孫崎享のつぶやき

何故『小説 外務省II-陰謀渦巻く中東』の表紙を国吉康雄の『ミスターエース』にしたか。日本人と米国の間で揺れた国吉は、現在亡命イラン人の苦悩と同じ

2016/03/05 06:32 投稿

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まず、国吉 康雄についてみてみたい。

「国吉康雄」を鑑賞の授業で取り上げる~教材化の視点を探る

http://kamezo.cc/blog/entry/40654

(小崎真(こざきまこと) 愛知県公立小学校教諭

 兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科(博士課程)

「国吉康雄は,岡山出身のアメリカで認められた日系アメリカ人の画家です。岡山県出身の国吉康雄(1889-1953)は,16才で渡米し画家として認められていきましたが,第二次世界大戦当時「敵性外国人」として扱われました。多くの在米日本人が収容所へ送られていく中,国吉はファシズムを批判することで,アメリカでの自分の立場を守りました。しかし,国吉が最も悲惨な時代を迎えたのは,やはり「敵性外国人」として扱われた第二次世界大戦の時期です。国吉がどんなに高い水準の芸術作品をつくり,親しまれ,友好の輪の中心にいたとしても,日本人である

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コメント

米国社会といわず、どこの国でも、同じ国籍でも、人種、皮膚の色、宗教などで差別を受ける。国籍がなければ、よそ者でしかない。差別が尋常ではないでしょう。米国と日本でなく、米国と中東(特にイラン)の本を出されるのでしょうか。私などは、中東諸国にかなり出かけて経験があり、中東(イラン)をどのような視点でとらえ、どのような展開の話になるか、非常に興味深い。また、国籍の壁をどのようにとらえ、どのように突破したらよいかの助言が聞かれたら、大変うれしいのですが。とにかく期待して発売を待ちたい。

No.1 106ヶ月前

国吉康雄の絵はモダーンな絵で私はとても好きです。同時代人の藤田嗣治の絵もすごいですが、私は国吉康雄の絵の方が好きです。当時の米国という環境と日本の環境の違いで戦前戦中を通じて同じ天才でもこうも画風が変わるのかと改めて思い知らされます。

藤田嗣治は敗戦で戦争協力画家ということでひどい中傷を受けました。私の目には藤田嗣治の戦争画には単なる戦争礼賛ではなくむしろ戦争を非難するスピリットを感じるのですが、GHQにすり寄る同業者が藤田に画家を代表して懺悔するよう頼んだのです。彼はそういう日本にノーを突き付け日本を捨てました。彼は二度と日本に帰ることはなかったのです。

国吉康雄も日米間の戦争で辛酸を舐めたんですね。国吉康雄は米国で認められた天才画家なのに今も尚日本では余り評価されているようには思えません。敵国の画家ということなんでしょうか。

藤田嗣治のフランス亡命後の作品は私の目には国吉康雄の作品と同等です。

それはそうと、小説外務省Ⅱは中東が舞台ですか。楽しみです。

No.2 106ヶ月前
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