久野です。
台湾報告が遅くなっていて申し訳ありませんでした!
台湾研修旅行の三日目は、
早朝から花蓮の将軍府へ向かいました。
ここは日本の高級将校が居住した日本建築群で
「花蓮の歴史を物語る貴重なスポット」
と銘打ってはいるんですが、
歴史考証的には少し(もとい、かなり)ガッカリしました。
それに、こちらの少なくとも観光業界においては、
我が国の近代軍人とサムライは特に区別がないようですね。。。
そのあと、松園別館を見学しました。
戦時中に花蓮港飛行場などを管轄する
日本軍の施設として建てられた松園別館は、
将校の接待宿泊所や特攻隊員の宿舎としても使用されました。
防空壕にもその名残があって、中に入ってみました。
すると・・・内部の展示はちょっとヤバかったです。
運営側は悪気なく
「同じ戦時中の遺品・写真だしバレないだろう」
くらいに思っているのかもしれませんが、
日本から来た心ある観光客を
大いに落胆させるのは間違いありません。。。
誤解のないように言いますと、
別に台湾(中華民国)当局の観光政策に
ケチをつけようというのではなく、
これは従来行われてきた“日台交流”の中で
日本側が必要なことを伝え損ねてきた結果ではないか
と思うわけです。
どの国だって自国文化について
(まるで文化滅亡の危機に瀕してでもいるかのように)
機会を見つけては、場合によっては
他国に拠点を設けてまでこれでもかと宣伝するわけです。
建国から2000年以上の歴史をもつ日本は、
いつしかその独自文化が存在し、
存続している有難さを忘れてしまったのでしょうか。
そして台湾統治の50年間、
その日本文化(神社や日本建築…日本的な西洋建築含む)
が溶け込みつつ共生できた日台で
共有すべき歴史の奇跡と向き合うことを
諦めてしまっているのでしょうか。
この点は、我々日本人も猛省しなければなりません。
ここには嫌われ役を買って出ても
伝え続けなければならない、
自らの身を顧みず当地をまもってくれた
先人たちの歴史があるのです。
( 久野 潤 )
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