1: 一般的に、「ゾルゲ情報でソ連は日本軍がソ連極東侵攻しないことを知り、極東ソ連軍はソ連欧州部に移り、ドイツ軍の攻撃下のソ連を救った」は元占領軍G2のウイロビーガ広げた説である。
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ウィロビーが1952年『赤色スパイ団の全貌-ゾルゲ事件-(SHANGHAI CONSPIRACY THE SORGE SPY RING)』を出版しました。 「非米活動調査委員会」は共産主義の脅威を追求していました。
『赤色スパイ団の全貌-ゾルゲ事件』の記述の一部を見てみたいと思います。
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太平洋戦争の直前、ソヴィエト赤色スパイ団の一味が日本において検挙された。
このリヒアルト・ゾルゲを首魁とする赤色陰謀団は、世界スパイ史に空前のものと言われているのである。
ゾルゲ博士およびその一味の仕事の方法は現在
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読売新聞、前川元文科省次官の出会い系バー通い報道をした上、それを正当化する社会部長の釈明を掲載。何故この報道が危険視されたか。官邸の、前川氏への「人物破壊工作」に加担したとみられるからである。その説明が何より必要。
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日本は民主主義国家であり続けられるのか。国際社会が次々、懸念表明。国際ペン会長が「共謀罪」法案への反対声明。「国際組織犯罪防止条約締結のため、政府が必要であるとしている「共謀罪」に、条約関係者「条約はテロ防止を目的ではない」と明言
コメント
太平洋戦争前の日本の方向性を問うものであり、ゾルゲの役割を否定しているが、一定した見解が出ているものはないようだ。
当時、陸軍は北進論、海軍は南進論を主張しており、資源確保の南進論が優勢な状況であった。ゾルゲの進言の時期も問題になるが、果たして、スターリンがゾルゲの進言を信用してそのまま受け入れたかどうか疑問がある。スターリンは全面的に対ドイツ戦線に投入することなく、一部はシベリアに温存していたという説もある。いずれにしろ、日本は諜報活動が簡単にできる国としか言いようがない。秘密保護法、共謀罪防止法など整備しても、思想信条より、目の前の金銭に眼がくらむ国民性は、つかみにくい、わかりにくい国民性とみられるのでしょう。
>>2
>>日本は諜報活動が簡単にできる
「諜報」という言葉の語感は、主として相手・敵の内部情勢を秘密に探って当方・味方に知らせる活動という意味ですが、ゾルゲ事件(ゾルゲ・尾崎事件といったほうがいいかもしれない)は、そこにとどまらず、積極的にソ連の思い通りに日本を動かしていく情報工作であった、という見立ての重要性を>>1で紹介しました。
この観点にたつなら、「ゾルゲ情報がソ連軍の配置行動に与えた影響」というのは、一論点にすぎないものとなるでしょう。
また、この情報工作という意味でも、日本人はのせられやすいのかも知れません。
同意はいただけないかもしれませんが、私は韓国人も、実にのせられやすい人たちだと、ここのところの事態をみながら確信しています。
ゾルゲ事件の歪曲的解釈でソ連脅威論を補強し「赤狩り」に資したのは初耳です。まー他の国の権力も大なり小なり本質的には同じなんでしょうが、私の知る限り、米国は想像を絶する酷さですから、さもありなんと思います。
先日亡くなったズビグニュー・ブレジンスキーさんは中国人とロシア人を支配しなければ、「米国の世紀」(世界を資本の所有物にする)の達成は難しいとか言って著書も出し、ロックフェラー家からいたく称賛され、その後、成立したネオコンという活動集合体の言わば教祖的存在でした。
ロシアで共産党が凋落し、世界が平和になるのかと私は大いに期待したが、今の状況は全くの期待はずれ。その理由は、米国支配層の関心はイデオロギーではなく、ヒトラーが求めたのと同じユーラシアのジオポリテイックなんであって、その為の戦は終わらないわけですから。世界は若干足踏み状況だが、その理由は、米国の内政が混乱の極みにあるからです。クリントン夫妻を始めとしてニューヨークタイムス、ワシントンポストまでもがロシア脅威を喧伝し、まるで内乱状態。親露もどきのトランプ大統領は只今風前の灯。今の米国は「赤狩り」ではないが、「ユーラシア・コンプレックス」に起因する「ヒステリー症状」だと私は診断しています。
肝心の日本はどうなのか?恐らく明治維新以降の日中関係史の歪曲的解釈に基づき中國脅威論を更に補強し「リベラル狩り」が本格的に始まだろうと私は観測するわけです。安倍政権の本質とはつまるところそういうところにあるわけですから。
(ID:13458971)
「崩壊 朝日新聞」(長谷川 熙著 2015年)という本があります。発売当時はそれなりに有名になりました。
著者は朝日新聞の記者だった方です。
内容の詳細は図書館ででも借りて読まれれば良いと思いますが、さしあたってその本の第二部第二章の「尾崎秀実の支那撃滅論の目的」がゾルゲ事件を扱っています。
そこからちょっと著者の文を引用してみます。
『尾崎は諜報だけではなく、言論や、日本の中枢に直に働き掛けることによって日本を破滅の進路に誘導し、世界の共産主義化をめざすコミンテルンの戦略に必死に奉仕しようとしていた』
『尾崎のこの供述(※)を、支那事変に関して分かり易く言えば、こうだろう。ソ連を守って強大化させる一方、この日支間の戦争を激化させ、日本を消耗させて日本国内にも共産主義革命を起こさせ、一方で、(略)支那も共産主義国家とし、日支共に世界共産主義革命へと役立たせるべきで、蒋介石の国民党政権との日支和平のごときはとんでもないと自分は考えている、ということだ』
『日本で共産主義革命を起こすためには支那事変も大東亜戦争も大変に好ましく、とことんこの戦争を激化させ、完遂して日本を疲弊させるべきであると尾崎は考えており、これはマルクス・レーニン主義そのものである。計り知れない人命の犠牲、人々の不幸、悲惨は感傷心に過ぎず、そのマイナスはプロレタリア独裁の共産主義世界を実現するための単なる必要経費とみるのだ』
『ゾルゲ・尾崎事件を巡る関心は以前から主としてその諜報工作に絞られてきたが(略)それにも増して注目しなければならないのは、当時の日本の対外進路が、南進論・対米英強硬論の尾崎によっていかに巧妙に誘導されたかである。支那事変、大東亜戦争で交戦の双方が共滅すれば、なおさら御の字だが、日本だけ負けても、尾崎にとってはそれでもよかったのだ。朝日新聞の紙面があれほど凄まじい「暴支膺懲」「鬼畜米英撃滅」の紙面展開となり、そして軍部とも足並みをそろえ得たのは、(略)』
そしてこの章の最後はこう結ばれます。
『対米英開戦を、マルクス主義が社内に広がる朝日新聞社がいわば拳を振り上げて軍部に強要しているのである』
ゾルゲ事件は、今の日本にすむわれわれにとっては、尾崎秀実と朝日新聞の戦争誘導工作の点から振り返ることで、ものごとを考えることに資する点が大きいとおもいます。
※「りゃん」による注:この供述とは東京刑事地方裁判所検事局の検事尋問に対する供述です。