世界で「著名なスパイは誰か」を問うと必ずゾルゲの名前が出てきます。そして彼のスパイとしての功績は「“日本はソ連を攻撃しない”というゾルゲ情報でソ連は極東軍を西部戦線に送ることが出来、これでモスクワは救われた」と多くの人に信じられてきました。連合国軍最高司令官総司令部参謀第2部 (G2) 部長であったウイロビーが1952年『赤色スパイ団の全貌-ゾルゲ事件-』を出版し、ここで「ソ連は西部にドイツの侵入を受け、東部に日本軍の脅威を感じ、全くの窮地に陥ち入っていたので、日本のソ連攻撃の意志の有無を確聞したかったのである。ここにおいて、ゾルゲの『日本軍はソ連攻撃の意志なし』との情報に基き、ソ連はシベリア師団を西部戦線に送付することが出来、モスクワの防備を全うすることが出来たのである」と記載し、これが定説となりました。
著者は連合軍参謀部の元部長です。多くの人は額面通りに受け止めました。
でもこれは事
随想㉝ ゾルゲはスパイとして功績があったのか
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コメント
コメントを書く(ID:18471112)
> ではどうしてこういう「嘘」がまかり通ったのでしょう。
ご指摘の通り、権力側が思惑通り事を進めるための好材料になるから というのが一番だろうが、今日日の食品偽装などと違って当時はまだ「嘘」のリスクも小さかったからでないか。今なら同様の「嘘」を流布しても直ぐバレる━と思いたいが、実際には権力者の嘘は まだまだ罷り通りっ放しだろう。真実がリークされ易くなった一方、人間の「スマホ脳」化が著しいからだ。
マスコミが真実を陰謀論と決めつけさえすれば、特に日本などでは「嘘」が罷り通り続ける。
陰謀論=災厄の背後に「根拠が不確かな」陰謀アリと見做す論
と思うが、係る「不確かな根拠」には「占いに そう出た」の類から「数多くの強力な状況証拠」まで様々だ。後者に拠る論には、もはや陰謀論でなく、暴かれた陰謀(=真相)と認めざるを得ないケースもある。その筆頭が「日航123便撃墜事件」だろう。
「根拠が明確」な「戦後史の正体」などは端から陰謀論たり得ない。
(ID:19005377)
孫崎先生のおっしゃる通りです
この年になって私はつくづく思います。戦争や弾圧に積極的に取り組む場合、その手段はその行為を正当化する為に嘘のシナリオ(小説と呼んでもかまわない、つまり、フィクション)を大衆に売り込むのです。シナリオの代わりに感情を売り込む場合もあります。その販売担当がメデイアです。このことは自然科学では万有引力みたいな政治学の原理とも言えましょう。
近年では、イラクの大量破壊兵器と言う嘘は世界でバカ売れしました。その次にシリアのサリン保有の嘘はなんとトランプをもその気にさせたのです。
コロナで陥落直前の菅政権は起死回生の一打として尖閣奪取に取り組むのではないでしょうか。そのことを私は大いに恐れてます。既に尖閣固有領土論が出来上がってますから、その論に異論を呈する列島の住民の弾圧に取り組むのではないでしょうか。