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脚本家や監督が練りにねって計算された言葉なので、私たちの心に深く入り込むのは当然と言えるでしょう。しかし、俳優や監督の思いつきで口にした言葉も、映画を最高に盛り上げたり、後に語り継がれたりするくらい有名になることもあるのです。
今日は、io9がまとめた「実はアドリブだとあまり知られていない映画の名言11選」を紹介したいと思います。
■『ブレードランナー』
ロイ・バッティー:I've seen things you people wouldn't believe. Attack ships on fire off the shoulder of Orion. I've watched c-beams glitter in the dark near the Tannhäuser Gate. All those ... moments will be lost in time, like tears...in rain. Time to die....
訳:「お前たち人間には信じられない光景を俺は見てきた。オリオン座の肩の近くで炎を上げる戦闘艦...。暗黒に沈むタンホイザーゲートのそばで瞬くCビーム...そんな記憶もみな、時とともに消えてしまう。雨の中の涙のように...俺も死ぬときがきた」
ロイ・バッティーが最後に語る感動的なセリフは、アドリブだったそうです。元々のセリフは、2ページにも渡る超長いものでしたが、ルトガー・ハウアーが短く効果的にしたのだそうです。
■『ゼイリブ』
ナダ:I have come here to chew bubblegum and kick ass... and I'm all out of bubblegum.
訳:「おれはガムを噛んでから、銃をぶっ放すぜ、ガムは切れちまった」
ナダを演じた"ラウディ" ロディ・パイパーは、アドリブが生まれたときの様子を以下のように説明しています。
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何て言ったら良いのかな、俺も分からなかったよ。
「ロディ、君は弾とショットガンを持ってる。サングラスをかけてる。銀行に来たぞ、だが銀行強盗をしに来たわけじゃない。さぁ、相応しいセリフを言うんだ。よーし、やってみようか!」
それであんな事を言ったんだ。おかしな話しだろ。笑っちまうよな。
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■『エイリアン2』
ハドソン: That's it, man. Game over, man! Game over!
訳:「終わりだ! ゲームオーバーだ!」
ハドソンを演じたビル・パクストンは次のようにコメントしています。
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あれはアドリブだったね。ただ、俺の「アドリブ」ってのは、ポンと思いついて言うのではなく、事前に考えて、用意をしているんだ。ほとんどの監督が、俳優が上手いアドリブを歓迎していると思うよ。
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■『ジョーズ』
ブロディ: You're gonna need a bigger boat.
訳:「大型船を呼ぼう。」
これは、映画史に残るアドリブ台詞と言えるでしょう。タイミングといい、BGMといい、全てがあのシーンを盛り上げています。
■『ウォリアーズ』
ルーサー:Warriors...come out to plaaaaay!
訳:「ウォリア~ズ、出ておいで~」
デイヴィッド・パトリック・ケリーが以下のように語っています。
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ルーサーを悪魔のような男にしたかったんだ。彼は、ニューヨークのダウンタンにいる「ダァァァァァイヴ、ダァァァァァイヴ、ダァァァァァイヴ」と言って俺を笑わす本当に悪い奴らの影響を受けているんだ。あれは俺が聞いた言葉の中でも群を抜いて不気味だったね。
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■『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』
レイア: I love you!
ハン:I know.
訳:レイア「愛してるわ」
ハン「分かってる」
ハリソン・フォード曰く、あの台詞はフォードとジョージ・ルーカスの間で、大きな議論となったそうです。
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「ジョージと俺の間で、あれは適切か、観客は楽しんでくれるかどうか議論されていたんだ。そして、テストスクリーンでジョージ・ルーカスの隣に座って、観客の反応を見ることで判断しようってなったんだよ」と、フォードは嬉しそうに笑みを浮かべて続けました。
「反応は良かったよ。だから、あのアドリブはそのまま採用されることになったんだ」
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■『時計仕掛けのオレンジ』
強姦シーンでアレックスが歌う「雨に唄えば」
スタンリー・キューブリックはこの暴力的なシーンについて次のように語っています。
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これはリハーサル中に出た重要なアイディアでした。このシーンのリハーサルは他のどのシーンよりも多く時間を割きましたが、迷走していました。
我々は3日もリハーサルに費やして、どうにかまとめようとしましたが、どうにも不適切で不十分だったのです。そんな時、このアイディアが突然頭に浮かんだんです。なんでそんなことを思ったのか、なにがきっかけだったのかも分からないんですがね。
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■『ショーン・オブ・デッド』
ウィンチェスターにて、エドがバーにいる人たちの過去を語るシーンの台詞全て
訳:「スネークヒップスには女がらみの過去が...。重婚していたが最初の妻をセロテープで窒息死、移動ディスコで儲けた」
「(あっちのおばさんは)セックス狂で有名だ。元ポルノ女優だが本番モノの草分けの1人として知られてる」
「(主人のジョンは)北部を仕切るマフィアだ。アルがそう言うのさ。ナイフさばきや粗暴な態度を見ろよ。女房は戦利品だった。その筋だからライフルが」
オーストラリアで行われた公開討論会にてエドガー・ウェイトは、最近のコメディ映画は、アドリブを沢山入れるのが流行だと話しています。こんなにアドリブを考えられるなんて、さすが、コメディアンです。
■『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』
ヘンリー・ジョーンズ:She talks in her sleep.
訳:「寝言でそう言った」
ウォルター・ドノヴァンを演じたジュリアン・グローバーは、ショーン・コネリーがアドリブを言った日のことを次のようにコメントしています。
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ショーン(コネリー)が、「寝言でそう言った」というアドリブを言ったのには感激しましたね。あれは、本来ならハリソンの「彼女がナチスだとどうやって知ったんだ?」 という台詞で終わるはずだったんですよ。
しかし、その場にいた全員が、あのアドリブに魅せられてしまったんです。スティーブン・スピルバーグは「よし、あれを使おうじゃないか」と喜んでいましたよ。
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■『エルム街の悪夢3』
フレディ・クルーガー: Welcome to prime time, bitch!
訳:「視聴率があがるぞ」
ちなみに、Redditの書き込みによると、このアドリブはフレディ・クルーガーを演じたロバート・イングランドの1番のお気に入りだそうです。
『スタートレック』
レナード・マッコイ:All I've got left are my bones.
訳:「残ったのは骨(ボーンズ)だけ」
オーディオコメントの中で、J・J・エイブラムスは、あの「bones」の台詞は脚本には無く、『スタートレック』のファンだったカール・アーバンのアドリブだったと語っています。
アドリブと言っても、監督に強制的に考えさせられていたり、俳優が事前に考えていたりと、さまざまなパターンがあるようです。『ゼイ・リブ』のロディ・パイパーなんかは大変だったでしょうね。
12 Classic Lines of Dialogue That You Probably Didn't Know Were Improv[via io9]
(中川真知子)
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コメント
それを言っちゃあ、おしめぇよ!!
ターミネーター2で、T-1000を倒した後のセリフ、「休暇が欲しい」も長きにわたる過酷な撮影で本当に休暇が欲しかったシュワちゃんの本音が出たアドリブだったそうだ。人を理解し始めていたターミネーターの、人間のようなジョークが素晴らしい。
吹き替え版だと「修理が必要だ」というすごいアンドロイドっぽい感じになってたりもするが…
シャイニングが入ってないやん
(ID:1348090)
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