2008年米国民がオバマ大統領を選んだのは、オバマ大統領に、イラク戦争のような危ない安全保障政策を止めて欲しいとの願いだった。
 確かにオバマ大統領はイラク戦争を止めるべしと発言した数少ない議員であった。
 その期待が、ノーベル平和賞の受賞であった。
 ただ、この受賞演説をみた時、?という気がしないでもなかった。
 彼は受賞スピーチで次のように述べていた。
 「国民を守り保護することを誓った国家のトップとして、彼ら(マーチン・ルーサー・キング等)の例だけに導かれるわけにはいかない。私は現実の世界に対峙し、米国民に向けられた脅威の前で手をこまねくわけにはいかない。誤解のないようにいえば、世界に悪は存在する。非暴力運動はヒトラーの軍隊を止められなかった。交渉では、アルカイダの指導者たちに武器を放棄させられない。時に武力が必要であるということは、皮肉ではない。    平和を維持する上で、戦争という手段に