昨日、ピクサーアニメーションのバンクーバースタジオが閉鎖を発表したとThe Provinceが伝えました。
2010年に、ピクサーのキャラクターを使ったショートフィルムを作成することを目的に、バンクーバーのガスタウンに設立されたピクサーカナダですが、今後はカリフォルニア本社での制作に集中するとして、閉鎖を決定したようです。この閉鎖により、100人が解雇されています。
では、以下から詳細をどうぞ。
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2010年に開設されて以来、『ニセものバズがやって来た』や『レックスはお風呂の王様』といった、素晴らしいショートフィルムを作って来たピクサーカナダ。ピクサーのスポークスマンであるバーブ・マセソン氏は、閉鎖の理由を次のように話しています。
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「この決定は、運営とリソースをひとつ屋根の下で行うことに再度集中する為に下されました。スタッフは今朝、この発表を耳にしました。当然ですが、喜ばしいニュースではありません。私たちは、ただ、活動とリソースをひとつの施設で行うようにするだけです。」
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また、ピクサーの声明文では以下のような説明がなされています。
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「アニメーション業界のダイナミクスは早い速度で変化しており、それに伴い、スタジオやプロダクションのプロセスに微調整を加え続けなくてはいけません。私たちは、活動とリソースをひとつ屋根の下にまとめ、集中させることを決定しました。ピクサーカナダは早急に閉鎖します。」
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訳者の友人は、ピクサーカナダのスターティングメンバーとして3年間働いてきました。スターティングメンバーは、フルタイム契約だった為、他の大手スタジオと比較すれば給料は安いけれど、安定した生活が得られたことに喜んでいました。
友人は閉鎖を伝えられた後、「このスタジオが閉鎖するなんて信じられない。想像したことも無かった。すぐにでもポートフォリオ作りを始めないと...」と連絡してきました。
現在、本当に多くのVFXアーティスト、アニメーションスタッフらが職を失っています。訳者も、周囲から伝わってくるのは悪いニュースばかりです。今後もスタジオ閉鎖が続くようであれば、CG業界で働けるのは、その国の国籍または永住権を持つ、ごく一部の人間になっていくのではないでしょうか。
Image from Wikipedia
[via The Province]
(中川真知子)
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