(『これから世界はどうなるか』からの抜粋)
「アメリカ時代の終わり」で世界秩序はどうなるかで、リベラルの論客アイケンベリーとネオコンの論客ロバート・ケーガンが対極的な論争をおこなっています。
 アイケンベリーはプリンストン大学教授で、リベラル派の代表的論客です。他方、ケーガンは「ネオコン」と呼ばれるタカ派右派の代表的論客です。
 アイケンベリーはフォーリン・アフェアーズ誌レポート2011年6月号に「“アメリカ後”の世界秩序」を発表します。ここでは、「米国の衰退は確実である。しかし、台頭してくる中国等はリベラルな国際秩序を背景に繁栄してきたのであり、このシステムを維持する」と主張してます。
・世界の富とパワーが「先進国・西の世界」から「途上国・東の世界」へとシフトし、これまでアメリカとヨーロッパが支配してきた旧秩序における、非西洋世界・新興国の影響力が高まりつつある。・古いリベラルな国際秩序は欧米