あなたは関係が壊れるのが怖くて踏み出せなかった経験はあるでしょうか。

関係が壊れるのを恐れて言えなかった想いとは、誰に対してのどんなことだったでしょうか?

今回は、友達としての関係が壊れるのが怖くて気持ちを伝えることができない女性からの相談をもとに、人間関係を楽にして人生の可能性を広げるために、人が陥りやすいバイアスとペンシルベニア式12のデバイアスガイドについてまとめてみたいと思います。


Q. 「彼とは2日に1回連絡をとる関係です。ずっと好きですが友達の関係が崩れるのが怖くて気持ちを伝えられません。関係を崩さずに伝えるにはどうすればいいでしょうか?」


皆さんであればこの相談に対してどのように答えますか?

皆さん自身の考え方や答えなどあれば、ぜひニコニコのコメント欄で教えてください。


この相談に対してのDaiGo師匠の答えとしては、

そもそも基本的に変わらない関係というものはありません。

友達の状態でも急に連絡を取らなくなることはありますし、特に理由はないけれどなんとなく会わなくなる友達もいます。

仕事や部署が変わったり環境が変わることにより連絡を取らなくなることも珍しいことではありません。

何もせずずっと変わらず友達でいられる関係というものもないと思います。

恋愛関係の場合にはどうしてもいつかは終わりが来ますが、恋愛のような深い関係になってから、うまくいかずすぐに終わってしまうこともあれば、友達との関係のように長く続きながらも消滅する可能性もある状態で続くかどちらかだと思います。

いずれにしても関係というものは終わりが来るものですから、関係を終わらせないようにしたいと考えるのは、例えるならば、「楽しいこともあるかもしれないけれど、悲しいことが起きるのは嫌だからずっと家にこもっていよう」と考えるのと同じようなものです。

つらいことを乗り越えるということが人生の喜びをもたらすことなのに、そのリスクに挑戦しないというのはもったいないことです。

関係はどうせいつかは終わるものです。

だとしたら自分で挑戦した方が良いのではないでしょうか。


ということでした。

この答えに対して皆さんはどのように考えますか?



人間というものは変化を嫌うものです。

その結果、同じ選択ばかりを繰り返し同じ間違いをしてしまうことも少なくありません。

人間関係というものは余計な思い込みによりこじれてしまうものです。

その中には、今回の相談のようになかなか踏み出すことができず、それにより知らないうちに失ってしまっている関係もあるかもしれません。

人間関係や恋愛に限らず、職業選択や投資、人生の様々な場面であり得ることで、そんな思い込み:バイアスを取り払うことが必要です。

好きな人ができてもいつも思いを伝えることができない、

毎回わかっているのにダメな相手に引っかかってしまう、

何度も転職しているのにいい仕事にいつまでもたどり着けない、

わかっていたはずなのに投資チャンスをまた逃してしまう。

このようなことが起きるのも人間は変化を嫌うものだからです。

余計な思い込みに左右されて、同じような選択ばかりを繰り返すので同じ結果しか出ないわけです。

今回はこのようなバイアスから皆さんが逃れてもっと楽に生きるための方法について紹介したいと思います。


新しいことに挑戦することよりも失敗による恐怖を重く見ている


これは思い当たる人も多いのではないでしょうか。

例えば、一年の終わりや年度の終わりに振り返った時に、あなたは失敗したことや後悔したことばかりが思い浮かびますか?

それとも、楽しかったことや挑戦して良かったと思えるようなことばかりが思い浮かびますか?

自分が挑戦したり楽しかったことよりも、失敗や後悔した経験の方に意識が向いている人は特に気をつける必要があるかもしれません。


あなたの今年の目標は何ですか?

この目標を立てる時に失敗を避けるエスケープ型の目標を立てている人も特に危険です。

失敗を避けることを目標にしていて、何かを成し遂げるということを目標にしていないので、挑戦による幸福よりも失敗の方を重く見ているわけです。


人間はどうしても歳をとると徐々に保守的になるものですから、なおさら成し遂げることが減っていきます。

そうなると、そのような目標を立ててしまうとそれは人生の可能性を閉じる目標となってしまいます。


悪いことが起きていないことを良いことだと勘違いしている


これは人間関係や恋愛関係で考えると、今回の相談のように今ある友達としての関係は特に問題がないから、自分の思いを伝えるよりもこの関係がずっと続く方が良いと考えているのと同じです。

