孫崎享のつぶやき

一寸いい話。竹内政明の「編集手帳」傑作選より。エドワード・モースが日本人の少女ふたりを連れて東京の夜店を散策した時十銭ずつ小遣いを与え何に使うのだろうと興味をもった。二人は三味線を弾いている物乞いの女に歩み寄るとザルに一銭を置いた。

2018/07/15 06:56 投稿

コメント:7

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明治期に来日した米国の動物学者、エドワード・モースに、日本人の少女ふたりを連れて東京の夜店を散策したときの回想がある。

 少女は日本で雇い入れた料理人の子供とその友だちで、10歳くらいである。十銭ずつ小遣いを与え、何に使うのだろうと興味をもって眺めていた。

ふたりは、道端に座って三味線を弾いている物乞いの女に歩み寄ると、地べたのザルにおのおの一銭を置いた。みずからも貧しい身なりをした少女たちの振る舞いを、モースは「日本その日その日」(東洋文庫)に書き留めている。(中略)

 江戸の風儀を残す明治の初め、少女たちが施した一銭にも、不運にして日の当たらぬ者に寄せた慈しみのまなざしが感じられる。勝敗は運ではない、個人の才能よ--と驕れる当節の自称「勝ち組」には、無縁のまなざしであろう。

金力の信奉者であることを隠さず、人生「勝ち組」を自任してきた若手企業家が、汚い金稼ぎを指揮し

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コメント

ホリエモンは、直接会ったことはありませんが、動画見たり、著作を読んだり、会ったひとの話を聞く限り、この記事のイメージよりも、もっと、ずっと複雑なひとですね。

No.5 76ヶ月前

堀江の本を読むなんて、なんて暇な人が
この世にはいることだろう。

No.6 76ヶ月前

少女たちもホリエモンも、友達になって話をしてみたいと思う(向こうがなってくれるかはわからない)。思いもよらぬこと言ってくれて、楽しそう。

しかしこの編集手帳を書いてる竹内政明って、この文章を見る限りでは、退屈なオッサン(ジイサン?)ですね。うんざりするほど世間なみの価値観でしょ、言ってることが。ひょっとすると、ほんとの世間にはなくて、新聞のなかにしかないくらい世間なみで凡庸。

そんで、その世間なみで凡庸な価値観を、俺様感を漂わせながらナチュラルに適用していく感じが、こっちはとても気持ち悪いんだよねえ。

No.9 76ヶ月前
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