A事実関係:
「国連総会第1委員会(軍縮)は11月2日、核兵器の使用禁止や廃絶のための法的枠組みづくりの努力を呼び掛ける決議案を賛成多数で採択した。唯一の被爆国として賛否が注目された日本は棄権に回った。
128カ国が賛成し、29カ国が反対、18カ国が棄権した。五大核保有国では米英とフランス、ロシアが反対、中国が棄権した。日本は、米国の「核の傘」に依存する安全保障政策と合致しないと判断したとみられる。」
B評価
日本では、米国の「核の傘」が日本を守ってくれているという考えが右のグル―王にも左のグループにもある。
「核の傘」はない。それは米国の安全保障関係の権威ある人々の発言を見ればわかることである。
多くの人は日本には米国の「核の傘」があり、大丈夫と思っている。
私の『日本人のための戦略的思考入門』から引用したい。
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コメント
先生ご指摘の「論理的に米国が核の傘を与える可能性は無い」という命題を改めてしっかり認識できました。
だからなんでしょうか。石原慎太郎氏を始めとする右翼の人々が核武装を夢見て核発電の維持に狂奔しているのは。核爆弾原料のプルトニウム保有のジャステイフィケーションはこの維持からしか生まれませんから。
更に思考をめぐらせば、日本が核武装して中国を核攻撃すれば、中国は核で反撃し、日本は消滅するのです。日本の核武装は全くナンセンスです。同様に北朝鮮の核武装も主権維持の観点から一定の意味をなすだけで一般的には日本同様ナンセンスです。何故なら、米の核の傘は北朝鮮には働くと私は思うのです。いずれにせよ、日本も韓国も核を持たない方が周辺に対して大きな抑止力になるのです。
今、米国から日本は中国との戦争突入を促されているが、日本は「正当性もないが、勝ち目がない」としてきっぱり断るべきです。これは今回の核の傘のご説明で改めて確認した結論です。
そもそも「核の傘」って、どういう意味なのだ。
どこかの国が日本に核攻撃をしてきたら防いでくれるというのか?。
そんなことは技術的に不可能である。
日本と仲の悪い国に、米国が核攻撃を仕掛けるとでもいうのか。
それなら、日本と仲の悪い中国に原爆を落としているはずだ。
それどころか、米国にとって中国は、世界で最も重要な貿易相手国であり、もしも2択を迫られれば日本ではなく「中国が大切」というはずだ。
日本政府は、対米従属を金科玉条にし過ぎるあまり、世界情勢の変化にも気づかず、しろうと以下の認識しか持っていない。
イラク戦争支持を批判した天木直人をクビにしたのもそのためだ。
そんなことはわたしは冷戦真っ最中だった小学生の時には
理解していました。
核の傘なんてものはあるはずないと。
そんなことを信じてる大人はバッカじゃなっかろかと思って
いましたよ。
(ID:18367902)
現代文化会議でもお聞きしたことですが、大変重要な視点であると思います。
大国は、核兵器を、「人類壊滅の最終兵器」として、定義づけしているということでしょうか。
米国と中国、ロシアで対比すると、双方とも広大な領土を有しており、確かに先制攻撃しても、米国が有利ということもできなければ、中国、ロシアが有利ということもできない。相手を完全破壊できなければ、必ず、自国が攻撃破壊されることを免れない。「相互確証破壊戦略」は、理性に富んだ知者の論理ということができるのではないか。
軍事戦略が、知者の論理で進んでいるときに、強いものが弱いものを攻撃し、利権をはく奪する米国に加担することは、時代遅れというより、米国の手足として、こき使われることでしかない。独立国が好んで進む道でなく、他国からは、主体性なき米国隷属国としかみなされない。日本が攻撃されることがないのに、むやみに国民を煽る安倍政権は、何を目的に米国属国化を推進するのであろうか。日本を愛すれば、愛するほど、理由が分からなくなる。