第48回 あなたの人権を侵害するハイジャック物語2014。
私レベルのビジネスマンになると出張はエアライン。私レベルのビジネスマンになると国内の比較的小さな空港に向けた路線を利用することが多い。私レベルのビジネスマンになると経済的観点から座席はエコノミー。それらが何を意味するのかというと、比較的小型かつ比較的旧型の飛行機に備え付けられた比較的狭い座席の利用、である。
そのような飛行機及び座席を利用するたびに私の胸に去来するのは、なぜ隣席との間の肘掛けが一本しかないのかという怒りにも似た疑問である。かつて、日本人には節度と礼儀があった。肘掛けが一つしかなくても、隣人に気をつかい、互いの肘が干渉せぬようにしましょうねと自然に相成ったものだ。けれども人心が荒廃した2014年にそれは難しい。
例えば先月、出張で左様な飛行機の座席を利用した際、左右の隣人は本来私が使うべき両肘掛けを占拠、結果的に私はフライトの終始ずっと、狭い座席に肩を畳み込むような無理な姿勢を強いられた。
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