スティーヴン・ウォルトはハーバード大学ケネディ行政大学院教授で、「リアリスト」と呼ばれるグループに属している。米国国際関係学者として、その発言が最も注目されている一人である。
 彼は最近「不都合な真実(Some inconvenient truths)を『フォーリン・ポリシー』で発表した。 「通常は、米国は公表しない、しかし、事実である」として記述した論評は米国外交を理解する上で大変参考になる。
「米国の公的人物が公に決して述べることのない5つの真実とは次のものである。
(1)「我々は決して核兵器をなくするようにはしない」
 核兵器を開発した時から歴代米国大統領は軍備縮小(disarmament)に言及してきている。1967年の核不拡散条約も核軍縮を目的としている。さらに著名な政治家たち(George Shultz, William Perry, Sam Nunn, and Henry Ki