そもそも悪いことが起きていないということを良いことだと思うと進歩がなくなってしまいます

悪いことが起きていないことを良いことだと思うということは、これは裏を返すと、悪いことが起きたら全てが無駄だということになってしまいます。

結局リスクを恐れて変化から逃げるようになります。

例えば、何か便利なものを買おうと考えた時もお金が減るのが怖いからと考え、休みがあっても旅行に行くとお金を使ってしまうからと、このようなことばかりを考えているとお金よりも大事なまとまった時間さえも失ってしまいます。

ネガティブなことが起きていないことを良いことだと考えるのではなく、たとえネガティブなことがあったとしても、それよりももっと大きなポジティブなことがあればいいと考えるようにしてください。

小さな苦労で大きな喜びを買うということが人生においてとても重要なことです。


ちなみに、日本人にはこの勘違いをしている人がとても多いです。

芸能人や政治家が個人的なスキャンダルを起こしてしまうと、そのひとつのスキャンダルが起きただけでその人が今までしてきたことや残したことも全てダメなことだと判断します。

もちろん犯罪行為は問題外ですが、それまで多くの人に与えてきた幸せが大きければ多少のマイナスがあったとしても問題はないはずです。

このマイナスがひとつあるだけで全てがダメになると考えてしまうと、リスクを恐れて何もできない人ばかりにこの国はなってしまいます。

皆が悪いことが起きていないことがいいことだと勘違いしているから、このような状況になっているわけです。

その結果、リスクを取ることも変化も恐れて、いつのまにか世界の先進国に取り残された日本になってしまっています。

この考え方をしてしまうと可能性まで知らないうちに潰してしまいます。


社会的受容の見逃し


人間が持っている気づかないと人間関係でも損をしてしまうバイアスはまだまだあります。

社会的受容の見逃しというのは、相手が興味を持っているのに、興味を持っているのかどうかがわからなくなってしまうものです。

ネガティブバイアスに囚われてどうせ自分なんて・・と考えてしまうと可能性すら気づけなくなってしまいます。

オークションでこんなもの価値はないと決めつけていたけれど調べてみると驚くほどの価値があったということがたまにありますが、同様に自分にとっては他愛ないと考え誰も価値は感じないだろうと思っているものでも、もしかしたら他の誰かにとっては大きな価値があるかもしれないという可能性を見逃してしまうことがあります。


自分には何も強みはないとか、特に価値なんてないと思っている人でも、他の誰かにとってはそれが欲しくて仕方がないほどの大きな価値を秘めているかもしれないわけです。

自分の可能性に気づくためには、この社会的受容の見逃しというバイアスの存在を知っておいてください。

こ自分にしか目が向いていないために自分自身の隠れた価値に気づけない事が起きるわけです。

自分のことを話すのに夢中になっていて相手が興味を持っていることに気づけていないようなこともよくあります。


 

内集団バイアス


企業が倒産する原因のひとつとしてもよくある危険なバイアスです。

大企業がベンチャー企業に抜かれる原因でもあり、社会人3年目からよくかかるバイアスでもあります。

自分が所属しているグループ・企業・部署・好みや考えの似ている同じコミュニティの人たちほど過大評価しやすいというものです。

その所属するものが永遠に繁栄するのであればそれでも良いかもしれませんが、外に目を向けることをしないと、人間は成長がなくなりいずれ崩壊してしまうものです。

ビジネスでもドラッカーは会社の未来をつくるのはカスタマーではなくノンカスタマーだと表現していました。

カスタマー(顧客)は当然大切なわけですが、それだけでなくノンカスタマー(非顧客)がどのように市場をつくっているのかということを見ていないと会社は発展しないということです。

外の人たちの意見も聞いてその人たちが内集団に入るためには、もしくは興味をもつためにはどうすればいいのかということを考えていかないと会社は崩壊するということです。



今回は、人間関係をも崩壊させ可能性を狭めてしまうバイアスについていくつか解説させてもらいました。

これは油断すると誰にでも多分に影響を与えるものです。

人にとってこの思い込みは、それがないと先の予測ができなかったり、思い込みがあった方が様々な対処がしやすいということもあります。

ですから、実は思い込みというのは重要な側面もあります。

ところが、この思い込みはいきすぎたり偏ってしまうと、行動する前に諦めてしまったり、ありもしない不安に潰されてしまうということが起きます。


だからこそ、この行き過ぎた思い込みを打ち消す方法を理解しておく必要があります。

常に自分をニュートラルに保ち人間関係を良好に維持するためにもとても大切なことです。

人間はそもそも他人のことにそれほど興味はなく自分のことしか見えていないものです。自分のことしか興味がないからこそ、自分がどのように見られているのかということを気にしすぎてしまうわけです。


そうならないためのデバイアスのより具体的な方法について続きでは解説していきます。

知らないうちに人間関係を失ったり可能性を狭めないための方法について知りたい方は続きをどうぞ。