぐに決めることができないと悩んでいるのであれば、それは意思決定の問題ではなく、不安を感じやすいとか後悔しやすいということが問題なのかもしれません。
そんな不安やストレスのコントロールについては、前回の一問一答でまとめさせてもらっていますので、そちらも参考にしてみてください。
科学的根拠に基づいた知識の実験、実践コミュニティ!〜メントレラボ〜
このベルリン大学の研究では、111人の学生を対象に直感がどのように働くのかということを調べています。
悲しい写真や幸せそうな写真など、様々な感情を感じる写真を見てもらうことで被験者たちの感情をコントロールして、その後に共通点を探す謎解きのような直感を調べるテストを受けてもらっています。
普通に問題を解いてもらうと頭の良さが反映されますので、2000ms の間に判断してもらうというテストです。
これにより直前に見た画像によってどれぐらい直感による判断が変わるのかということを調べようとしたわけです。
その結果、不安を感じていると直感力が激減するという結果が確認されています。
不安を感じたり恐怖感などのネガティブな感情を感じさせられた人たちは、直感による答えが出づらくなるということが確認されたわけです。
ポジティブな感情を感じている時には直感力が高まるのかということはありませんでしたが、ネガティブな感情により直感力は1/4まで低下していたということです。
自分で選んだ過去の選択に対して後悔しやすい人や、いつまでも悩んで決められないという人は、それは決断力が低いということではなく、不安やストレスにより意思決定ができていないだけかもしれないということがこの研究により示されたことです。
そういう意味では、不安やストレス対策をしっかりしてもらいリラックスした状態で判断できるようにするというだけでも、優柔不断を治すために役に立つのではないかと考えられます。
後悔しない選択の心理学
より良い選択をするために人は何ができるのでしょうか。
僕たちは本当はもっといい選択ができたはずなのに、そのチャンスを逃していると考えることもできます。
先ほど紹介した優柔不断であれば、決断できなかったためにタイミングを逃したり、もっと熟考していればより良い選択ができたのにと後悔したり、余計なバイアスにより本来見るべきポイントがずれていたために間違った判断をしてしまうということもあると思います。
皆さんもご存知の通り僕たちの脳はマルチタスクがとても苦手です。
基本的には一つの事しか同時に処理することはできないものですから、たくさんの可能性を同時に考えるのが難しいものです。
ですから、ここでは「場合分け」という考え方が重要になります。
もっといい方法はないだろうか、他にはどんな方法が考えられるだろうかという視点を持つことで、人はいい判断ができるということが分かっています。
人は自分が決めたことが正当であるような情報ばかりを探してしまうものです。
例えば、初対面で頭の良さそうな人だと思ったら、その人の頭が良さそうな特徴ばかりに目がいってしまうわけです。
人間は自分の第一印象が正しいと思えるような証拠ばかりを集めてしまいます。
これはアイデアを考えるときも全く同じで、自分の中でこれがいいと思う結果が決まっていたとしても、一旦それをおいて他にいい方法はないだろうか? 逆の方法はあるだろうか? など、あるいは、それがビジネスに関する場合であれば、自分のアイデアを競合やライバルが潰そうとしたらどんな案や方法があるだろうか? というような代替案を探すことが重要です。
可能な時は代替案を常に探す
立場・条件・キャラクターを変えて考えると代替案を探しやすくなります。
この方法を使うと、一つの方法にとらわれることなく幅広い可能性を検討することができるようになります。
代替案を出すだけでなく、その複数の案を冷静になって検討することも重要です。
これは本を選ぶときも同じです。
ひとつのテーマを学ぶ時には、立場の違う人の本を3冊から5冊買って読むと違う視点を理解することができます。
例えば、ダイエットの本でも炭水化物は必要だという本もあれば、抜いた方がいいという本もあります。
これを両方買って読んでみて、説得力や論理の矛盾を調べて、そのエビデンスまで調べて行くと正しい判断をすることができます。
問題のリフレーミング
問題のリフレーミングをするという方法もあります。
ベストな選択肢は何だろうか? そもそもなぜ自分がそうしたいと思ったのだろうか? ということを考える方法です。
例えば、お酒を飲む時にチェイサーがあります。このチェイサーは何のために飲むのかと考えます。
そうすると、悪酔いしないためだと考えられますが、さらに、硬水がいいのか軟水がいいのか、炭酸水だと何が違うのかとも考えられます。
このように問題を探し、その問題を深掘りしていきます。
人間の脳というものはコンテクストに左右されやすいものです。
背景情報や環境によって簡単に騙されてしまいます。
例えば、誰かが炭酸水が美容にいいとか、冷たい水は体を冷やしてしまうなど、情報を見聞きすると、それだけで流されてしまう人もいます。
だからこそ、そこに別の前提があったとしたらどうなるだろうか? 違う状況であればどうなのか? そもそも、自分は何のためにそれをするのか? と問題を違う角度から捉えることが大切で、この枠組みを変えることをリフレーミングと言います。
これはクリティカルシンキングとも言えますが、物事の本質を見ることが大切です。
人間の脳はコンテキストに弱いということを覚えておいてください。ストーリーや文脈によって簡単に説得されたり、自分でも思いもしないような間違った判断をしてしまうものです。
今自分が問題だと思っていることは実は問題ではないのかもしれません。重要だと思っていることがそれほど重要でもなかったりするかもしれません。
