A事実関係:「メルケル氏、与党の党首を辞任へ」

 ドイツのメルケル首相が29日、与党キリスト教民主同盟(CDU)の党首を辞任する意向を党幹部会で伝えた。12月の党大会で党首選への立候補を断念する。DPA通信などが伝えた。今月14日と28日の二つの州議会選挙で歴史的な大敗を喫し、党人事の刷新が不可欠と判断した模様だ。

 メルケル氏は15年、シリアなどから欧州に押し寄せる難民の受け入れを決め、100万人以上が入国した。だが、これに反発する声が強まり、17年秋の総選挙では第1党の座を維持したものの、連立相手の社会民主党(SPD)とともに大きく議席を減らした。代わって、難民排斥を掲げる新興右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の台頭を招いた(朝日)。

ドイツの金融の中心フランクフルトがある中部ヘッセン州で28日に州議会選挙があり、国政でメルケル首相を支える与党が大きく後退した。