孫崎享のつぶやき

随想㉒ ロシアで「皇帝制」が復活したら誰が「皇帝」に近いのか

2020/11/09 08:25 投稿

コメント:7

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  • 政治

ソ連が崩壊した。世界の歴史を見ると、一旦王政が退けられ、再び王政が復活する例はしばしば起こる。ではロシアで、仮に「皇帝」を復活させるとしたら、誰が「皇帝」に相応しいのか。プーチン大統領ではない。当然、ロマノフ朝の血統を継ぐ者となる。2007年の世論調査で「ロマノフ朝の復活に賛成の国民が37%」という報道もある。
 1918717日午前233分、元皇帝一家7人(ニコライ2世、アレクサンドラ元皇后、オリガ元皇女、タチアナ元皇女、マリア元皇女、アナスタシア元皇女、アレクセイ元皇太子)は幽閉先のウラル地方エカテリンブルクで射殺され、直系の血筋は途絶えた。この内、アナスタシアが難を逃れ、米国に移住したという説がある。この説に基づき映画もある。
 だが通説では直系は全て射殺されたとされている。では、直系がなき場合誰が皇帝になるのが相応しいか。フレデリック フォーサイス著『イコン』の中で、最適任者とし

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コメント

米国大統領選挙とチャイナ肺炎でかすみがちだったが、立皇嗣の礼がとりおこなわれ、これで皇位の継承に関する儀式はすべて終わった。今回の記事は、そこから連想されたのかもしれない。

わたしは右寄りと自称することはあるが、右翼とかネトウヨと自称したことはない。ネトウヨは蔑称(しかももともとの意味とはかけはなれている)だから論外だが、右翼であれば、自分にそのアイデンティティがあれば、右翼とよばれても別にいやではない。

しかし、本当に右翼なひとびととは、天皇についてのはなしがあわない。彼らの中には、簡単に、天皇に主権をかえすとかそれに似たことをいうひとがけっこう多い。しかしわたしは現在のようなありかたが、むしろ日本の(少なくとも江戸時代以降の)伝統であろうと考えている。

伝統であるという以上に、天皇とか国王がいることのひとつの「現代における」効果は、権威と権力とを分離できることだろう。いまの日本ではせっかく分離しているものを、ふたたび一緒にする必要はないとおもわれる。

天皇や国王の存在するもう一つの意味は、愛国心の中核になることであり、ロシアで国王が求められているとしたら、そちらの意味ではなかろうか。共産主義によって処刑された国王を、ナショナリズムに目覚めた国民が希求するというのは、共産主義とナショナリズム、そして共産主義と反ナショナリズム(グローバリズム)との関係に示唆するものがあろう。

No.5 49ヶ月前

そもそもわたしは世襲というのが好きでない。
だから歌舞伎が嫌いで一度も見たことがない。
世襲の役者だらけだから。
反対に落語が大好き。世襲が皆無でないとしても
実力が全てだから。

王制に至っては古代人ならともかく現代人に好きな人が
多いのはかなしい。
人間というものは進歩しないものだということをこれほど
端的にしめすものはないから。

天は人の上に人を作らず人の下に人を作らず、という
福沢諭吉の言葉に反対する人はいないと思うのに日本は
天皇を好きな人でいっぱい。

ふしぎだと思いませんか。

わたしが天皇制に反対するのは、実は天皇を好きな人の
内面に仄暗い暗黒の一面を見るせいなのかもしれない。

No.6 49ヶ月前

>>2
小田にたいする敬意をふくめてすべてに同感です。

No.7 49ヶ月前
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