1:4月16日、日経新聞は「緊急事態条項「極めて重い課題」 熊本地震で官房長官」の標題の下、 「菅義偉官房長官は15日の記者会見で、熊本地震に関連し、大災害時などの対応を定める緊急事態条項を憲法改正で新設することについて「極めて重く大切な課題だ」と述べた。「憲法改正は国民の理解と議論の深まりが極めて重要だ」とも語り、慎重に検討すべきだとの立場を示した。」と報じた。
2:自民党の掲げる憲法改正の緊急事態条項で問題とみられる所を見てみたい。
内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。
第98条(緊急事態の宣言)
内閣総理大臣は、外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、
ここから先は有料になります
ニコニコポイントで購入する
チャンネルに入会して購読する
- この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。
-
菅官房長官、熊本地震に関連し憲法に緊急事態条項新設を極めて大切な課題と指摘。災害には「災害対策基本法」があり体制整備済み。憲法に入れる必要さらさらない。
-
一覧へ
-
#不思議なクニの憲法、監督 松井久子:私達一人一人が個として大切にされる自由な社会を守りたい。映画にメッセージあるとすれば、その一点の「希い」
コメント
孫崎先生がおっしゃるように自民党の好戦派の頭の中に「緊急事態の目論見が別にある」と思います。
安倍政権は米国超保守層が9.11以降「事実上の憲法停止」を存続させていることに成功しているのを羨ましく思っているに違いないし、超保守層の中でも安倍政権が昵懇のチェイニー一派から国家をそういう状態に持ち込むための手練手管を伝授されて居ても可笑しくないのです。
米国が21世紀になって打ち出した「テロとの戦い」は「事実上の憲法停止」つまり「非常事態」を継続させるための大義名分なのですが、嘘で塗り固めたものですから、ほっとくと化けの皮がはがれてしまうのです。従って、彼らは国内外でテロを断続的に再生産し米国民にその必然性をインプットしているのです。米国民にとっては迷惑なことです。
安倍政権の最大の眼目は私の見る限りでは中国と北朝鮮との戦争です。政権はそれがばれないようにああじゃないこうじゃないと種々言葉を使い国民を騙そうとするでしょうが、決して騙されてはいけません。
忘れてならないのは、自然災害以外で明治維新以降日本国内外で起こった非常事態の殆ど全てが外部からやって来るものでなく内部者が意図的に作り上げる偽装だということです。こういった邪悪な行為は戦争を仕掛ける側にとって不可欠のものだということです。
この事態でリーダーの言うべき言葉は、お年寄りをいたわるような情のある言葉である。役人の作文の文体で、いつも通りのメッセージを発すれば発するほど、国民の「心」は急速に離れていく。夏が終えて、秋が来る時に、空気が急速に冷えるように冷えるだろう。首から上だけでものを捉えている霞が関の連中にはそれがわからない。
先の東日本大震災で被害を受けた東北地方の7被災地の首長あて、東京新聞(中日新聞)が過日、「憲法に緊急事態条項があればよかったと思うか?」を質問した調査があります。対象は、岩手県の陸前高田市、宮城県の仙台市、石巻市、気仙沼市
東松山市、名取市、岩手県の山田町の7自治体。
結果は、「あれば良かった」は1自治体(宮城県名取市)のみ。 他はすべて「必要なし」でした。
安倍政権の言い分が、いかにいい加減で根拠のないものであるかを、はっきり物語っています。
(ID:18367902)
姑息な憲法改正を意図することなく、国際情勢の中での日米同盟の在り方が、2+2で合意されており、自衛隊の在り方が、今までの憲法解釈のレベルで対応できるものでないことは、安保法論議で明らかである。日本人は本質を中和し、ここまでは憲法の範囲であり、ここからは違憲であると議論するが、従属化した安保条約の是正には動こうとはしない。論理的に矛盾があることが分かっていながら、矛盾をいじろうとしない。矛盾に目を向けなければ、地位協定も改善しないし、従属度が改善されることもない。米国の意図する日本自身の自衛意識顕在化を妨げる憲法護持に、学者などが血眼になっている。国民には、護憲学者などは、米国の手先に過ぎないと見えないのであろうか。護憲学者は、従属化脱皮の道を示せなければ、違憲をお題目にしているだけであり、日本は米国従属化の道をどんどん深めていくしかないのでしょう。