■解説
オーナー・トレイシーは一九一三年生まれ。第二次大戦開始とともに、英国情報部局で働き、一九四一年情報省で日本専門家として勤務。トレイシーは、一九四八年英国の「タイムズ」特派員記者として日本を訪問し八カ月滞在。『カケモノ―占領日本の表』(文藝春秋新社、一九五二年)は一九五〇年に英国で発売され、英国図書協会の推薦図書となり、米英でベストセラーとなる。占領下の日本では勿論禁断の書であった。その引用。
〈慈悲深い専制君主達(米軍)は、日本人の物事のやり方は間違っていて、自分達の方が正しいのだという仮定の上に立って、事を進めていたのであった。この人々は、最近の東アジアにおける日本人の狂気沙汰が、歴史的、経済的原因にあると考えないで、不思議な考え方だが、日本人は天皇をいだき社会的な階級制度があるとか、婦人に参政権がないとか、日本人は個人の見地から考えないで家族の立場から物を考えるとか、一般に権威
コメント
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>>3
あなたの見ている世界は、私も同じです。
私の言っていることは、占領された直後の日本を徹底的にこき下ろしているこの英国の女性記者に対する違和感です。大きく発展した日本の経済力に着目し、日本人の辛抱強さ、耐える力を称賛し、あの鉄の女サッチャーが英国の経済が陥落しており、日本に助けを求めてきた。当時日産が英国に工場を持つということで話題になった。こき下ろしているが,英国の経済の陥落を食い止めるのに日本が大きく寄与した。日本と米国に英国人はやっかみが強くあったのかもしれない。
(ID:19005377)
>>4
「日本が好き」で、「米国も好き」なのが私です。ただ、日本人に問題点が無いわけでは無い。例えば、お上意識が非常に強いとか、上へのへつらいぶりは世界でも群を抜いているとか。
そこをうまくついた米の占領政策は見事に成功してます。前に小泉八雲の日本観察をマッカーサーも占領前に読んだとか言われてますが、さすがです。この英国人記者が日本人の狂気の沙汰(おそらく南京虐殺とを言っているのでしょう)が歴史的、経済的要因で発生したと観るのは間違いなんでしょうね。
確かに米国は占領後米国の市場を日本に提供しその恩恵で日本は平和産業では世界でトップクラスになったのです。それは元々日本に明治維新以降培われた産業基盤があったからだと思います。
米国の支配層が今狙っているのは何か?
なんども私が言ってきているので、貴殿は分かっているでしょう。「米国の専制性に従っているといつの間にか日本が戦場になっていることになりますよ」という警告をこの英国人記者が占領直後観察したことから読みとることが出来るのです。
今日の孫崎先生の文章はそういう指摘に富んでいると思っていただきたいのです。
(ID:18367902)
>>5
あなたとは、かみ合わないのは分かっております。ただ、日本人の短所を列記していては、生産的でなく単なる批判者でしかない。日本の進むべき方向を具体的に示した指摘には謙虚に耳を傾け、これからも、異なった視点、日本人としての矜持を持ちながら、指摘していきたい。孫崎さんは、批判する場合は、他人の言葉を利用する。時代が変われば、考え方を変えていくべきであり、方向性の善悪は別にして、言葉の絶対主義は非常に危険であり、これからもどんどん指摘していきます。