未来を正しく予測する力
コロナの影響もあり先行きが見えないために目の前の問題に対して決断できなかったり、踏ん切りがつかずに悶々としている人も少なくないと思います。
未来を予測することが出来れば、誰でも判断に迷うこともないでしょうし後悔することもありません。
とはいえ、そんなことは誰にもできませんし、特にこれから先の時代がどのような状況になっていくのかということについては、経済も不透明な状況ですからなかなか難しいことです。
このような時代にどのようにして先を読み勝利をつかめばいいのでしょうか。
世の中が混乱している状況において、自分の未来が心配だという人も多いでしょうし、このような先が見えない時代に人はどのようにして向き合えば良いのでしょうか。
これについては、DaiGo師匠の経験に学ぶことができます。
師匠は、メンタリストという当時誰も分からないもの、自分自身もよくわからないことに賭けたからです。
メンタリストという職業はそもそも日本に存在しなかったわけですから、そんな仕事に就いて、しかも、そのメンタリストでようやくある程度テレビの世界で仕事ができるようになったにも関わらず、それを捨ててその先を目指したのが師匠のしたことです。
もちろん、師匠は単なる経験則だけではなく、その都度様々な研究や文献も調べて、不透明な時代や常に不透明な自分の未来に立ち向かうための迷いを断ち切る力、そして、未来を正しく予測する力について学び実践し、今皆さんに対してそれをDラボで紹介しています。
未来を読むのではなく未来を創る人が勝つ!
世の中の人がどう動くのかということを考えるのではなく、もっとマクロで見て、どんな行動を自分が取りどんなポジションを取るのかということを考えるようにしてください。
未来を読む人ではなく、未来を創る人が結局は得をします。
例えば、スティーブジョブズも iPhone を作ったことから企業を成長させました。
常に勝利している人は未来を読んだ人ではなく未来を創った人です。
ですから、現状を客観的に見る力を養い、今誰がどんなところで困っていて、どのようなところに問題があるのかということを見極めて、そこからどのような未来を創るのかということを考え、いち早く行動力を発揮し実現させた人が勝利します。
変化が激しい時代で先行き不透明な時代に勝つのは客観性と創造性のある人です。
客観性と創造性
客観性と創造性は両方大切です。
客観性しかなければ、周りがどうしているのかということを考え周りに合わせてしまいます。
そうなれば結局成功することはできません。
創造性しかなければ、それが当たればたまたま大きな成果に繋がる場合もあるでしょうが、当たらなかったら誰も求めていないような空想の産物を作ってしまったりします。
だからこそ両方が重要だということです。
これは投資の場合も同じです。
現状を見極めるための分析力も大切ではありますが、未来を創り出す創造力のある投資でないと上手くは行きません。
ビジネスにおいても同様で、数字を冷静に見る分析する力と同時に、新しいサービスや新しい発想を生み出す創造力の両方が必要になります。
このようなことを言うと当然だと言う人もいるかもしれませんが、実際にそれを行動に移すことが何より大切です。
ほとんどの人がこの行動ができていません。
それができていないのは具体化することができていないからです。
結局のところ、客観性と創造性の両方をできる人になる、あるいは、その両方を成り立たせるためにはどうすればいいのかということを研究やDラボに学び自らが行動するしかありません。
多くの人は客観性をどこに発揮するべきなのかということを考えた時に、時代を見ようとして自分の外を見ます。
自分自身を客観者の立場において自分の外側を見ようとして、それが客観性だと思っています。
そうではありません。
最初に客観性を向けるべきは自分に対してです。
自分がどこに立っているのかということを分からなければ、自分から見た景色がどんな景色なのかも分かりません。
まずは自分の立ち位置を理解しない限りは本来見るべきものも見えません。
そんな自分を知るための方法についてはこちらの動画と本を参考にしてください。
Dラボ▶自分を知る6つの質問と価値観リスト~ニューメキシコ大学研究から
Dラボ▶自分がわからなくなる反芻と自己愛の対策法【自己省察】
insight(インサイト)――いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力
そして、客観性を身につけても創造力がなければいけません。
ここで覚えておいてもらいたいのは、コロナの影響もあり何かと制限されていることが多いと思いますが、人間の新しい発想というものは常に制限から生まれるものだということです。
時間がない人が時間を節約する方法を考えます。
お金がない人がより少ないコストで工夫してビジネスで成功する方法を考えます。
だから、ゴリアテは弱者であるダビデに負けるわけです。
できないことが増えたり制限されている時こそチャンスです。
人生の可能性を制限されている人にこそ下克上のチャンスが大いにあります。
自分自身に制限や限界を感じた時には、それはチャンスだと考えてください。その限界は飛躍するための踏み台でしかありません。
そんな制限を活かすための方法としてはこれらの動画と本が参考になります。
Dラボ▶誰もやったことがないことをしたいならアイデアの心理学
ここから先は、さらに決断力について掘り下げて、決断ミスをなくすための7つのアプローチについて詳しく解説していきます。
ご覧になりたい方は続きをどうぞ。
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