ノーベル賞は1901年から始り、物理学、化学、医学生理学、文学、平和、経済学の6分野で顕著な功績を残した人物に贈られる。
この中で、ノーベル平和賞だけは、“顕著な功績を残した”という面では異質である。
近年この賞は政治的意図、恣意的、プロパガンダ的様相を強めてきている。
オバマ大統領が大統領就任直後この賞をもらった。少なくも、平和に貢献したかと言う点では疑義がある。アフガニスタン戦争では米国兵を10万人に拡大した。テロとの戦いでは無人機での殺害を大幅に拡大した。
そして今年の平和賞は化学兵器の廃棄計画を進める化学兵器禁止機関(OPCW)が受理した。
この機関が受理した契機はシリア問題である。
シリア問題はどの様な経緯を持つか。
1:シリアで化学兵器が使用された。しかし、この化学兵器は誰が使用したかは特定されていない。
2:米国はこれを契機に化学兵器の排除を目指してシリアへ
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たしかに、ノーベル賞に平和賞が存在するのは胡散臭い。廃止すべきではないかと思うがスエーデン人らが勝手にやっていることだから、他人である我々日本人がとやかく言うべきことでもなかろう。ノーベル氏の遺言で彼の基金を使うのはかれらの勝手だから。平和賞を貰った人は賞金が転がり込むわけだから、彼らにとっては結構なこと。こちとらには無関係だし、それによってべつに尊敬するわけでもない。近くでは日本の佐藤首相や金大中大統領が貰ったが彼らが彼らの国で特段に優れていたか、本当に彼らの業績が恒久的な便宜を日本または韓国、その近隣諸国の国民にもたらしたかというとはなはだ疑問だから。
ところで、孫崎氏は「米国世論はシリアへの軍事攻撃に反対した」と言うが、いったい米国世論とはどのように定義されているか。シリアへの軍事攻撃に一部の米国民が反対したことは疑いもないが、それが国民の何割に相当するか、また、反対理由がシリアの無実を信じてのことか、それともこれ以上米国民が外国の紛争に巻き込まれて命を失うこと、軍事行動に米国民の税金をつかることに反対する鎖国的な信条なのか、単に共和党ないしTea Party Groupなどによる単なるオバマ大統領引きずりおろし作戦の一部かなど、反対理由の分析はなされているのかなどという、疑念が生じる。
「意図は鮮明だ。 シリア政府に圧力をかける。これへの違反はノーベル賞受賞への抵抗として国際世論をかきたてられる」と孫崎氏は仰るが、それも、少々、論理的に無理があるように思いますね。