昨年末、テレビ討論の際に田原総一郎氏が中西輝政氏に次の質問をした。
 「先生はいわば、安倍氏を首相にする応援団長だったではないですか。何故、安倍首相は先生を政府の要職に迎えないのですか」
 これに対する中西輝政氏の答えが実に本質をついていた。
 「安倍氏は首相になるまでは、我々を応援団に使うのです。でも政権をとれば官僚に任せます」 中西氏の言葉を捕捉するとこうなる、中西輝政氏は今日、保守派の代表的論客である。
 安倍氏は政権につくまでは、人気を得るため積極的に彼らを利用する。
 しかし、安倍氏が勉強して信念として確たる右の思想を持っているわけではない。それは道具としての思想である。別に実現しなくていい。後は政権を無事に運営してくれる(と安倍氏が思っている)官僚を使い運営すればいい。この時も単に運営すればいいだけの話だから、彼らの言葉を適宜拝借して述べればよい。
 15日、TPPへの参加を決めた後の