日本の真珠湾攻撃は「国家的自殺行為」

〈アメリカ海軍のサミュエル・モリソンは歴史家であるが、日本のこの攻撃を『戦略的愚行』と表現し、当時ワシントンの下院議員だったフィッシュは、真珠湾攻撃を『軍事的そして国家的自殺』だと表現した。〉

出典:ジェフリー・レコード著『アメリカはいかにして日本を追い詰めたか』(草思社、二〇一三年)

 

■解説

『アメリカはいかにして日本を追い詰めたか』の著者レコードは米国陸軍大学戦略研究所教授である。彼は真珠湾攻撃に対し、自著の中で「日本人はどれだけ分の悪い戦いになるか、解っていたのだろうか。彼等は、如何に勝利を収めるかのビジョンがあったのだろうか」等の問を立て、真珠湾攻撃から普遍的教訓を導きだそうとしている。

〈現代の国家安全保障に責任を負う者は、一九四一年に日米が太平洋戦争に至った道筋を検証することによって、幾つかの教訓を得ることができる。その教訓は次の七つに