核武装、集団的自衛権、安保法制――。このような議論をはじめると、「それは難しい問題で、私とあまり関係がない」と感じる人が多いと思います。
実はそうでないのです。これらは私たちの生活と直結しています。
私は 二〇一六年三月四日付の日刊ゲンダイに「軍国主義化は国民生活を犠牲にする」という論評を寄稿しました。
日本は今、集団的自衛権で自衛隊を米国戦略に奉仕させるシステムを作り、防衛費を増大させ、ひたすら軍国主義の道を進んでいる。だが、私たちは「軍国主義化の道は国民生活の犠牲の上に成立する」と言う重要な点を忘れている。
社民党副党首の福島瑞穂・参院議員が2月、ツイッターでこうつぶやいていた。
〈大学無償化のためにかかるお金は、国公立大学で四一六八億円(内訳は国立大学三三一五億円、公立大学八五三億円)、私立大学で二兆六八〇八億円。全大学合計で三兆九七六億円です。文部科学省高等教
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コメント
まさに孫崎さんの言われる通りで、近所の重工業系の製造会社は相当景気がいいらしく、秘密のモノを造っているとのこと。一方で、老人介護施設に入所する我が義母は8月から部屋代と食費で約2.5万円ほど値上げになるとの通知!これが軍事費にいくのだとおもいます。辛いし悔しい。高給を取って、選挙の時はいいことをいっていた政治のプロは何やってるのか、本気で知恵を絞れ、政治を動かせよ!
私たちは、ほんの数年前まで北朝鮮を非難していた。国民の福祉を犠牲にして、軍事力強化に振り向けていたため、多くの国民が貧困にあえいでいると。
それだけではない。
世界最強の軍事力を誇る米国でさえ、国家財政破綻の危機に、2度も追い込まれたではないか。WTCビルのテロ以後、イラクやアフガンに大量の軍隊を注ぎ込んだためである。その対策として考えだしたのが、米軍の代わりに自衛隊を使うことなのだ。米国でさえ財政破綻に追い込まれたことを、日本がやろうとしている。
米国のためなら、そんな苦労は惜しみませんか。
> 実はそうでないのです。これらは私たちの生活と直結しています。
直結していることを わざとカモフラージュして「それは難しい問題で、私とあまり関係がない」と思い込ませる意図も支配層側にあるのではないでしょうか。「政治のことはよく分からない」と。現に私もその一人なわけです。
例えば、自分で会社を起そうと思っても、そんなこと習ったこともない私は どうしたらいいのか さっぱり分からないのと同じで、ごく一般の人が政治を変える動きに何かコミットしたいと思っても どうしたらいいのか分からない。せいぜい投票に行くくらい。「ごく一般」でない人には色々な場があるでしょうが、肝心なのは裾野を広げることでしょうから、それでは変化には至らない。アーティストがリベラル色を出せば干され、教師がアベ政治、如何なものかと言えば懲罰人事に遭い...かくして一般日本人は政治から隔離されたままななのでしょう。
(ID:18367902)
「軍事部門を強化することは、私たちの日常生活をさせる。」その通りでしょう。しかしその原因が、集団的自衛権などに問題があるというのは、問題を矮小化していないだろうか。
日本の基地は、他国の基地と本質的に違っている。他国を攻撃する軍事施設は、米国内以外では、日本にしかない。直接的ではないが、間接的に米国の攻撃を認めてきたのであり、2+2で束縛される中で、日本の関与が集団的自衛権として、直接的関与ができるように政府は、法制化したとみるべきでしょう。問題の本質は、日本の基地が、日本を守るだけでなく、米国軍の母港化していることである。この現実の姿に目を向けず、集団的自衛権に視点を当てることは間違ってはいないが、国民に問題点の本質を問いかけていない。日本のリベラルはこの程度でしかない。