記事概要「米中戦争の次は日韓戦争か? 拙速な強硬策は禁物だ」(湯之上 隆:技術経営コンサルタント、微細加工研究所所長)
・6月29日に行われた米中首脳会談により、米国は3000億ドルの追加関税「第4弾」を先送りし、中国ファーウェイへの米国製品の販売も認める方向になったという(日本経済新聞、6月30日)。(昨年の年商は1000億ドルとの報道あり)
・今度は日韓貿易戦争が勃発しそう。日本政府は7月1日、韓国への半導体材料3品目の輸出管理を7月4日から厳格化すると発表(ブルームバーグ、7月1日)。
上記3品目とは、有機ELに使うフッ化ポリイミド、半導体の製造に用いるフォトレジストとフッ化水素。
レジストは、信越化学工業、JSR、富士フイルム、東京応化工業などの日本企業が世界シェア95%以上を独占。また、フッ化水素は、ステラケミファ、森田化学工業、ダイキン工業などの日本企業が90%を超える世界
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中国にとっての香港の重要性。「何故中国は香港を必要としないか」、1997年香港返還時、中国は世界貿易機関(WTO)に未加盟、香港通じ貿易。香港が金融センター。その後WTO加盟。上海が金融センターになり、香港の必要性喪失→対香港強硬策へ。論評紹介
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参議院選、各紙予測。共同通信「自公、改選過半数の勢い 野党伸び悩み、参院選序盤情勢」、毎日新聞:「改憲勢力」の獲得議席は、改憲発議の条件である参院定数(245)の「3分の2」(164)議席の維持に必要な、85議席に到達しない可能性
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日韓の問題に矮小化するのでなく、需要国の動向を注視しなければ、間違った判断をすることになる。
DRAM生産を韓国3社が独占していることに危機感を抱いているのは、中国である。DRAMは世界消費の50%、MANDは35%の消費をしている中国の動向から目を離せない。中央政府は、半導体の自給自足を将来的に目指しており、本格生産の次期が早まるのでしょう。現在台湾とか韓国の技術者がハンターされ強力に進めているようだ。
価格の市場独占価格設定に眼を光らせているようだ。
中国は韓国大手3社の市場支配の乱用によるDRAM価格操作に関して独占禁止法違反の調査を進めている。国務院反独占局は、「すでにDRAMサプライヤ及び顧客より多数の書類を入手し調査は最終段階にある。市場の競争公平性を維持し、消費者の利益を確保する」と語っている。中国当局がDRAM大手3社に莫大な課徴金を課す可能性がある。
サムスンの家電、スマートフォンの利益の中で、80%は半導体部門という。日本の部品供給だけでなく、中国も価格操作で調査を進めており、韓国は、袋小路に入っているのではないか。また、将来的に見れば、韓国の半導体生産も過渡期に入っているのではないか。